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福祉用具は「道具ではなく技術」。介護を身近に快適にするサポート

福祉用具で快適な生活をサポートする介護生活のプロ

鈴木陽平

ケアショップ銀のすずの鈴木陽平さん
静岡市を中心に介護・福祉用具をレンタル・販売するケアショップ銀のすず

#chapter1

福祉用具を通じて快適な暮らしをサポート

年を重ねても、自分のペースで生活したい。住み慣れた家や街で安心して暮らしたい。そんな人々の思いを「福祉用具」を通じてサポートしているのが静岡市清水区にある「ケアショップ銀のすず」。鈴木陽平さんは、静岡市を中心に、快適な生活を送る上で必要な福祉用具のレンタルや販売を通じて、介護の悩みや相談に応えています。
「一般のお客様が、杖や靴、手押し車などを探しに直接来られる方もいらっしゃいますし、ケアマネジャーさんと一緒にご利用者さんのお宅で福祉用具を含め様々なご相談を受けたりもします。どんな場面でどういう風に使いたいのか、環境やご希望をお伺いし、適したものを選んでご提案しています」
例えば、車いすもその種類は実にさまざま。家の中で使うか、外で使うかによっても、選ぶものは変わってきます。
「タイヤが太いもの細いもの、ひじ掛けが上げられるもの、折りたためたり車への積み下ろしがしやすいものなどありますが、種類も多くどれを選んだらいいか分からないですよね。なので、それぞれの特徴を説明した上で、まずはお試しとして実際に使っていただくこともできます」
介護は保険適用できるもの、実費負担となるものなど、制度によって違ってくるのが難しいところですが、鈴木さんはそのあたりの事情も踏まえた上で、ご本人、そしてご家族の意向を尊重し、提案しています。

#chapter2

「身の回りのことは自分で」の思いに寄り添い、福祉用具を提案

もともとドラッグストアでサラリーマンとして働いていた鈴木さん。10年前、家業を引き継ぎました。
「ドラッグストアで勤めていた時も、おむつや生活用品など介護に必要な商品を扱っていました。ベッドや電動車いすなど福祉用具の機械化が進んでいて、最近ではアプリと連動したものも増えてきているので、最新情報は常に研修や勉強会で吸収し、よりよいものをご提案できるよう努めています」
その中で鈴木さんが大切にしているのは「福祉用具は、単なる道具ではなく、生活を快適にするための技術である」という思い。
布団から起き上がれない人が、手すりやベッドを使うことで人の手を借りなくても体を起こしやすくなったり、玄関の段差などを移動する際にいつも手を置くところへ手すりが一つあることで、楽に上り下りができたり。そうした「ちょっとした困ったこと」に寄り添うものが、福祉用具だと鈴木さんは話します。
「多くの人が『年を取っても人の世話にはなりたくない』と言います。できる限り、自分の身の回りのことは自分でやりたい、と。福祉用具を使うことで、生活の質を上げ、生きる自信につながります。そういう支えのお手伝いができれば」
そういった意味でも、用具のお試し期間は必要なもの。使い勝手などは実際使ってみなければ分からないため2、3種類を持参し、使い比べて選んでもらいます。壁に取り付ける手すりなど介護保険を使った住宅改修工事の際にも、直接現地を見た上で、どの位置に何が必要か、きちんとヒアリングをした上で決めています、と鈴木さん。
「設置型の手すりはまず100%邪魔になりますよ、と説明します。その上で、場所やサイズを踏まえながら選定し、ちゃんと掴みたい場所に付けられたとき『あってよかった』と言っていただける。少しでもお役に立てられればうれしいですね」

ベッドや歩行器、電動車いすなど取り扱い用品も多いケアショップ銀のすず

#chapter3

一時的に補助が必要な人にも柔軟に対応。気軽に相談を

車いすや介護用ベッドなど、比較的大きなものは実際に合うかを訪問して説明し、ご納得された上でレンタルのご提案をします。場合によっては購入の相談にも応じています。
「レンタルにしても購入にしても、いつでもご相談承ります。例えば、普段は施設で暮らしている家族が、年末年始だけ帰ってくるからその間だけベッドを貸してほしいとか、旅行に出掛けたいので一時的に車いすを貸してくれないだろうか、などといった短期間でのレンタル相談もあります。そういうイレギュラーなことも、気軽に声をかけていただきたいですね」
そしてこれからは、高齢者だけでなくもう少し間口を広げたサービスを展開してきたい、と鈴木さんは話します。
「妊婦さんや障害のある方も、福祉用具を利用していただきたいんです。妊娠後期に寝起きや身動きが大変であれば、電動ベッドや歩行器を使っていただけますし、ケガをして一時期だけ杖や車いすを使いたい、という方でも問題ありません。私たちが介護に限定せず『福祉用具』と表現しているのは、どんな人であっても誰かの助けになればいいと考えているから。今まで通りの生活を続けるのに我慢が必要であるなら、そこにちょっと差し伸べる手として、福祉用具を活用していただきたいですね。どんな小さなお悩みもお聞きしますので、まずは気軽にご相談ください」

(取材年月:2021年2月)

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専門家プロフィール

鈴木陽平

福祉用具で快適な生活をサポートする介護生活のプロ

鈴木陽平プロ

福祉用具販売業

有限会社銀のすず

介護保険で扱う福祉用具は単なる道具ではなく、生活を快適にするための技術として考えています。急な病気やケガで大変な時も今までの生活を変えずに過ごしていただくため、さまざまなご提案をしています。

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