大手企業人材と共に中堅・中小企業を支援する事業開発の専門家堀内裕樹

大手企業人材と共に中堅・中小企業を支援する事業開発の専門家

堀内裕樹

大手企業人材がタッグを組み、プロジェクトを遂行するチーム型副業「X JOB」を展開

　専門的な知識や技術を求める企業に対し、スキルや経験を社外でも生かしたい大手企業副業人材と共にチームで支援。「X JOB（かけるジョブ）」を提供する「ROOKIE」共同代表・堀内裕樹さん。中堅・中小企業やベンチャー企業を中心に、順調に支援数を伸ばしています。

　「日本は人手不足といわれて久しいですが『自分のスキルをもっと生かしたい』『活躍の場を広げたい』と望む大手企業社員は大勢います。一方、中堅・中小企業側は、『新規事業を立ち上げたいが、社内にノウハウがない』『助けてくれる有識者が欲しい』などと考えています。私たちは『チーム型副業』という新たな形で、その課題に取り組んでいます」

　従来のように副業人材と個別契約する仕組み（いわゆる副業人材マッチング）では、企業は、「限られた時間でどんな仕事を任せればいいのか分からない」「副業人材と上手く連携できるか不安」と、なかなか活用に踏み切れないことも多いのが現状でした。

　対して「X JOB」では、顧客の要望や目的を、まずは事業開発経験豊富なROOKIE代表が丁寧にヒアリングします。その上で、企業と相談し、プロジェクトの進め方やチーム編成を提案します。依頼業務がはっきりとしていない場合でも、企業の課題に合わせて柔軟に対応できることが特長だと言います。

　「私たちは全ての案件でプロジェクトマネージャーを設置しています。そのため、お客さま（企業）は安心してお取組みいただけます。また、副業人材にとっても、チーム制にすることで、相互に学びながら、フォローしながらプロジェクトに取り組むことができます」

ベンチャー企業で副業実施。同じ課題意識を持つ同期と起業を決意

　堀内さんは新卒でトヨタ自動車に入社。ディーラーと連携した営業企画や、テレビCMや記者発表会といったマーケティング業務などに従事します。

　「日本を代表する企業で、ビジネスの基礎を学ぶことが出来ました。一方で、自らの裁量を持ってチャレンジしたい、という思いが強く、ベンチャー企業での副業にもチャレンジしました」

　飲料商品の開発PJで、市場調査や事業計画作成などに携わる中で「自分で考えて提案する」「手探りでもとにかく進めてみる」といった気付きを得た堀内さん。事業を起こす楽しさを感じ、起業に興味を持ち始めました。

　事業開発のスキルを磨くため、総合コンサルティングファームのベイカレントに転職。住宅メーカー・空調メーカー・電力会社など、さまざまな業界の新規事業開発プロジェクトに従事します。

　その後、トヨタ自動車の同期である山内雅仁さんと2023年に「ROOKIE」を起業します。

　「副業人材と共に、新規事業の創出や商品開発、マーケティングなどでさまざまなお客さまをご支援しています。また、最近では、大手電機メーカーの元部長や、外資系企業の経営企画・ベンチャー企業のIPO経験者など、シニアエキスパートとの連携も進んできています」

副業を通じて、自分の可能性を最大化できる社会を実現したい

　堀内さんにとって仕事の醍醐味は、顧客と副業者の双方が、新たな価値発見や成長を実現できること。例えば、長く支援している映像制作会社は、経営者が長年目標にしてきたブランディング事業を開始するなど、次のステージに到達しました。

　「支援先の企業に喜んでいただくことが大前提ですが、副業者の方からも、『転職しなくても興味のある仕事に携われる』『新規事業など大手企業では中々出来ない経験ができた』『定年を前に、自分はまだまだ役に立てることを実感できた』といった声が届いています。副業人材側のフォロー体制もますます充実させていきます」

　目標は、副業を通して人材が変革し、そのポテンシャルを最大限開放すること。従業員を送り出す企業にとっても、大きなメリットがあることを今後は訴求していきたいと話します。

　「閉じた環境で過ごしていては、どうしても視野が狭まり、思考が偏っていきます。外の世界を経験することで、新たな視点や発想も備わります。そうした人材が、自社の変革や事業創出を担うことを期待しています。私たちROOKIEは、副業は人材開発の手段の一つだと捉えています。よって、これからも新たなサービス提供にチャレンジし続けていきます」

（取材年月：2025年5月）

副業人材、受入企業、人材所属企業に恩恵をもたらす副業。新たな仕組みで人手不足を解決したい

大手企業人材がタッグを組み、プロジェクトを遂行するチーム型副業「X JOB」を展開

ベンチャー企業で副業実施。同じ課題意識を持つ同期と起業を決意

副業を通じて、自分の可能性を最大化できる社会を実現したい

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