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医療・介護業界の労務のスペシャリストとして事業者を親身にサポート

医療・介護業界に精通した労務管理のプロ

梶木順子

梶木順子 かじきじゅんこ
梶木順子 かじきじゅんこ

#chapter1

社労士として、介護職員処遇改善加算の書類作成など複雑な業務に対応

 「医療・介護事業所の労務は、業界特有のルールに基づいた複雑な作業が多く、ただでさえ人手が足りず忙しい現場の職員を圧迫しがちです。手のかかる業務を外部の専門家に任せて、少しでも負担や経費の削減をしたいとお思いなら、ぜひご相談いただきたいですね」

 そう話すのは、社会保険労務士の梶木順子さん。社会・労働保険や助成金の手続き、就業規則の作成、企業研修などを行う「梶木社会保険労務士事務所」(岡山市北区本町)の所長であり、20年以上にわたって医療・介護施設で労務管理を担ってきたエキスパートです。

 梶木さんは業界特有の労務の代表例として、「介護職員処遇改善加算」の手続きを挙げます。人材不足解消を目指す国の方針で、介護職員の給与アップのため2009年に導入された制度ですが、申請するには職員のキャリア形成や職場環境の整備などに関する計画書と報告書を毎年作成する必要があります。

 「書式も頻繁に変わり、手間と時間がかかるため、事業者さんからお任せいただくことが増えています。かつて私も事業所に勤め実務経験がありますから、支給の要件を満たせるよう適切に対応させていただきます」

 最近は、育児・介護休業などに活用できる両立支援助成金について助言することも。また労働保険の更新手続きが分からず、提出が遅れて督促を受けていたという顧客は、無事に終わると「もっと早くお願いすればよかった」と笑顔を見せたそうです。
 「労務関係の書類作成は、慣れていない人にとっては難しいものです。初回は相談無料ですので、気軽にお問い合わせください」と呼び掛けます。

#chapter2

医療法人の労務管理、介護事業所の管理者として経験を積み事務所を設立

 梶木さんは生まれも育ちも岡山県岡山市で、前職は中高の理科の教師でした。家庭の事情で退職し、次のステップのために何か資格取得をと考えていた40代の時、以前母親に社労士を勧められたことを思い出して勉強を始めたそう。
 「3度目の挑戦で国家試験に合格すると、義父が経営する医療法人から声がかかり、最初は軽い気持ちで働き始めました」

 しかしその後、思わぬ急展開が。認知症患者向けのグループホームを開設することになり、その管理者として白羽の矢が立ったのです。
 「最初は驚きましたが、引き受けて立ち上げから携わりました。医療法人の管理も続けたので、二足のわらじを履くことに。高齢者や認知症のことを一から学んでホームの運営と介護業務に取り組み、介護福祉士やケアマネージャーの資格も取得しました」

 ホーム長を約10年務め、両施設の労務管理を20年余り担う中で、医療・介護にまつわるさまざまな仕事に携わった梶木さん。事業所が抱える課題にアプローチする上で、現場を熟知していることが糧になっていると言います。

 「長らく勤務先の業務に集中していましたが、60歳を過ぎ、正職員から嘱託職員に変わってからは、他の事業所さんや個人の方からも依頼を受けるようになりました。数々の困りごとや要望に向き合う中で、長年の間に蓄えた知見を広く人のために役立てたいという思いが強くなったんです。法人を退職した後の2022年春、現在の事務所を開業し、新たなスタートを切りました」

#chapter3

人材の定着を促す研修や組織づくりに関するアドバイスで働きやすい職場に

 自身の事務所を構えた今、梶木さんは医療・介護分野に専心してきたことが大きな強みになっていると感じるそうです。
 「同業者の方から『よく分からないから、介護職員処遇改善加算の書類作成について力を貸してほしい』と頼まれることもあるんですよ。長年一つの分野に打ち込んできた私だからこそ、できることがあると実感しています」

 この先は、身に着けた知識と培ってきた経験を生かして、労務に限らず多方面から事業所を支えていきたいと熱意を見せます。
 「人手不足が深刻なこの業界で、一番重要なのは職員さんが辞めない居心地の良い職場づくりだと考えます。人材の定着を促すため、マネジメント力などを養う管理者研修もいたしますし、働きやすい組織づくりについてアドバイスもいたします」

 日々患者や利用者と接する職員へのサポートも充実させ、「離職を防いでいきたい」と語る梶木さん。チームで理想とするサービスなどの指標を定め、メンバーみんなが意識を合わせて行動に移していく「コンピテンシー」の手法も取り入れながら、医療・介護の現場に寄り添い支援していくことを切に望みます。

 「顧問契約を結んで、深くじっくりお付き合いする中で、多岐にわたる悩みに応えていきたいと願っています。ご要望があれば、ケアプランのお手伝いや介護スキルを磨く研修などもたまわります。必要としてくださる人や場所とのご縁を大事にして、力を尽くしていきたいですね」と穏やかな口調に思いを込めます。

(取材年月:2023年12月)

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梶木社会保険労務士事務所

介護士処遇改善加算など医療・介護業界特有の労務に強い社会保険労務士です。助成金の情報、人材の定着率を上げるための研修やアドバイスなど多方面から親身にサポート。個人の方の問い合わせも歓迎、無料相談あり。

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