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長崎市内の“ボロ物件”を買い取り、賃貸住宅へ再生して活用

長崎市内の“ボロ物件”買い取りのプロ

脇田雄太

脇田雄太 わきたゆうた
脇田雄太 わきたゆうた

#chapter1

階段立地・雨漏り・シロアリ被害など条件の悪い戸建て・集合住宅を買い取り

 「『こんな家が売れるはずがない』と、傷みが激しい家屋をそのままにしている長崎市内の方はいらっしゃいませんか? 朽ち果ててしまう前に“ボロ物件”を専門に取り扱う当社へお声掛けください」

 そう呼び掛けるのは、「W管理」代表取締役社長の脇田雄太さん。勾配のきつい場所や、雨漏り、シロアリ被害などがある戸建て、アパートなどの集合住宅を買い取っています。

 「『さかんまち』として知られる長崎ですが、階段道路沿いのお宅は車で入れないなど不便ですから、売買されにくい傾向があります。私どもが購入してリフォームし、賃貸住宅へと生まれ変わらせます」

 年齢的な理由で郊外の平地に移り住んだり、市外へ引っ越したり、自宅を売りたい人は増えているものの、斜面地、老朽化など条件が悪く、持て余しているケースがほとんどだとか。
 「坂の多い地形に昔から慣れ親しんでいるので、水回りなど室内がきれいに改装されているなら住みたいという方は、若い夫婦やファミリー層を中心に大勢いらっしゃいます。価値を与えれば、住居としての用途はあるんです」

 家を手放したい人がいて、再生すれば住みたい人もいる。需要と供給をマッチングさせていくことが、自身の役割だと力を込めます。
 「『親が亡くなり実家を相続したけれど維持費がつらい』『空き家の手入れのため遠方から通うのが大変』など、負担に感じる方もいます。また解体するには数百万円の費用が必要になるとわかり途方に暮れていた方や、何年も売れず半ば諦めていた方も多く、当方に売却して肩の荷が下り、『出会えて本当によかった。救世主です』と言ってくださることもあります」

#chapter2

売り主の思いが詰まった住宅を丁寧にリフォームして次の住人にバトンタッチ

 脇田さんは、家財道具が残ったままでも、屋内外に植物が侵食していても相談を受け付けています。
 「どんな状態でも経験から目利きし、賃貸として活用する可能性を見いだします。売り主さんも最初は『本当に買ってもらえるのか』と不安を持たれていますが、過去のリフォームのビフォー・アフターの写真で実績をお見せするとご納得いただけます」

 天井や壁、床を張り替え、ドアなどの建具も新調。間取りを今の生活様式に合うよう変更し、デザイン性の高い内装を施します。さらに、水道管、ガス管、電気配線などのインフラも新品に交換。耐震性を高める補強を行うなど、見た目だけでなく、構造部分にも手を加えています。

 丁寧かつ適切に整えることで、売り主たちの歴史が刻まれた宝物を、大事にしてくれる人へとバトンタッチしたいと言います。
 「『結婚した時に買ったマイホームで家族とともに生きてきたんです』『本当に良い住まいでした』『事情があって住めなくなったけど取り壊してほしくないんです』と、口々にわが家への思いを語ってくださいます。皆さんのお気持ちを、しっかり受け止めることを心掛けています」

 中には「新しくなった家を見たい」と希望する売り主もいて、写真を持って訪問することもあるそう。
 「『見違えるようになりましたね』と感慨深くおっしゃる方が多いですね。愛着がおありでしょうから、その後の姿に喜んでもらえるとほっとしますね。当方を信頼して、お知り合いを紹介していただくこともあります」

脇田雄太 わきたゆうた

#chapter3

空き家を直して次の世代に引き継ぐことで、地域の活性化に貢献

 脇田さんは、2008年に会社員から不動産業に転身し、長崎市で600軒以上の物件の管理・運用などに携わってきました。
 「私は元々、リフォームをやりたくて独立しました。古い建物に新たな息吹を吹き込み、入居された方に楽しく、快適に過ごしていただけることがこの仕事のやりがいですね」

 近年、空き家は地方を中心に増加していて、防犯や防災上の面から社会問題にもなっています。人が住まなくなった住宅をよみがえらせることで、地域の課題解決につなげたいと話します。

 「『家の明かりが減って寂しい』『昔はこの階段も子どもたちでにぎわっていたのに』といった地元の方の声を耳にします。廃屋を直して若い人たちが住むようになると、まちに活力が生まれます。私たち民間の力で、地域の活性化に少しでも貢献できればと考えています」

 かつては、多くの人が暮らしを営んだ坂の上の家。高齢化などを背景に無人になり、放置されている状況を目にして「長崎らしい街並みを守る一助になれば」と、買い取りを始めた脇田さん。
 「市内を車で走ると、当方が手掛けた住宅があちこちにあって、皆さんの生活の場になっているのがうれしいですね」と笑顔を見せます。

 今後も豊富な実績をもとに、階段立地など、買い手がつきにくい“ボロ物件”の未来を切り開いていきたいと意気込みます。
 「築年数を経ていても、劣化が進んでいても大丈夫です。思い出が詰まった大切な住まいをお引き取りし、愛情を込めて次の世代へ引き継ぎます」

(取材年月:2023年8月)

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専門家プロフィール

脇田雄太

長崎市内の“ボロ物件”買い取りのプロ

脇田雄太プロ

不動産コンサルタント

株式会社W管理

階段立地、雨漏り、シロアリ被害などで売却を諦めていた古い戸建・集合住宅などの“ボロ物件”を買い取ります。思い出の詰まった大切な家を取り壊すことなく引き取り、リフォームして次世代へ引き継ぎます。

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