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アットホームな雰囲気で心豊かな時間を過ごし、感動を共有できる団体ツアーを提案

アットホームな団体旅行や介護・福祉ツアーを企画する旅の専門家

田部井広明

田部井広明 たべいひろあき
田部井広明 たべいひろあき

#chapter1

地域の人に親しまれる日帰り・宿泊ツアーや、車いすでも参加できる福祉・介護ツアーを企画

 「弊社は個人会社ですが、小さな会社ならではのアットホームな雰囲気と、きめ細やかな配慮を強みとしております。きれいな景色を見て、おいしいものを食べて、心豊かな時間を過ごせるのが旅の醍醐味です。ぜひ皆さまと感動を分かち合いたいですね」

 そう語るのは、埼玉県加須市にある「米米トラベル」の田部井広明さん。旅行会社に10年勤務した後、自分なりの提案で暮らしの中に潤いや喜びをもたらしたいと、2007年に開業しました。
 「社名は、実家が米農家を営んでいることに由来します。田んぼをならして水を入れ、田植えに稲刈りと、米作りのようにすべての工程に丁寧に携わり、大切なお米を扱うようにお客さまに接していきたいという気持ちで命名しました」

 日帰りや宿泊ツアーなどを企画・実施している田部井さん。会社の社員旅行や自治会の慰安旅行、同窓会、ママ会など、創業以来、地域の人から親しまれてきました。
 「50代から80代と高齢の方が多いため、詰め込まず、急がないスケジュールを心掛けています。だから足が悪い方でも大丈夫。また、あれもこれも回ると疲れてしまうので、欲張らずに、のんびりと各スポットを堪能できるようにしています」

 他に、福祉・介護専門の団体ツアーも用意。車いすでも乗降できるリスト付きバスを使い、安心して旅行に参加できます。

 「人生100年時代と言われる今、もう年だから、介護が必要だからとやりたいことをあきらめてほしくないんです。当方がお手伝いしますので、行きたいところへ出掛けましょう」

#chapter2

高齢化社会を迎えることも踏まえ、福祉・介護ツアーの実現に尽力

 田部井さんが、サポートを必要とする人たちに向けた旅メニューを取り入れたいと考えたのは、親族が交通事故に遭い、けがをしたことがきっかけでした。

 「義理の父が入院していていた時に車いすを使用しました。お見舞いに行くと『退院したら温泉に行きたいな』と言われ、車いすでも参加できるプランがあればと思うようになりました」

 独立して福祉・介護専用のツアーに乗り出しますが、さまざまな困難に直面します。
 「レストランのお手洗いが車いすでも入れるかが分かりません。さらに宿泊施設の受け入れ状況や貸し切り風呂の有無など、確認しなくてはいけないことがたくさんあり、実現は簡単ではありませんでした。車いす用のバスを使用すると、どうしても高額になってしまうのもネックでしたね」

 古い建物をリノベーションしている旅館などは、バリアフリーに対応しきれていなかったり、観光名所の神社仏閣は、山の中など、そもそも車いすで訪れることを想定していない場所にあったり。クリアすべき課題は多々ありましたが、超高齢社会を迎えることを踏まえ「ニーズはあるはず」と挑戦を続けてきました。

 「同級生のお兄さんが、がんで余命いくばくもない状況だった際は、弊社の後押しで家族旅行に行っていただきました。帰ってきて数週間ほどでお亡くなりになりましたが、ご本人やご家族のかけがえのない思い出になったのではないかと。『やって良かった。少しでもお役に立てた』と感じた出来事の一つです」

田部井広明 たべいひろあき

#chapter3

旅行好きの人が食事会などでつながれるコミュニティー「たび倶楽部」も用意

 暑い日には「田部井さん、これ食べて」とアイスクリームを差し入れされることも。参加者との距離が近く、「にぎやかで和気あいあいとしていますよ」とうれしそうに話します。

 「弊社のツアーを利用したお客さまは、『たび倶楽部』というコミュニティーに無料でご入会いただけます。定期的に食事会を開催するなど、旅行好きの皆さまがつながる場になればと願っています。いくつになっても、一人でも気楽に参加することができ、『ニコニコ、ワイワイ』できるひと時を持つことが生きがいになり、心身ともに健やかに過ごしていただきたいですね」

 計画を立てる時にこだわるのが食事。「各地を巡る中で、旬の食材を使ったお料理やご当地グルメは外せませんよね。ご満足いただけるよう、知恵を絞っています」と力を込めます。

 「ありがたいことに営業はほとんどせず、口コミや紹介で予約が入ります。お客さまのためにまっとうにやっている姿勢を評価いただいているのではないでしょうか。一生懸命に考えたコースで、『楽しかったよ』と言っていただけることが励みになっています」

 今後は「福祉・介護のツアーもさらに充実させていきたい」と展望を描く田部井さん。地元では人口減少が進んでいることから、空き家を活用した民泊事業を手掛け、地域活性化にも取り組みたいと言います。

 「チャレンジしたいことがいっぱいあるんです。この仕事は私のライフワーク。80歳まで続けたいですね」と元気な笑顔を見せます。

(取材年月:2023年4月)

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専門家プロフィール

田部井広明

アットホームな団体旅行や介護・福祉ツアーを企画する旅の専門家

田部井広明プロ

旅行業

米米トラベル

個人会社だからできる参加者のニーズに応じた団体ツアーを企画・実施。高齢者が多いツアーや、車椅子の方が参加するツアーでも、参加者が笑顔になれる「旅」を企画することで、参加者と旅の楽しさを共有している。

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