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「しあわせ色に染める」をテーマに、夫婦二人三脚で建物を彩る塗装業を展開

細やかな気配りと高い塗装技術を提供する塗装のプロ

尾方千晶

尾方千晶 おがたちあき
尾方千晶 おがたちあき

#chapter1

現地調査から打ち合わせ、施工まで一貫して携わり、住まいの美観をアップ

 「細やかなサービスと質の高い工事で外観を整えます」と話すのは、「クリア塗装」(岡山市中区さい東町)代表の尾方千晶さん。塗装職人の勇希さんと夫婦で事業を営み、戸建てマンションといった住宅を中心に、倉庫、施設などを塗り替え、美観を取り戻しています。

 尾方さんは主に見積もりの作成や顧客へのフォローを担当。要望や予算を元にプランを立てます。

 「以前、あるお客さまから『この色にしたい』と注文がありましたが、既製品では出せないカラーでした。メーカーと交渉してオリジナルの塗料を作ってもらい、試し塗りを繰り返して好みの色に調整しました。お客さまに『できません』と言うのは簡単ですが、せっかく当社をお選びいただいたのですから、最大限できることをしたいのです」

 現場を担うのは、一級塗装技能士であり、塗装訓練指導員免許の資格も持つ勇希さん。現地調査から打ち合わせ、施工まで一貫して携わります。

 「当方では、立地や建物の状態、建材に合わせて塗料を選定しています。同じ製品でも職人の腕次第で効果が変わってきますので、遮熱性や防汚性などを発揮できるよう、調合や用いる用具、施工方法を吟味した上で着工します」と尾方さん。

 10代の頃から職人として技術を磨いてきた勇希さんは、適切に仕上げるため塗料の内容にもこだわり、成分に大差がないのに価格が違う場合は、メーカーに個々の性能などを問い合わせるそう。「自分たちが使っている素材について理解しないままでは、お客さまに適したご提案ができませんので、機能性や品質はとことん追求しています」

#chapter2

塗装職人の夫を支えるため代表に就任し、自らもハケを持つように

 2010年に勇希さんが「クリア塗装」を立ち上げてしばらくは、裏方として支えていた尾方さん。2014年からは勇希さんに代わって代表に就任し、自らもハケを持ちます。

 「一人親方をしていた夫は常々、『下請けではなくお客さまから直接ご用命いただき、岡山一の塗装会社になりたい。地域で選ばれる存在になるためにも自分は現場に集中したい』と口にしていました。そこで私が代表に就いたのですが、人を増やそうにも信頼できる人材を見つけるのは難しかったため、私が手伝うようになりました」

 経営はまだしも、職人の世界は初めてのことばかり。慣れない業務の連続で辞めたいと思った日もあったとか。

 「最初は泣きながら塗っていました。うまくいかず元請けの会社によく怒られましたし、『女のくせに現場に入りやがって』とばかにされた経験も一度や二度ではありません」

 生来負けず嫌いな尾方さんは、悔しさをばねに勇希さんの指導のもとめきめき腕を上げていきます。2018年には大きな自信が芽生えるきっかけがありました。

 「ある年配の女性からご依頼をお受けしたときのことです。一人暮らしをされているようで、作業の合間にいろいろとおしゃべりをしていました。後日いただいたお手紙に『もう長く生きられないと思っていたけれど、あなたがこんなにきれいにしてくれたから頑張ってみます。お話も聞いてくれてありがとう。あなたに出会えて本当によかったです』と書いてあって。私にもできることがあると奮い立ちました」

尾方千晶 おがたちあき

#chapter3

防水工事や屋根の葺き替えで建物を守り、室内のウイルス対策にも注力

 現在、尾方さんが現場に出る機会はほとんどありませんが、職人になったおかげで顧客に喜んでもらえるポイントが分かるようになったと言います。「お客さまのご自宅に伺いますので、整理整頓でお家まわりを清潔に保つ、近隣にごあいさつに伺い、ご迷惑を掛けないよう養生するなどです。当たり前かもしれませんが、こうした配慮を徹底しています」

 数々の物件を手掛けてきた勇希さんの技量と、自身が大事にしてきた女性目線の思いやりで、今後はさらに業容を広げていくことを視野に入れます。「防水工事や屋根の葺き替えにも力を入れて、建物を風雨から守りたいと考えています。また近年は、感染症拡大などで空気環境にも意識が高まっているので、ウイルス対策ができる塗料を、ご家庭をはじめ、保育園や幼稚園、医療・介護施設にご案内していきたいですね」

 尾方さん夫婦には男の子2人、女の子2人、4人の子どもがいます。子育てと仕事の両立は大変ですが、その分やりがいも大きいそう。

 「好きでやっていることですからね。子どもたちの笑顔を見ればエネルギーが湧いてきますし、仕事でもお客さまから感謝の言葉をいただけるから楽しいですよ。長男は小学6年生のとき『お父さんみたいにかっこいい塗装職人になりたい』と文集に書いてくれたんです。夫も私も励みになりました」

 夫婦二人三脚でコツコツと歩みを進め、これからも「しあわせ色に染める」をテーマに地域の建物を彩りたいと語ります。

(取材年月:2024年4月)

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専門家プロフィール

尾方千晶

細やかな気配りと高い塗装技術を提供する塗装のプロ

尾方千晶プロ

塗装業

クリア塗装

外壁・屋根塗装、内装塗装、防水工事、雨漏り補修などを手掛け、施工は一級塗装技能士であり、塗装訓練指導員免許の資格保有者が担当。夫婦二人三脚でサービス・技術ともに高いレベルを追求します。

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