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外構工事やガーデンデザインの経験を生かした現場目線の3Dパースで住まいづくりを支える

外構・ガーデンデザインに強い3Dパース制作の専門家

田邑嘉浩

田邑嘉浩 たむらよしひろ
田邑嘉浩 たむらよしひろ

#chapter1

施工現場を熟知した精度の高いパースづくりで、施主と作り手の信頼をつなぐ

 外構やエクステリア、造園のプランニングでは、完成イメージが伝わるかどうかが成約を左右します。和歌山県岩出市に拠点を置く「HIRO GARDENING」代表取締役の田邑嘉浩さんは、住宅の外回りに特化した3Dパース制作サービスを展開。大手ハウスメーカーや工務店、建築事務所など全国130社以上をサポートしています。

 「最近増えているのが、ブロック塀やカーポートなどを設置する一人親方が連携して一つの工事を担当するケースです。専門領域の技術力は高いものの、設計用のソフトウエア・CADが使えず提案時に困っているという声が少なくありません。成約の決め手になる完成予想図を担い、受注拡大に貢献します」

 建物の配置図や敷地図などをもとに、CADを用いて立体的に作図。代表的なメーカーの住宅資材を網羅する外構専門のツールを導入し、仕様のクオリティーを高めます。
 「私どもは施工にも携わってきたため、作業工程を熟知しています。机上だけでは分からない細かい部分にも配慮し、実態に即したリアルな状況を製図に反映することができます。着工してから『指示通りにできない』となれば、施主さまとの信頼関係は損なわれます。現場の職人にとっても〝分かりやすく使える資料〟に仕上げます」

 また施主との打ち合わせの中で、図面を見てから「こうしたい」と要望や変更が出ることはよくあると、納品後の変更にも1回無料で対応。高いリピート率を誇り、10年近く付き合いが続くクライアントも多いそうで、「成約率が格段に上がった」などの声が寄せられています。

#chapter2

ガーデンアーティストとして、世界的なイギリスのフラワーショーに出展

 田邑さんは、〝ガーデンアーティスト〟としての顔も持ちます。150年以上の歴史を持ち、世界最高峰と言われる英国王立園芸協会主催のガーデニングショー「チェルシー・フラワー・ショー」に、2022年に出展しました。
 「初めて現地を訪れたのは2012年で、その頃スタートさせたエクステリアのデザインでは、お客さまのご希望に添うことが第一でした。ショーに刺激を受け、自由に表現し、オンリーワンとして認められたいという気持ちが強くなりました」

 三度目の挑戦となった2019年に、世界2000社以上の中から約18社に選出されました。
 「書類作成に高いレベルの英語力が必要など、手続き面でも苦労が多かったので、『無名からやっとここまで来た』という思いでした。コロナ禍を経て、現地で作庭できたときは感慨深かったですね」

 出展作品のテーマは、「サークルオブライフ」。人にも環境にも配慮したユニバーサルデザインが高い評価を受けました。
 「車いすで庭園内を回遊したり、視覚が不自由でも風鈴に見立てた備長炭の音を感じたり、誰もが楽しめる工夫を施しました。また、高野山からインスピレーションを得た地元の素材を取り入れ、和歌山を世界に発信することも意識しました」

 県内の病院やケアハウスなどでも癒やしの庭をかなえる田邑さん。そのセンスは、3Dパース制作でも発揮されています。
 「事業者側の『ここを推したい』というポイントをくみ取り、効果的に伝わるアングルや見せ方を熟考し、プラスαの価値を届けられるようこだわっています」

田邑嘉浩 たむらよしひろ

#chapter3

29歳で植木の世界へ。3Dパース活用の幅を広げ、街並みづくりにも貢献

 会社員を経て、29歳で植木業に転身した田邑さん。園芸好きの父の影響で、幼い頃から木や庭を身近に感じていたそう。
 「父に連れられて、日本有数の植木産地である桃山町(和歌山)によく出掛け、木々の名前を覚えましたね。会社勤めをするうちに、手に職をつけたいと考えるようになり、『樹木が成長して枝葉が伸びる限り庭師の需要はあるから、一生食べていける』と、この世界に飛び込みました」と笑います。

 庭師に弟子入りして、庭木などの樹形を整える剪定や、生け垣などを形成する植栽の実務を積み、独立。時代のニーズにあわせて、エクステリアデザイン、3Dパース制作と、事業を広げてきました。
 「エクステリアの施工を手掛けた当初は、CADが普及しておらず、われわれも手書きのスケッチでしたから、お客さまにイメージを伝えることに苦心しました。同じように困っている事業者は多いのではと思ったことがパース制作の代行業を始めたきっかけです」

 今後は、分譲地の街並みを描くなど3Dパースを幅広く活用してほしいと話します。
 「30戸など大規模な案件の依頼も増えており、最近では、山地で計画するソーラーパネルの設置図も請け負いました。例えば家具や設備など、枠にとらわれずどんなものでも3Dで表現できますので、プレゼン資料やカタログなどさまざまなシーンでお役に立てます。仕上がりを視覚的に共有できる3Dパースを通して、より良い街づくり、空間づくりに貢献できるとうれしいですね」

(取材年月:2023年6月)

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田邑嘉浩

外構・ガーデンデザインに強い3Dパース制作の専門家

田邑嘉浩プロ

外構3Dパース制作

株式会社HIRO GARDENING

外構、エクステリア、庭の専用CADを用いた3Dパースを制作します。外構工事や植木業での経験をもとに、高いクオリティーを追求。〝ガーデンアーティスト〟として、イギリス伝統のフラワーショーへの出展実績も。

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