家づくりと伝統、そして人を繋げるプロ
中尾学
Mybestpro Interview
家づくりと伝統、そして人を繋げるプロ
中尾学
#chapter1
一戸建ての木造住宅を中心に、様々な建築物件に携わる「中尾住宅産業」。プレカットの機会を備えた工場も独自に所有しており、材料1本1本を見極めながら昔ながらの墨付けを行うなど、真摯にそしてひたむきに家づくりに邁進している工務店です。代表を務めるのは、中尾学さん。父でもある現会長・貢さんが営む「中尾住宅産業」に入社して約20年。2年前には先代の意思を引き継ぎ、社長に就任しています。
もともと野球少年だった中尾社長。その実力は、大学や社会人野球からも声がかかるほどでした。しかし、父が仕事に向きあう姿を小さい頃から見ていた中尾さんは、悩んだ末に建築の世界へ足を踏み入れます。野球も建築も、縦社会。そこで長くもまれてきた中尾さんは、「その部分では、不安はなかったですね。体力的にも自信はありましたから」と新人時代のことを語ります。入社に当たってまず父から課せられたことは、「現場を知ること」。工務店の仕事すべての分野に携わり、働きながら各種資格取得にも励みました。
しかし、しだいに「後継ぎとして」のプレッシャーが重くのしかかってきます。あまりのストレスに倒れ、入院・手術したことも。何人もの職人を抱え、先行きに不安を感じていたのだとか。「そんな時、大きかったのは仲間の存在でした。」職人たちはもちろん、父に師事した兄弟弟子たちがサポートしてくれたのだとか。「以前父に『親よりも仲間を大切にしろ』と言われたことがありますが、その時は本当に『仲間』の大切さを実感しました。」今日の自分と会社があるのは、あの時の支えがあったから。中尾さんはすべてにおいて「繋がり」を大切に、現在も仕事に向き合っています。
#chapter2
仕事においてのこだわりは、「施主さんとのやり取り」の中にあると、中尾社長。「できないことはあやふやにせず、はっきり言うことを心がけています。特に予算のことなどは、後で施主さんが後悔しないように、ですね。けっして高くない買い物だからこそ、妥協すべきではない部分を伝えるようにしています。」小さな部分までこだわり手作りする仕事ぶりは、お客さんからも好評です。「もしかしたら、ほかの工務店よりも何倍も手間がかかっているかもしれません。予算においても。でもじっくり話して、結果「やっぱり、ああしてよかった」とか「頼んでよかった」と言われることがたまらなく嬉しいですね。」と話すうちに、中尾さんは満面の笑みをたたえます。
また、中尾社長は「家づくりは、メンテナンスなど一生のお付き合いなんです」とも話します。家が完成した後こそ、家づくりがはじまります。「何かあったらすぐに駆けつけ、時にはサービスで補修することもあります。信頼して、私たちを当てにしてくれることが嬉しいですからね」と熱い眼差しで語ります。「実は、こういう積み重ねで、お客さんが別のお客さんを連れてくれることも少なくないんです。これもまさに”繋がり”ですね。」
#chapter3
父の代から45年。自身も籍を置いて20年が過ぎました。「今は、『とにかく会長をゆっくりさせたい』という想いで、仕事の進め方を考えています」と、会長へのリスペクトを忘れません。「とはいえ、まがまだ会長も現役で、仕事を取ってきてくれるんです。父が頑張ると、自分も負けられないという気持ちになって。今が一番、仕事もうまく回っているように思えますね。」
「仲間意識」も大切にする中尾さん。「感謝の気持ち」と「繋がり」を大切にしていくうちに、いつしか中尾さんを中心にひとつのコミュニティが出来上がっていました。同業以外の人たちも多数で、月に一度程度集まり飲みながら楽しんでいるのだとか。この集まりは、中尾社長の名前を取った「学」会。仕事も年齢層も関係なく、人の”繋がり”だけの会です。仲間が仲間を呼び10年近くも続けられています。「ほとんど抜けることがないので、よっぽど居心地が良いのでしょうね。」と笑う中尾社長。目標はより「団体化」を強めて、いろいろな場所に参加すること。ボランティアにも興味があるのだとか。「仲間」と「伝統」、そして「お客様」。中尾社長の”繋がり”を求めた活動は、今後も精力的に広がっていくことでしょう。(取材年月:2016年1月)
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有限会社中尾住宅産業
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