RPOで戦略から実務まで支援し採用課題を解決に導くプロ粟国傑

RPOで戦略から実務まで支援し採用課題を解決に導くプロ

粟国傑

1600人以上の面接に携わった採用のプロが、採用課題を解決に導く

　「求人を出しても応募がこない」「採用してもすぐに辞めてしまう」など、人材確保に関する悩みは尽きないものです。「労働人口の減少をはじめ、在宅など働き方の変化や採用手法の多様化など、さまざまな要素が複雑に絡み合い、自社だけで採用を行うのが難しい時代になっています」と話すのは、人材サービスを展開する「Cavitte（キャビット）」代表取締役社長の粟国傑さん。

　提案するのは、RPO（Recruitment Process Outsourcing/採用代行）の活用です。採用の外部パートナーとして、採用戦略の立案から、求人媒体の選定、広告作成、応募者対応、面接調整まで、実務を一貫して引き受けます。
　「企業内に採用チームをつくる仕組みを提供し、担当者の負担を軽減するとともに、採用の精度も高めます。結果的に採用コストの軽減も期待できます」

　粟国さんは、企業の人事部門で約14年の経験を積み、これまで1600人以上の採用面接に携わってきました。その経験から、企業の真のパートナーを目指し、「The Guide」のコンセプトを掲げています。
　「人事にいた頃、求人媒体を活用するだけでは、欲しい人材を獲得するための施策としては足りないと感じていました。そのため単に業務を請け負うのではなく、企業目線で採用課題を共に考え、成功に導くガイド的な役割を果たします」

　特に重点を置くのが、自社が求める人物像の明確化です。
　「〝30代男性〟のような漠然としたターゲットではなく、より具体的に設定します。一方で、スキルや経験など理想が高すぎると採用できないので、面接では協調性や向上心といった〝人間性〟を見極めることを勧めています」

採用後の定着支援まで行う人事コンサルティングサービスも

　採用市場や求職者の傾向など沖縄県内の実情に精通する粟国さん。2015年までは求人数が少なく、それほど力を入れなくても採用できていた状況は一変し、苦戦する中小企業は多いと話します。
　「採用活動に『これをすれば絶対』という方法はありません。データ分析をもとに改善を重ねながら結果を出します」

　経営者が自ら採用活動を行っていたある菓子製造会社では、求人を出しても反応がなく、製造スタッフの不足から受注を控える状況でした。ターゲットを絞り込み、求人票の内容を見直すことで、1カ月で契約社員とアルバイト4人の採用に成功したと言います。また、ある包装資材の企業では、2年間採用ゼロだった新卒採用で、会社説明会の資料づくりやプレゼンなどを実行サポートし、初年度で3人を内定できました。

　さらに、採用後の定着支援まで一貫して行う人事コンサルティングサービスも提供しています。定着を図る研修では、新人向けはもちろん、「若手社員と上手に付き合うには」などをテーマに先輩社員向けのニーズも高いそう。
　「せっかく採用できたのに辞められると、それまでかけた時間もコストもすべて水の泡になります。入社後のミスマッチは、受け入れ側に課題があるケースも少なくありません。この会社で安心して働けると思える環境を整えることも大切です」

　「時代に合った採用ノウハウを伝えたい」と話す粟国さん。定期的に、東京での勉強会に参加し、採用情報の収集にも努めています。
　「採用手法などトレンドの移り変わりが早いので、全国的な流れも踏まえて提案できます」

ホテルや飲料メーカーでの人事経験をもとに、企業と人をつなぎ、未来をつくる

　粟国さんは、県内にある大手ホテルに就職。フロント業務を経て、人事課に異動しました。
　「入社時の面接官だった人事課長から推薦されたことがきっかけで、最初は右も左も分からない状態でした。課長は、県外の大手企業の人事経験者で、イロハを叩き込まれました」

　転機は、アルバイト採用での苦い経験でした。採用基準が漠然としたまま、面接をしていた頃、自ら採用したアルバイト2人が、入社1週間で辞めてしまう事態に。現場の混乱を目の当たりにしたことで、採用への向き合い方が変わったそう。そこから中途採用や人事評価の見直しなど、一通りの業務を経験。次第にやりがいを感じるようになりました。
　「経営において〝人〟の重要性は何より高く、その根幹を担えることは喜びです。また、採用に関わった学生が成長して活躍している姿を見ることもうれしかったですね」

　自らの可能性を広げるため、世界的な飲料メーカーに転職。専門性を発揮して、より多くの企業の支援をしたいと、独立して2020年に「Cavitte」を立ち上げました。社名には、「Creating＆Vibrant Future（活気ある未来を創造する）」の意味が込められています。
　「人と企業がよい出会いをし、互いに成長できれば、活気ある未来につながります。そのガイド役として、人と企業のベストなマッチングを導くのが私たちの役割。採用は自社だけで悩まず、一緒に解決しましょう」と呼び掛けます。

（取材年月：2025年5月）

採用難の時代を乗り切るために、採用のプロに任せる「RPO」の活用を

1600人以上の面接に携わった採用のプロが、採用課題を解決に導く

採用後の定着支援まで行う人事コンサルティングサービスも

ホテルや飲料メーカーでの人事経験をもとに、企業と人をつなぎ、未来をつくる

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