「在宅」と「社会」をつなぐ訪問看護・リハビリのプロ
松村幸治
Mybestpro Interview
「在宅」と「社会」をつなぐ訪問看護・リハビリのプロ
松村幸治
#chapter1
徳島市内、徳島県北、神山町を担当エリアとし、介護の必要な高齢者宅の訪問看護・リハビリテーションを行っている、株式会社コンフィデンスケアの「訪問看護ステーションはーと」。代表取締役の松村幸治さんは自身も作業療法士として、在宅介護を必要とするお宅に赴き、利用者さんとそのご家族に寄り添い、日常生活の看護から終末期の看護まで心と体のケアを行っています。
特に力を入れているのがリハビリの分野。日常生活動作の回復はもちろん「庭の草抜きをしたい」「お墓参りに行きたい」「春になったら桜を見たい」など、暮らしの中にある小さな喜びを目標に、利用者さん、ご家族、スタッフが一丸となってリハビリに取り組んでいるのです。
「最初の目標が達成できたら、また次の小さな目標を設定しリハビリに取り組む。その継続と達成感の積み重ねが明日への意欲につながるのです」病院でのケアに比べ、関わりが長期に及ぶ在宅介護。だからこそ、利用者さんとご家族が前向きでいられるよう、スタッフが率先してモチベーションを常にアップデートし、サポートを続けることが大切だと松村さんは感じています。
開業から4年目を迎え(2019年9月現在)、自分たちが何をすべきなのかを常に考え「いつまでも明るく、不安のない生活」をモットーに、心が通う距離感で利用者さんとそのご家族を支えている松村さん。スタッフも同じ想いを共有し、こまめなコミュニケーションで利用者さん宅とつながり、地域の在宅看護を支えています。この利用者さん第一に考える松村さんの姿勢は、病院勤務時代に培われたものだそうです。松村さんが利用者さんのために日々奔走している原動力を紐解くと、ある大切な二つの出会いにつながっていました。
#chapter2
福祉に進むきっかけとなったのは、松村さんの母親が病に倒れたことがきっかけでした。母親からの助言で介護職の大切さを実感し、介護福祉士になることを決意します。無事資格を取り就職して数年後、さらに作業療法士の資格も取得しました。
その当時、松村さんに声をかけたのが、かつて医療法人橋本病院に勤務していた鶯春夫先生(現・徳島県理学療法士会会長)でした。作業療法士を導入した回復期リハビリテーションの立ち上げを考えていた鶯先生が、松村さんを最初の作業療法士として指名したのです。そこから始まった病院勤務こそが、福祉に携わる者の姿勢を学ぶ大切な時間となりました。
「私の今の考え方や姿勢は、院長の橋本拓也先生から学ばせてもらったものなのです」松村さんは日々の業務を通じて橋本院長の患者さんとの関わり方、声のかけ方、心配りなど一挙手一投足を肌で感じながら、心と体に寄り添うことの大切さを体得していきます。リハビリテーションのスキルはもちろんのこと、橋本先生と患者さんとのコミュニケーションを通じて、福祉に必要な根幹を学ばせてもらったそうです。
毎日のケアを通じて患者さんと向き合う中、自分にできることは何なのか、追求し続けてきた松村さん。勤続10年を終えた節目に、訪問看護ステーションを立ち上げることを決意しました。
#chapter3
開業から2年経った頃、ようやく軌道に乗った「訪問看護ステーションはーと」。現在では「“はーとさん”は丁寧にしてくれる」と利用者さんから知人への紹介も多く、着実に担当数を増やしています。また、細やかなコミュニケーションでケアマネージャーからの評判も上々です。さらにこれからは、社会情勢的にも在宅介護は確実に増えていく時代。ですが、松村さんは拡大していくのではなく、心を通わせられる範囲で利用者さん一人一人との関わり合いをもっと深めたいと考えています。
「例えば、台風が来る前、利用者さんの家の側を通ったなら、雨戸を閉める手伝いをしたり、植木鉢などが飛ばないように置き換えたり、そういった気遣いや心配りがあたりまえにできるようになってほしい」かつて橋本院長の背中を見て学んだ松村さんは、今度はその姿勢をスタッフに継承する立場となりました。「看護やリハビリだけが私たちのできることではないはずです。日々の見守りやコミュニケーションで家族のようなお付き合いをさせていただき、孤立しないようつながりを持つことも私たちの役目です」
ますます加速する超高齢化社会。松村さんと「訪問看護ステーションはーと」のスタッフは、在宅と社会をつなぐ架け橋となって「いつまでも明るく、不安のない生活」をこれからも支え続けていくのです。
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「在宅」と「社会」をつなぐ訪問看護・リハビリのプロ
松村幸治プロ
訪問看護
株式会社コンフィデンスケア「訪問看護ステーション はーと」
「日常のよろこび」を取り戻すことをともに目指し、利用者さんの心と体に寄り添ったケアが、現場のご家族、ケアマネージャー双方から評価されている。「ウチも“はーとさん”で」という逆指名が多いのも信頼の証。
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