建設業許可と遺言・相続手続きに力を入れる行政書士
宮下太陽
Mybestpro Interview
建設業許可と遺言・相続手続きに力を入れる行政書士
宮下太陽
#chapter1
埼玉県久喜市を拠点に、地域密着で法人・個人に向けた事業を展開している「行政書士宮下太陽事務所」代表の宮下太陽さん。法人向けでは、建設業の許可申請支援を中心に、建設業者の経営を幅広くサポートしています。
建設業許可は、工事代金が500万円(建築一式工事は1500万円)以上の工事を請け負う場合に必要で、5年ごとの更新が義務付けられています。毎年提出する決算報告(事業年度終了報告書)の作成や、公共工事の入札資格を得るための経営事項審査にも対応し、取得後の維持管理も支援しています。
「許認可の取得は、単なる書類作成ではなく、事業の成長につながる経営戦略です。住宅メーカーの経理として約13年勤めていた経験から、業界特有の原価管理や資金繰りについても深く理解しており、経営面のお話も積極的にさせていただいています」と宮下さん。
また、許可の要件を満たしていない場合でも、補助金申請や契約書のチェック、外国人雇用の手続きなど、多方面から将来に向けた基盤づくりをサポートします。
「相談のきっかけは許可申請でも、経営者と一緒に考えながら、今後の事業計画を見据えた取り組みを提案します。細かい悩みに応えていくことで喜ばれることは多いですね」
対応エリアは久喜市を中心に埼玉県全域。サポート対象は、個人事業主から百人規模の企業まで幅広く、宅建業や建築事務所、古物商など、建設業以外の許認可にも実績があります。訪問とあわせて、オンライン相談にも対応し、夜間の相談も可能です。
「今は建設業が中心ですが、ご相談いただけることはできる限り対応するスタンスです」
#chapter2
個人向けでは、遺言や相続の相談に力を入れ、エンディングノートや遺言書の作成、遺産分割協議書の作成などをサポートしています。相続が発生した際は、税理士や司法書士、遺品整理など各専門家とのネットワークもあります。
宮下さんは、円滑な相続を実現するための生前対策を推奨。公式LINEで相続に役立つ情報を発信するほか、地域で勉強会も実施しています。開催実績のある「エンディングノートの書き方」の勉強会では、遺言書との違い、書くべき内容や、エンディングノートを残さなかった場合に起こり得るトラブルの事例などを紹介しました。
「書かなければと思いながらも、なかなか手を付けられなかったという参加者がほとんどでしたが、勉強会を機に、遺言書作成に踏み切った方もおられました」
遺言や相続の相談では、自宅に訪問し、一人一人の思いを引き出す傾聴を大事にしています。
「特に相続が発生した後は、大切な人が亡くなり心身ともに負担が大きい状態なので、その方のペースを尊重するよう心掛けています。『丁寧に話を聞いてくれて楽になった』とのお声をいただくこともあります」
また、認知症対策として、任意後見や家族信託を提案。NPO法人埼玉成年後見支援センターに所属し、成年後見市民講座などのセミナーの運営にも携わっています。
「認知症を発症する前であれば、信頼できる家族に資産管理を任せる方法として、任意後見制度や家族信託を利用できます。しかし、発症後は裁判所が後見人を選任し、そのほとんどは第三者の後見人が財産管理を行うことになるため、早めに考えておくことをおすすめします」
#chapter3
宮下さんは、大学卒業後、税理士事務所で勤務し、中小零細企業の会計記帳や税務申告書の作成などを担当しました。
スキルアップのため、上場企業の住宅メーカーに転職。経理の経験を積み、フランチャイズ管理で、契約書の更新や加盟会社の経営状態のチェックなどを担当。さらに、関連の社団法人立ち上げに携わる中で、行政書士に興味を持ったと話します。
「社団法人の設立時に行政書士に手続きを依頼し、その業務を間近で見る機会がありました。将来的に独立を考えていたこともあり、経理と法律の知識を生かして、企業のサポートができるのではと考えるようになりました」
その後、マイホームを建て、埼玉に移住した宮下さん。東日本大震災を経験し、都内への通勤に不安を感じたことをきっかけに、県内の上場企業に転職。働きながら行政書士を目指しました。
「アパレル通販を主軸に、物流倉庫や不動産賃貸、ホテル、金融など多岐にわたる事業を展開する会社で、さまざまな業種の経理を経験できたのは大きな財産です」と振り返ります。
行政書士資格を取得し、2023年、久喜市に事務所を設立しました。
「この仕事の魅力は、お客さまの悩みに直接向き合い、感謝の言葉をいただけることです。ご縁を大切にしながら、長いお付き合いを目指しています。『話しやすい』というお声も多くいただいていますので、お気軽にご相談ください」と宮下さん。ちょっとした悩みにも応え、相談者に寄り添ってくれます。
(取材年月:2025年3月)
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Profile
建設業許可と遺言・相続手続きに力を入れる行政書士
宮下太陽プロ
行政書士
行政書士宮下太陽事務所
久喜市を中心に、地域密着で事業を展開。特に建設業界に精通し、建設業許可申請から経営に関するアドバイスまで幅広く支援します。個人向けの遺言・相続手続きでは、傾聴を大事に、訪問相談にも対応しています。
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