出張買い取りと金の相場に詳しい査定のプロ可知見聞

出張買い取りと金の相場に詳しい査定のプロ

可知見聞

家電、家具、ピアノのような大型品にも対応し、査定・見積もりは無料

　「誰かにとって不用品でも、別の誰かにとっては宝物になるケースもあります。使わなくなった物を次の人へつなぐお手伝いをします」

　そう呼び掛けるのは、佐渡市に本社を構え、出張買い取りを手掛ける「マンクンカンクン」の代表・可知見聞さん。新潟県をはじめ、北海道、宮城、東京、愛知、大阪、福岡、沖縄など各地に営業所を展開。テレビや冷蔵庫、洗濯機といった家電製品、ソファ、ベッド、タンスなどの家具、古着、古本、骨董品と対象は多岐にわたり、グランドピアノのように重量がある物にも対応しています。

　「現場では、お客さまの思い出に触れる機会もあります。例えば、長年にわたり大事にされていたピアノを運び出す時には、別れを惜しんで涙を流す方もいらっしゃいます。お客さまの心情をくみ取り、丁重に扱うことを心掛けています」

　搬出した後はごみを片付けたり、掃除をしたり、細やかに配慮。品物は、リサイクル業者などへ販売するほか、ネットオークションを通じて流通させています。査定や見積もりは無料で、じっくり検討してから後日、返答することが可能。支払いはキャッシュで、すぐに現金化できるのも特長です。

　金の買い取りにも長く携わり、相場を見守ってきた経験を持つ可知さん。「日々の価格の動きを見る中で、先の見通しが立つこともあります。過去には、金の延べ棒を買い取り、短期間で価値が上昇したケースもありました」と穏やかに語ります。

　「離島や過疎地では近隣に店舗がなく、不用品の処分に手間がかかり不便を感じている方も多いでしょう。私どもがご自宅まで伺いますし、売却しない場合はお断りいただいて構いませんので、お気軽にご相談ください」

18歳でプロのキックボクサーとしてデビュー。26歳で出張買い取りの道へ

　可知さんは1990年に東京都練馬区で生まれました。幼い頃は野球に打ち込み、中学生になるとキックボクシングと総合格闘技を始めます。18歳でプロのキックボクサーとしてデビューを果たし、23歳までリングに立ちました。

　「スポーツを通じて、粘り強く取り組む力が培われました。現役を退いた後も、愛用品やコレクションなど、数々の品物の価値を見極めたり、荷物を運んだりする上で、集中力や持久力が大いに生きています」

　26歳で出張買い取りを行う企業に入社。ノウハウを学び、2017年に個人事業主として独立します。

　「練馬区を拠点にサービスを始めました。地域密着で、ブランド品などお客さまの大切な品に丁寧に向き合う中でご用命が増えていきました」

　2020年5月からは「買取MAX」の屋号で活動。コロナ禍ではありましたが、在宅ワークが普及するに伴い自宅を整理する人が増え、時計やアクセサリー、バッグなど幅広いアイテムを取り扱い依頼数が増加。2022年に、当時付き合っていた彼女の転勤を機に「買取MAX 佐渡店」を開店しました。

　「近所に住むご高齢の夫婦から『ピアノを引き取ってほしい』と持ち掛けられました。離島では輸送コストがかかり、労力も要するため当方を頼りにしてくださいました」

　各方面から引き合いがあり、2カ月後には法人化。「マンクンカンクン」を立ち上げました。

　「社名は実家で飼っていた猫の名前です。親しみやすく『一度耳にすると忘れられない』と、お客さまからも好評です」

「新日本リサイクル評議会」を発足し、全国で出張買い取りの体制を構築

　1人で始めた事業も、今では50人近いスタッフを抱えるまでに成長。「新日本リサイクル評議会」を発足し、全国で出張買い取りを請け負う体制を築いています。

　「離島や地方では高齢化も進んでいます。家電、家具など、特に大型品を処分するのは骨が折れます。当社が全国津々浦々どこへでも出向き、困っている方のお力になりたいですね」

　引っ越しや生前・遺品整理もサポートし、不用品は買い取って必要とする人へ届けることで資源循環型のビジネスモデルを構築。各地に拠点を設け、雇用を生むなど地域再生も目指しています。

　数多くのニーズに応えるため、スポーツ経験者を中心に、体力とやる気のある人材の採用にも注力。若い人たちが活躍できるよう、新卒も積極的に迎え入れている可知さん。キックボクサー時代から子どもたちへの支援を続け、売上金の一部を児童養護施設に寄付しています。

　「以前、月給わずか3万円で厳しい仕事をさせられ、行き場をなくしていた若い子を雇ってあげたことがあります。彼が施設で育ったことを聞き、事情があって親元を離れて暮らす子どもたちのために、少しでも力になりたいと思っています」

　事業を通じて地域社会に貢献する可知さん。「物に囲まれて窮屈に過ごすのではなく、空間をきれいに整えて快適に暮らしてほしいと願っています。また、捨てるのではなく、リユースして愛着のある品に再び役割を与えることで、気持ちを楽にしてもらえれば幸いです」と語ります。

（取材年月：2025年11月）

「誰かの不用品は別の誰かの宝物」をモットーに、離島を含め全国で出張買い取りを展開

家電、家具、ピアノのような大型品にも対応し、査定・見積もりは無料

18歳でプロのキックボクサーとしてデビュー。26歳で出張買い取りの道へ

「新日本リサイクル評議会」を発足し、全国で出張買い取りの体制を構築

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