知識や技術の自動収益化を目指す仕組みづくりの専門家中尾瑛佑

知識や技術の自動収益化を目指す仕組みづくりの専門家

中尾瑛佑

知識や技術を収益化につなげる仕組みづくりで講座ビジネスの成功をサポート

　企業や専門家が自らの知識や技術を発信し、収益化の仕組みをつくる「ザワッグル」の代表・中尾瑛佑さん。教育事業の立ち上げ支援をはじめ、講座やオンライン教材の開発、マーケティングの自動化支援、AIを活用した教育システムの研究開発など幅広く展開しています。

　「私は長くeラーニングに携わってきました。企業の従業員教育を中心に、メガバンクの統合プロジェクトをサポートしたこともあります。コンセプト設計から参画し『どうやって収益を上げるのか』までを一緒に考えるのが特長です」

　講座ビジネスの構築で重要なのは、教材販売やセミナー募集の「お試し」ランディングページを作りデータを検証すること。最初から多くの資金を投じるのではなく、実際に売れるかを見極めながら方向修正を行うのが成功の鍵だといいます。

　「利益が出た時点で本格化すれば成功の可能性も高まります。加えて私はシステム開発による仕組み化や、見込み客の獲得や既存顧客のフォローを自動化するMA（マーケティングオートメーション）も得意としています。公式LINEやメールマガジンの運用アドバイスもお任せください」

　さらにIT技術顧問と人材育成を統合した新サービス「IT SOS™︎」も展開。発注者がデジタルやITの案件を業者任せにせず、主体的に理解することが事業を継続・成長させるための第一歩だと説きます。

　「現在は士業や建設業のお客さまが中心です。『コンテンツ制作×仕組み化×コーチング理論に基づく受講者教育のノウハウ』の掛け算で、皆さんの知見を事業化へと導きます」

陸上自衛隊から教育・IT分野へ。多彩なキャリアを経て築いた信念

　中尾さんは高校を卒業後、陸上自衛隊に入隊し、情報の収集や分析を担う部隊に所属。その後、東京理科大学工学部経営工学科に進学して品質管理や統計を学びました。大手家電メーカーの子会社に就職し、eラーニング教材の開発ディレクターとして系列企業の従業員教育や研修に携わります。

　「やがてグループの業績が落ち込み、依頼が減少したことから外部への営業活動にも力を入れるようになり、『教育をコストではなく、収益を生む手段として捉える業界は医療分野ではないか』と考え、積極的にアプローチを始めました」

　学会などに出席して教授らとの関係を築く中、臨床検査室の国際認証に特化したコンサルティング会社と出合い、事業部長として招かれます。その後も知人のベンチャー企業で1.5億円の資金調達に成功するなど、幅広い分野で活躍を続けました。

　「プログラミング脳を鍛えるロボット教材も開発しました。欧米など18カ国で販売されたほか、日本e-Learning大賞で特別賞を受賞。また、文京区の小学校の先生方を前にプログラミング教育の必要性について講演し、日本の子どもたちが論理的思考力や問題解決能力で世界に通用するようになってほしいとお話ししました」

　早朝から深夜まで働く日々の中で、中尾さんが気づいたのは家族の大切さでした。妻と3人の子どもとの時間を優先し、より自由に働ける環境を求めて「ザワッグル」を設立。社名は、仲間に蜜のありかを知らせるミツバチのダンス（Waggle dance）に由来し、「お客さまを価値ある場所へ導きたい」という思いが込められています。

目標は挑戦せずにあきらめる人の思い込みを変えること。顧客には生き生きと前に進んでほしい

　「リソースを把握し、適切な配分を助言しながら、講座ビジネスの立ち上げから自立まで導けることが、この仕事の醍醐味です」と中尾さん。自身も家族との時間を増やす一方で、効率的に成果を上げる必要があり、その経験に基づいた提案が可能です。

　「多くの方が初めてコンテンツを作り販売するため、いきなり大成功を収めるのは難しいものです。だからこそ私は、負担を減らし、何度でも挑戦できる環境を提供したいと考えています。成功哲学提唱者の一人であるナポレオン・ヒル氏の調査によれば、人は『0.8回の失敗であきらめる』。つまり、1度もチャレンジせずに断念してしまう人もいるわけです。そんな『きっと無理だろう』という思い込みを一緒に打破していきたいですね」

　今後はコーチングの知見を生かし、顧客の苦手意識や“べき思考”と向き合い、発想の転換につなげる新サービスも導入予定。今まで以上に「やりたいこと」がある人の背中を押し、一歩踏み出す瞬間を見届けたいと語ります。

　「『かつてのようなハングリー精神が消えてしまった』『自分は何でもできたはずなのに』とスランプに陥っている方に対しても、脳科学や心理学の視点を取り入れて助言できると思います。もちろん、仕事と家庭の両立に関する相談も歓迎です。お客さまには、生き生きと前に進んでほしいと心から願っています」

（取材年月：2025年10月）

知識や技術をコンテンツにして講座ビジネスに。マーケティングの自動化で売れる仕組みを構築

知識や技術を収益化につなげる仕組みづくりで講座ビジネスの成功をサポート

陸上自衛隊から教育・IT分野へ。多彩なキャリアを経て築いた信念

目標は挑戦せずにあきらめる人の思い込みを変えること。顧客には生き生きと前に進んでほしい

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