少しの妥協も許さない外壁塗装のプロ
姫野大地
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Mybestpro Interview
最高の色とツヤ、そして家をしっかりと守る塗装を提供したい
#chapter1
熟練職人も認める県下指折りの塗装技術
家を持つ多くの人にとって、住宅の定期的なメンテナンスは頭痛の種となっているでしょう。特に外壁の塗装はほうっておくと雨漏りや構造体の傷みにもつながるため、「たかが外壁」と軽視できない問題です。
今回お話を聞かせてもらった姫野さんは、住宅の外壁をはじめとする塗装と、防水工事を全般的に扱う『姫野塗装店』の若きリーダーです。18歳からこの業界に身を置き、塗装一筋に腕を磨いてきたという姫野さんは、以前勤めていた会社で十分な経験を積んだ後に、国家資格である一級塗装技能士に合格。それを機に独立し、かねてからの夢だった自分の会社を興したそうです。
「独立してすぐは飛び込み営業ばかりしていましたが、インターホン越しに断られてばかりでなかなか仕事に恵まれるチャンスがなくて。それでもお仕事をいただいた先から知人や親戚を紹介してもらったりと、次第に口コミで軌道に乗ってきました」1軒あたり10日〜2週間を要する塗装工事を毎月およそ3軒、年間にして約40軒の現場を取り仕切る姫野さん。大々的な広告を使わないにも関わらず仕事を増やしてくることができたのは、姫野さんの持つ塗装や防水工事の技術の高さが純粋に評価されてきた証明であるといえるでしょう。
時には、人手の足りない他社の塗装現場にも応援に駆けつけることがあるそうで、そんな時に熟練の職人さんから塗装技術を誉められることも多く、徳島の塗装業界で姫野さんは「若いのに腕のいい職人がいる」と、ちょっとした有名人になりつつあります。
#chapter2
見えない場所こそ丁寧に、それはプロとしての意地
外壁塗装について、並々ならぬこだわりを持つ姫野さん。現在会社は姫野さんを含めて3名ですが、その全員が家を塗る時に大切にしている思いがあるそうです。「どの家も、“自分の家”だと思って塗ることを忘れないようにしています。そう考えることで仕事は自然と丁寧になってきますし、仕上がりの美しさもまったく違ってくるんです」
家を塗装する際に姫野さんが特に気を付けるのは、隅々までを美しい色つやで仕上げること。「普通、家を見る時は下から見上げますよね。言い換えれば、高い場所や下からでは見えない場所は、作業用の足場をばらしてしまえば塗らなくても誰にも気付かれません。でも見えない部分にも同じように丁寧な作業をしなければ塗装する意味がありませんし、何より自分が納得できないんです」。顧客の満足を得る以上に、頑固なまでの職人としての意地を貫く。それはまさしく、どの世界にも共通するプロの心意気です。他のスタッフに任せた部分も、最後は必ず姫野さんの目でチェックし、納得がいかない仕上がりであれば何度でもやり直すといいます。あまりの丁寧さに、まだ下塗りを終えただけの家を見てお施主さんが「きれいにできたなぁ」と、すべての塗装が完了したように勘違いしてしまうことも珍しくないそうです。
外壁塗装の仕事にとって、一番の大敵は雨。姫野さんは塗料の機能とツヤを最大限に活かすため、雨が一滴でも降ったらその日は作業しません。「お施主さんは高齢者も多いので、せっかくの塗装とお金が無駄にならないようにしたいんです」。
#chapter3
いつまでも職人として、納得のいく仕事を続けたい
家の外壁は、どれぐらいの頻度で塗り替えるべきなのでしょうか。姫野さんに言わせると、一般的な塗装は10年以内にその機能を失ってしまうそうです。「傷み具合にもよりますが、前回の塗装から8年程度が経過した壁は塗り替えたほうがよいでしょう。よく目安として“壁を触って白い粉が手に付くようになるのが塗り替え時期のサイン”と言われていますが、そこまで塗装面が傷んでいるとむしろ手遅れです。外壁の塗装はただのデザインの一部ではなく、雨水の浸入を防ぐという重要な役割を持っていますから、大切な家を長持ちさせるためにも、サインを見つけてから考えるのではなく、定期的に塗り替えされることを強くおすすめします」。だからといってどんな家にも塗装をすすめるというわけでもなく、塗装の依頼を受けても姫野さんが「まだ塗装面は十分に機能を果たしている」と判断した場合には、お施主さんの無駄な出費をさせないために仕事を断ることもあるといいますから、そのプロ根性には頭が下がります。
同業者からも高い評価を受ける姫野さんですが、そのフットワークは意外なほど軽く、県下全域どこにでも、たとえドア1枚の依頼でも出かけていくそうです。「やみくもに会社組織を大きくするのではなく、気軽に声をかけてもらえる“町のペンキ屋さん”として自分自身の目の届く範囲で納得のいく成果を残していくことが唯一の目標」、所々にペンキが飛び散った作業服に身を包んだ姫野さんは、そう語ります。
（取材年月：2016年7月）
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