声に着目した能力開発と国際標準マナーで日本を元気にする講師稲井英人

声に着目した能力開発と国際標準マナーで日本を元気にする講師

稲井英人

“声を可視化して読み解く”カウンセリング手法を学ぶ声解析士の養成講座を開講

　声と心、姿勢の関係に着目した能力開発を行う「クォンタムヴォイスアカデミー」の学長、稲井英人さん。独自に作り上げた声解析システム「クォンタムヴォイス®」を使ったカウンセリングで、声から心を整える「声解析士」を育成しています。

　「“話す”という行為は、出来事によって感情が動き、自分の声、つまり体を通して喜怒哀楽などを音として発すること。人の気持ちや感覚には形がありませんが、音は振動ですから、可視化すれば、ご本人の心身の状態が予測できます。当方では約3万人の声を録音してデータを集め、計測する中で、人が持つエネルギーとして一定の法則を発見し、体系化しました」

　稲井さんが示すパソコン画面には、三つの円から展開される12色の波形が映し出され、話す声に応じて変化していきます。

　「『クォンタムヴォイス®』では、人の声の周波数を音階に置き換えます。数値化したグラフや波形化した色を読み取り、さらに人体と色彩を重ね合わせることで、その人の特徴を分析し、解説することができます」

　曖昧で目に見えない人の心にスポットを当て、自己理解を深める手法を稲井さんとともに伝授するのは、同アカデミーで校長を務める由結あゆ美さん。延べ1万人以上を指導してきたマナーのプロフェッショナルです。

　「声を診断し、気づきをもたらすスキルと、各国の要人らが身につける国際標準の礼儀作法『プロトコール・マナー』を習得することで、まず本人が人としてぶれない軸を持ち、クライアント本来の自分らしさを引き出す声解析士を輩出しています」

コンプレックスだった声を変えたら人生が変化。経験をもとに声解析システムを開発

　「私は厳しくしつけられる中で本音を言えず、声も小さくなり高校時代は一生懸命話しても『聞こえない』と言われ、声にコンプレックスを持っていました。しかし進学で親元を離れ、合唱団に入って声の出し方を教わると、コミュニケーションが楽しくなって性格も変わりました。声が変わると心が変わり、人生も変わることに驚きました」

　稲井さんは声と心の関係に興味を抱き、心理学や脳科学などの専門書を読みあさりました。独学で探求を続けながら卒業後は公立高校の国語教員に。10年余りの教員生活で約1300組と三者面談を行い、親が子どもに与える影響を痛感したと言います。

　「何がしたいのか自分でも分からないような、つかみどころのない生徒の保護者にお話を聞くと、声のトーンや話し方も覇気がなく、聞き取りづらいことが多かったのです。保護者自身が自分に自信がなく、無意識に自己否定しているのではないかと感じました」

　声を通じて心を良い方向に導く方法を求め、教職を辞した稲井さんは、ドイツの声解析システムを基に「クォンタムヴォイス®」を開発しました。

　一方、プロトコールを基軸に人材教育に取り組んでいた由結さんは「美しい所作や姿勢は内面からにじみ出るもの。一人一人が持つ品性を、マナーを通じて呼び覚ましてほしい」と考えていました。

　2010年に出会った2人はそれぞれ追究してきた分野を掛け合わせ、「自身が輝きながら社会に役立つ人材を育てたい」という共通の目的に向かって、声解析士の養成講座を始めました。

合言葉は「日本人を美しく元気に！」。全国で講演活動、SNSで講話も配信中

　オンラインで開催する声解析士の養成講座には、国内外から受講生がアクセス。3日間の座学で基礎理論を学んだ後、9回の実践講座で実技を磨きます。

　「パソコン操作が苦手な方や学習に不安のある方は、当方のWEBチームが個別でフォローします。再試聴できるよう講義を録画したアーカイブ動画もあり、スケジュールが合わない場合や復習したい時にご活用いただけます」

　講座を修了し卒業試験を通過すると、認定講師資格を発行。ノウハウを生かして起業したい人には、コンサルティングを通じて事業化をサポートします。またカウンセラーやコーチなど職業として心理的支援に携わっている人には、現在のビジネスと認定資格を組み合わせて独自性のあるサービスを提案します。

　「2023年から全国各地で講演活動も始めました。私たちが目指すのは、日本中の皆さまとご縁を結び、活躍を応援すること。声解析もプロトコールも、あくまでツールであって、ご自身を見つめ直し、自分らしく生きるために役立てていただきたいという思いが根幹にあります」と稲井さん。

　「合言葉は『日本人を美しく元気に！』。講演に来てくださった方々が会場を後にする時、表情が明るくなったり、立ち居振る舞いが堂々とされていたりするのを見るとうれしくなりますね」と笑顔を見せる由結さん。
　日本時間の朝6時30分から、音声に特化したSNSアプリ「Clubhouse」で講話を配信。丸3年以上、1日も休まず続け、リスナーに元気を届けています。

（取材年月：2024年2月）

独自の声解析のスキルと国際標準のマナーを身につけ、声から心を整える「声解析士」を育成

“声を可視化して読み解く”カウンセリング手法を学ぶ声解析士の養成講座を開講

コンプレックスだった声を変えたら人生が変化。経験をもとに声解析システムを開発

合言葉は「日本人を美しく元気に！」。全国で講演活動、SNSで講話も配信中

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