離婚や借金、相続など人生の転機を支える不動産売買の専門家山内和美

離婚や借金、相続など人生の転機を支える不動産売買の専門家

山内和美

産業カウンセラーの資格も取得。不安で判断力が低下した時も細やかにケア

　都内の不動産を中心に売買仲介を手掛ける「カズシン」の代表・山内和美さん。取引を成功に導くだけでなく、離婚や借金、突然の相続などで土地や建物を手放す人を支えるのも自身の役目だと考えます。

　「2人の娘を抱えてシングルマザーになるなど、波乱万丈の道のりを糧に『心の痛みが分かる不動産会社』をテーマに掲げています。不安や動揺で判断力が低下した方が、大切な財産を安価で失わないように心を砕き、産業カウンセラーの資格も生かしてメンタル面もケアし、成約まで寄り添えるのが強みです」

　主軸とするのは法人らを対象にした収益物件の売買であり、個人の不動産に関しては「損をしない程度で事業展開できればいい」との方針とか。豊富な人生経験で、顧客の思いに共感することに果たすべく務めがあると言います。

　「例えば離婚時に奥さまが自宅を売却する際、同じ女性として相談しやすく、細かい事情を察することができると思います。また、私自身も起業家ゆえに、私有地などを現金化して事業資金に充てる経営者の心情も分かります。まさに『不動産は人生そのもの』であり、皆さんが再び前を向けるようできる限りのメリットを見つけ、背中を押せるのがやりがいです」

　X（旧Twitter）への投稿も積極的で歯に衣着せぬコメントが信頼感を生み、直接連絡を受ける機会も増えているそう。
　「じっくり傾聴する時間も大事にしています。ぜひ不動産のセカンドオピニオンとしてもご利用ください」

物件を売却しチャレンジを支えてくれた母。不動産の価値を知り、業界へ

　四国で生まれ育ち、推薦で関西学院大学に入った山内さん。上京に憧れ、担任もチャレンジを勧めましたが、甘えが高じたと振り返ります。

　「知名度のある大学だったので『もう十分だろう』と自分を納得させていました。でも東京への夢を諦めきれず、中退して早稲田大学へ進みました。当時、父は投資で失敗し、母が所有していた集合住宅を売って学費を工面してくれました。申し訳ない気持ちと同時に、不動産には大きな価値があることを実感しました」

　卒業後、文学部での学びを生かし、制作会社に就職。編集やコピーライティングの業務に従事します。山内さんは「3年以上続けましたが、一人前になるセンスがないと感じ、結婚を機に別の職業に就こうと考えていました」と当時を振り返ります。
　「長女の妊娠が判明し、思いがけず専業主婦となり、自由な時間を有効活用しようと勉強を始め、宅建資格を取得。長女が生後10ケ月の頃に地域密着の不動産業者に採用され、約6年勤めましたが、次女の妊娠がわかり退職しました」

　「自分の分は自分で稼ぐ」と、自立心が強かった山内さん。次女が生後3か月の頃にレジャーホテルの投資・運営会社へ転職し、約5年間社員として勤務しました。次女が2歳の頃、離婚がきまると「自らの手で子どもたちを守ろう」という思いが強まったと言います。

　社内ベンチャーを立ち上げ、5期にわたり代表取締役を務めた後に辞任。通算で約9～10年間、ホテル業界に従事し、ホテルの購入や売却、リニューアルのプランや運営のオペレーションについてアドバイスをしてきました。

　「これまでの大型物件・法人顧客中心の売買仲介から原点に立ち戻り、個人の売主さまの物件の売却をお手伝いする機会を積極的に持ちたいという思い、また組織から離れ、自分一人でやってみようと考え起業。『カズシン』を立ち上げました。社名は両親がくれた私の名前と『新たに一人で前に進む』という決意を基に命名しています」

キャリアや人生で一歩踏み出したい人をオンラインカウンセリングで応援

　宅地建物取引士や産業カウンセラーの他、さまざまな専門資格を取得する山内さん。職業生活設計や能力開発、資産形成や家計の収支を将来にわたりプランニングする知見をもとに、オンラインによるカウンセリングサービスを展開。全国を対象に、自分らしい生き方をかなえたい人、理想の暮らしに向けて一歩踏み出したい人を応援していきたいと話します。

　「子育てや高齢になった親御さんのこと、離婚、相続といった家庭内の悩みを誰かに聞いてほしい時、日々の仕事や会社経営で迷いが生じた際、起業を検討している場合もご連絡ください。口に出すことで頭の中が整理され、ご自身の真意やビジョンが明らかになることもあります」

　自らの経験に基づいた共感力や、相手をおもんぱかる包容力で一人一人の声に耳を傾け、「一緒に“答え”を探していきましょう」と呼び掛ける山内さん。「思いやりは人類を救う」を信念として胸に刻み、これからも迷える人の再出発を後押ししていきたいと意気込みます。

　「数々の困難にぶつかり、乗り越え、女手ひとつで子どもを育て、東京で創業した当方が、前向きに道を切り開こうとする皆さまのお力になれれば幸いです。弁護士や司法書士をはじめ専門職の仲間もいるので、案件によってはタッグを組んで解決をお手伝いします」

（取材年月：2025年4月）

「心の痛みが分かる不動産会社」として、迷える人の不動産売買に寄り添い伴走

産業カウンセラーの資格も取得。不安で判断力が低下した時も細やかにケア

物件を売却しチャレンジを支えてくれた母。不動産の価値を知り、業界へ

キャリアや人生で一歩踏み出したい人をオンラインカウンセリングで応援

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