顧客の悩みに寄り添うリフォーム・リノベーションの専門家三浦成子

顧客の悩みに寄り添うリフォーム・リノベーションの専門家

三浦成子

リフォーム・リノベーションを手掛け、子育ての経験を生かし家事動線にも配慮

　「分からないことがあったら何でもお尋ねください。疑問を解きほぐすことで『明るく広いリビングにしたい』『開放感のあるレイアウトにしたい』など、イメージが具体性を増していきます」
　
　そう話すのは、東京都練馬区で「三浦建築設計事務所」を営む三浦成子さん。住まいのリフォーム・リノベーションを手掛け、プランニングから引き渡しまで一貫して担っています。

　「お客さまの思いをくみ取り、現場の職人さんにも詳細に伝えることで、希望にかなった家づくりをトータルにサポートできるのが強みです。大切なご家族と過ごす場所ですから、コミュニケーションを深めて心が弾むご提案をいたします」

　三浦さんのもとを訪れるのは、中古物件を購入して住み替えを予定している人が中心。自分の物件でできること、できないことが分からず、相談に来る人も多いそうです。

　「既存住宅では構造的に取りのぞけない柱や壁があり、『どこまで手を入れられるのか』といったご質問をいただきます。現地調査で躯体を確認した上で、お客さまのご要望を反映して理想の形に近づけます」

　子どもを育て、家庭を切り盛りしてきた三浦さんは家事動線や収納スペースなどにも配慮。食事の支度や掃除、洗濯の段取り、現在使っている家具などを参考に、個々に合わせた間取りを描いています。

　「物を片付けるにしても、家族構成などによりアイテムや量が異なり、どこに何を収めたいかも違います。ご家庭に合わせた収納を用意するのはもちろん、出し入れの際にかがまなくていいよう造りを工夫するなど、使い勝手の良さも意識しています」

グラフィックデザイナー、設計・施工管理、住宅設備の商品知識を身につけ、一つ一つに質問に回答

　親戚や知り合い、近所の人が家を建てる時に大工仕事を手伝う父を見て育った三浦さん。ものづくりに興味を持ち、グラフィックデザイナーとして制作に励みますが、幼少期に家が組み上げる様子を飽きることなく眺めていたことから建築事務所へ。設計・施工管理の実務力を身につけ、転職先の住宅設備メーカーでは商品知識などを養い、2020年1月に事務所を開きました。

　「メーカー時代、お客さまからご自宅の改修や改築の相談を受けることがありました。アドバイスをすると喜んでもらえることが多く、培ったデザインや建築のノウハウを生かして皆さまのお役に立ちたいという気持ちが強くなり、独立しました」

　現代はネットなどで簡単に情報が得られますが、選択肢が多すぎて顧客が迷う場合もあるため、寝る間を惜しんで調べ物をすることも。

　「例えばキッチンなどの設備機器について、メリットやデメリットを理解し、納得した上で選んでいただきたいので、しっかりと調べてご説明するようにしています。理由などを詳しく伝えているので、お客さまからはさまざまなお問い合わせをいただきます」

　一つ一つの問いに丁寧に答える三浦さん。事前の打ち合わせも細やかに重ねます。

　「長い場合では着工まで半年かかることもあります。共働きなどでお忙しいお客さまにはビデオ通話ができるZoomを使うケースもありますが、表情や言葉のニュアンスといった細かい部分を読み取れるように、直接お会いしてお顔を合わせることを心掛けています」

夢のわが家を実現するため、工期中も顧客と認識を合わせて要望を現場に反映

　夢のマイホームを実現するため、三浦さんは工期中の意思確認も大事にしています。

　「工事が進んでいくと、変更が必要な箇所が出てくることがありますが、施工側とお客さまの認識が一致していなければ、後々不満やトラブルの原因となることも少なくありません。気になる点があればすぐに修正対応ができるよう、お客さまには可能な限り現場に足を運んでいただきたいと考えています。現場で実際の内装や外装の進捗を直接ご確認いただくことで、図面やイメージだけではわかりにくい部分も具体的にご理解いただけ、満足度の高い仕上がりにつながります」
　また、顧客のニーズに柔軟に応えるため、従業員同士が積極的に意見やアイデアを交換し、相互にフォローし合える職場作りにも力を入れています。

　「知見を共有しながら個々の対応力を高め、最初から最後まで責任を持って案件を担当できる人材を育てていきたいですね。ただし、私が管理できる件数には限界があるので、目の行き届く範囲にしたいと考えています。常に現場に出て、施工品質の維持・向上に努めていきます」
　夢を形にすることに情熱を注ぎ、密接なコミュニケーションを重視する三浦さん。顧客に寄り添い、明確なイメージを持てるよう助言を惜しまず、理想の住まい作りを追求し続けています。

　「完成したわが家を見て、お客さまが目を輝かせて『ありがとう』と言ってくださる時が一番うれしく、達成感に満たされる瞬間です。これからも時間をかけてじっくりとお客さまの話を伺い、心から満足していただける家づくりに取り組んでいきます」

（取材年月：2024年11月）

顧客に寄り添ったプランニングで、希望にかなった家づくりをトータルにサポート

リフォーム・リノベーションを手掛け、子育ての経験を生かし家事動線にも配慮

グラフィックデザイナー、設計・施工管理、住宅設備の商品知識を身につけ、一つ一つに質問に回答

夢のわが家を実現するため、工期中も顧客と認識を合わせて要望を現場に反映

専門家プロフィール

Other Interview