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楽しく心豊かに。学びやすい雰囲気のなか、美しい文字の習得を丁寧にサポート

生徒の「書いてみたい」「表現したい」に応える書道講師

川村佳凛

川村佳凛 かわむらかりん
川村佳凛 かわむらかりん

#chapter1

初心者歓迎、楷書などの基本や臨書、仮名文字、ボールペン字など希望に合わせて指導

 「美しい文字は人生の宝になります。一緒に楽しく上達しましょう」と話すのは、東京都杉並区で「佳凛書道教室」を主宰する川村佳凛さん。自由で学びやすい雰囲気を大切に、幼児から小学生、中高生、大人まで幅広い層を迎え入れています。

 「高校生以上が対象の一般の部では、毎月の課題に沿って昇級、昇段をお手伝いします。コース分けはしておりませんので、字形を崩さず、とめ、はね、払いといった点画を正確に書き、書の基本となる楷書や、古典をお手本に優れた筆跡を書写する臨書、詩や俳句を題材にする近代詩文書、仮名文字、ボールペン字など、生徒さんのご希望に合わせて柔軟に指導します」

 入会者のほとんどは初心者からのスタートだそう。字にコンプレックスを持っている人にも基礎から細やかに手ほどきしています。

 作品を披露したい生徒には、大きな作品を中心に名作の臨書で力を伸ばし、教室の展覧会に出品。芸術として書道をたしなむことができます。
 「毎年、有楽町で開催している展覧会にはご家族やご友人をお迎えする方もいて、大変好評をいただいています。作品を披露することで生徒のモチベーションにもつながります」

 小中学生向けの部は毛筆のほかに硬筆にも力を入れ、毎月の課題で級位や段位の取得を目指します。
 「お子さまに字を書くことを好きになってもらいたいので、堅苦しくなく、和やかにお稽古を進めます。希望者は展覧会に出品もできます」

 未就学児の部は、鉛筆と筆の持ち方、正しい姿勢からレクチャー。平仮名のバランスを学び、自分の名前をきれいに書けるように練習しています。

#chapter2

褒めて伸ばす指導と心を育む対話を大切に。しきたりに縛られず、作品作りに楽しく挑戦する場を提供

 川村さんは、一般の部、子どもの部ともに褒めて伸ばす指導を徹底しています。
 「作品の中で良い線やキラリと光る部分を積極的に評価します。直していきたい部分は『のびのびと書けているから、この字は少し小さめに書くとさらにバランスが良くなりますよ』といった前向きな言葉で改善に導きます」

 子どもは気分に左右されたり、集中力が続かなかったりするため、生徒の個性やスキルに合わせたきめ細かい対応を意識しているそうです。
 「ある小学生のお子さまは入会当初、『書きたくない!』とだだをこねてしまったのですが、丁寧に対話を重ねるうちに、教室を楽しみに通い、進んで稽古するようになりました。生徒の上達状況や性格によっては、大人向けの課題にあえて挑戦させることもあります。それがさらなる自信や意欲につながると感じているからです」

 生徒の「書いてみたい」「自分なりに表現したい」という意欲にも応えます。
 「書道は日本が誇る素晴らしい文化である一方で、『こうあるべき』という考え方も根強く、創作のハードルの高さにつながっている側面があります。当方は、しきたりに縛られることなく、自分がすてきだと感じる作品作りに取り組める場を提供します」

 子どもの部では春・夏の合宿やレジャー、食育体験なども開催。学校や家庭以外の学びの場として、一人一人との対話を大切に多様な経験ができる機会を設けています。
 「さまざまなモノ、コトに触れ、心の成長に役立ててもらおうと企画しています。英語、算数・数学塾や作文指導も行い、お子さまの育ちを多方面から応援します」

川村佳凛 かわむらかりん

#chapter3

書道がつないだ人と人の縁に感謝。オンライン指導も視野に書の魅力を発信

 小学2年から6年まで地元の書道教室に通った川村さん。先生が優しく、よく褒めてくれたのが思い出だと振り返ります。
 「級が上がることが励みで、お稽古を心待ちにしていました。振り返れば、小学校の文集に『書道の先生になりたい』と記していました」

 中学以降は勉強や部活に専念するため書道から離れたものの、子育てに入った30代半ばで再び学び始めました。
 「当初は子どもの付き添いでしたが、見ているうちに自分もやりたくなって。子どもの頃の“字を習う”という習字から、“字を表現する”という芸術の世界へ足を踏み入れ、書道の面白さにどんどん魅了されていきました」

 仕事や家事、子育てで忙しい日々でしたが、空いた時間は稽古に打ち込みました。徐々に開業を意識するようになり、40代のときに師範を取得。思い切って勤務先を退職し、2021年に本格的に教室を始めました。

 外部指導者として高齢者施設や放課後学童クラブにも赴き、書の魅力を広く伝える川村さん。人と人のつながりが広がるのがうれしいと語ります。
 「遠方に転居した生徒さんから『また佳凛先生に教わりたいです』とお手紙をいただくこともあり、書道が紡いでくれたご縁をありがたく感じています」

 今後はより多くの人を対象にオンライン指導の展開も検討しているそうです。

 「書道は心静かに自分自身と向き合うことができます。墨の香りに癒やされ、リラックスの時間にもなりますので、一緒にお稽古を楽しみませんか?」

(取材年月:2025年5月)

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川村佳凛

生徒の「書いてみたい」「表現したい」に応える書道講師

川村佳凛プロ

書道講師

佳凛書道教室

明るく学びやすい雰囲気の書道教室。大人の部では基本の楷書や仮名文字、ボールペン字などから何種類でもご希望に合わせて指導します。しきたりに縛られず、作品作りを気軽に楽しめる場でありたいと考えております。

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