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ものづくり企業を支える工場ラインの設計をメインに、施工・メンテナンスとトータルにプロデュース

ものづくり企業の操業を支えるプラント設備(機械・配管)のプロ

坂本作斗夢

坂本さん正面
坂本さんデスク

#chapter1

現場を熟知する設計エンジニアによるヒアリングで、スピーディーに課題に対処

 岡山県は、造船や農業機械、電子機器、繊維製品などの製造業がさかんな地域です。
 岡山市中区江崎にある「はなさかテック」は、工場のラインや導入機械、配管設備などの設計から施工、メンテナンスと、トータルにものづくり企業をサポート。役員を含め4人の技術者が、各種部品の製作から大規模産業プラントのプランニングまでを手掛けています。

 「会話に〝花を咲かせる〟社名のイメージ通り、当方ではお客さまとのコミュニケーションを大切にしています。私を含め、各工程を熟知するエンジニアが、構想段階から直接ヒアリングを重ねています」と話すのは、代表の坂本作斗夢さん。

 製品の生産・加工に欠かせない、専用機械や搬送用ベルトコンベヤーといった個別設備、体系的なシステム開発にも対応。大規模な人的作業は提携企業に外注することもあるものの、これまでに、粉体材料や化学品、砕石工場など、さまざまな事業者に技術を提供してきました。
 
 「生産ラインの新設やリニューアルには、品質管理やコスト面、作業効率とクリアすべきポイントがいくつもあります。お客さまから現状や課題などを聞き取り、設計に反映させることで改善、解決へとつなげます」
 
 複雑な形状まで管理可能な「3Dスキャナ型三次元測定機」も使用。技術者のスキルと併せ、製造現場から寄せられる高レベルの要望をかなえているといいます。
 
 「緻密な計算によって構築される製造ラインは、ものづくり企業の基盤となる」と坂本さん。
 「正確な技術が求められるのは、大規模プラントでもネジ1本でも同じ。いずれにしても、私たちの責任は決して小さくありません」と語ります。

#chapter2

ものづくりにかける地元企業の熱意に、技術力で応えたい

 香川県出身の坂本さんが、岡山を拠点とするようになったのは、新卒で入社した建設会社で転勤を命じられたのがきっかけだとか。
 
 「当時は、主に建設現場の監督をしていました。ほどなく、CAD(コンピューター利用設計システム)を使った設計や製図に興味が出てきたので、思い切って機械設計会社に転職しました」
 再就職先で設計業務に携わりながら、「今度は発注する側ものぞいてみたくなって」と、鋳物製造の企業で製造ラインの立ち上げや設備の改善業務を担当します。

 「いろいろ経験してみて、やはりお客さまとアイデアを出し合ってプランを練り上げたり、自らの手で具現化したりしていく過程が好きなのだと気づいたんです」
 30代前半で目指す方向性を確信し、独立を決意。縁もあり、一人前の企業人として育ててくれた岡山での起業に踏み切ります。

 「地元企業のものづくりにかける熱意には、並々ならぬものを感じます。若手の経営者仲間の集まりでも、話題の大半は自社設備のアップグレードやコストダウンについて。相談を受けることもあり、なんとか応えたいと力が入ります」

 ここぞという時の決断の鮮やかさに一目置かれている坂本さんですが、「社内でも家庭でも、どちらかと言えば〝いじられキャラ〟」と自覚しているとか。
 「休日になると、必ず妻や子どもたちから、ハンバーグやスパゲティなどの得意料理をリクエストされるんです。いつの間にか夕食の準備は、毎週、私の役割に。うまく乗せられているのかもしれませんね」と笑います。 

坂本さん横顔

#chapter3

時差出勤制度、社内教育制度なども充実。居心地のよい職場環境を整えて人材確保に注力

 坂本さんは若手技術者の育成も視野に入れ、働き方改革を実践。2018年には、県の子ども未来課が、従業員や地域の子育て支援に実際に取り組んでいる企業へ登録を働きかける「おかやま子育て応援宣言企業」にも名乗りをあげました。

 「子どもを幼稚園や保育園に送ってから出社できるよう、さっそく時差出勤を取り入れました。社内リサーチを行い、その結果をもとに仕事と育児が両立しやすい勤務体制を採用しています」

 はなさかテックでは、以前から坂本さんが従業員全員にふるまう温かいコーヒーの香りで、一日をスタートしていたそうです。全体の雰囲気を和ませる毎朝の習慣は、5年ほど続けられました。
 「いつでも好きな時に飲める新型マシンを導入してからは、“社長バリスタ”はお払い箱になってしまい、少し残念」と言います。

 事業拡大に向けて、優秀な人材の確保に一層力を入れる坂本さんは、「未経験でも、チャレンジする気持ちさえあれば大丈夫」と明言。資格取得をサポートする社内教育制度も充実させています。実務能力を身につけて、長く生き生きと活躍できる仕組みづくりにも余念がありません。

 「組織は人で成り立っており、良い人材が集まらなければ企業としての成長は望めません。世界にも目を向けている私たちには、共に大きく踏み出してくれる仲間が必要です。世の中の流れを敏感に捉え、自由度の高い働き方にも順応することで、誰にとっても居心地の良い職場環境を実現していきたいですね」

(取材年月:2022年3月)

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坂本作斗夢

ものづくり企業の操業を支えるプラント設備(機械・配管)のプロ

坂本作斗夢プロ

プラント設備(機械・配管)の設計

株式会社はなさかテック

設計だけでなく製作、据え付けまでを手掛けるエンジニアが、構想段階から対応。製造業を中心とする多彩な産業の機械設備や工場のライン設計、プラント設備工事で操業の基盤を支えます。

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