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心理学の理論と自身の経験を基に、人を責めないカウンセリングで、夫婦間や個人の悩みを解決へ導く

人にやさしいアプローチで解決を支援する心理カウンセラー

山崎孝

山崎孝 やまざきたかし

#chapter1

問題を個人ではなく関係性から捉える「ブリーフセラピー」で関係改善と問題解決を支援

 「心がもやもやしているのに、誰にも言えない。そんな日々を過ごしていませんか。夫婦のこと、自分のこと…心の中にある思いを言葉にしてみると、解決の糸口が見えてくることがありますよ」
 そう語るのは、公認心理師で「心理カウンセリング大阪・吹田のフルフィルメント」の代表・山崎孝さん。吹田市を拠点に2011年から活動しています。フルフィルメントとは、英語で「達成感」「満足感」「充実感」を意味する言葉。問題解決へと導き、相談者が日常生活の中で「自分らしく生きている」と実感できるようサポートしていこうという決意が込められています。

 数ある心理学の学派の中、山崎さんのカウンセリングのベースになっているのが「ブリーフセラピー」。問題の原因を個人の性格や病気に求めるのではなく、人との関わりの中で生まれる問題として捉え、関係性のパターンを変えることで解決を図る手法です。

 「当方には、多くのご夫婦が相談に来られます。個人の内面に原因を求めると、どちらか一方が責められることになります。ブリーフセラピーは人と人との相互作用に着目します。原因や犯人探しではなく、解決を志向します。そのため、人を責めることなく、前向きな変化を生み出せます」と山崎さん。夫婦面接の実績は1000回以上にのぼります。

#chapter2

悩みの原因を追及せず、夫婦それぞれの努力や心情に寄り添う

※この事例は個人が特定されないよう、本質を損なわない範囲で内容を修正しています。

 A夫妻は、妻が夫への不満をぶちまけたことで、関係がぎくしゃくするようになりました。その背景には、妻が実家での暮らし全体を通じて、自分の気持ちを口に出すことができない環境で育ったという事情がありました。そのため、夫への不満をずっと抱え込み、結婚30数年目にして、ついに怒りが頂点に達したのです。以来、妻の不満は止まらず、夫も困惑し、一緒に暮らせないと思うまでになったそうです。
 
 山崎さんは、自分の気持ちを言葉にするのが極めて苦手で、伝えるのが怖くて長年我慢を強いられてきた妻に対して、むしろ「今までよく頑張ってきた」と労いました。

 「原因を問題視せず、どうすれば解決できるかを考えるのがブリーフセラピーです。そのために、まず本人が努力していることを肯定することから始めました。奥様の自尊心が育つ関わりを心がける一方で、思ったことを悪気なく口にしてしまうご主人の性格を考慮し、ご主人の発言の意図を丁寧に聞いて、意図が正確に伝わるように関わりました。最初は納得されませんでしたが、何度も話すうちに夫への理解を示されるようになりました」

 夫には、妻が言葉にする不満の行間に込められた気持ちを理解するサポートを行いました。一人だけでがんばるのではなく、カウンセラーと協力して妻の心のケアに取り組みましょうとお伝えし、妻がつらそうにしている時は、背中をさすってあげるのも効果的であることなどを伝えました。そして、それらの助言を実践し続ける夫にも労いの言葉を掛け続けたと言います。

 「カウンセリングは約2年にわたり20回行いました。中盤までは、お二人がぶつかることもたびたびありましたが、今は落ち着いた日々を過ごせるようになっています」

#chapter3

人との関わりで自信を育むグループカウンセリングの構想

 「仕事でミスをした」「自分より同僚の方が評価されている」など、さまざまな理由から、「自分に自信を持てない」といった人からの相談も多い山崎さん。今後は、同じ悩みを持つ人同士で、体験談などを語り合うグループカウンセリングにも取り組みたいと考えています。同じ悩みを持ちながら踏ん張っている人、がんばっている人の存在を知ることは励みになり、自分の存在もそのような人たちの励みになります。人との関わりによって自信が回復し、自信が育つ体験の場になると考えているからです。

 「一人で考えると堂々巡りになりがちですが、他者の考えや視点に触れることで、新しい考えや視点を得られ、気づきが起き、変化のきっかけになることがあります。また、私たちはどんな感情や考えも受け入れる姿勢を大切にしているので、安心して話をしていただけます」

 実は、山崎さんもかつては、仕事や人間関係、夫婦関係で悩んだ一人。人生を好転させようと、心理学を学んだことがきっかけとなり、カウンセラーとして歩み始めました。人にやさしいカウンセリングは、人への信頼が土台にあります。

 「誰もが色々な悩みや問題を抱えながらも、自分の足でこれまでの人生を歩んできました。基本的に自分の足で歩んでいける人であるという信頼が土台にあります。問題や悩みを抱えている状態は、たとえると、川を流れる葉っぱがよどみに入って止まっている状態。本流に戻しさえすれば、自然に流れていく。そのような信頼感が土台にあります。心理学の理論を土台にしながら、自身の経験も生かし、相談者に合わせた柔軟なカウンセリングを行っていますので、一度ご相談ください」

(取材年月:2025年9月)

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専門家プロフィール

山崎孝

人にやさしいアプローチで解決を支援する心理カウンセラー

山崎孝プロ

公認心理師

心理カウンセリング大阪・吹田のフルフィルメント

夫婦・カップル関係の面接1000回以上の実績。悪者を作らない、人を責めない支援で、喧嘩が絶えない・気持ちが離れた関係から、二人が支え合える関係への変化を促します。お一人での相談も可能。

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