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先進機器を駆使した高度な眼科医療を提供

高度な専門性を生かして多様な眼科疾患を治療するプロ

裏川佳夫

裏川佳夫 うらかわよしお

#chapter1

地域の「かかりつけ眼科医」として多様な眼疾患に対応

 長野県松本市にある「裏川眼科」。一般眼科・小児眼科・緑内障専門外来・硝子体専門外来・コンタクトレンズ処方などの診察科目を設け、多様な眼疾患に対応しています。

 「当院では専門分野を持つ医師が4人体制で患者さんの症状に合わせた治療を提供しています。白内障、硝子体、緑内障、網膜剥離、眼瞼下垂、斜視、翼状片など幅広い分野において手術を手掛けています。緑内障、網膜硝子体の専門外来では、それぞれ専門の医師が診察・治療・手術を行います」と説明するのは同院の院長・裏川佳夫さん。

 1987年に信州大学医学部を卒業。信州大学病院で勤務した後、北信病院および依田窪病院で眼科医長を務め、同地で開院しました。「両親が二人とも医師だったので、自然に医療の道を歩むことになりました。眼科医を選択した理由は、患者さんと一対一で向き合える診療科であることにやりがいを感じたからです」と穏やかに語ります。

 裏川さんのもとでは、救急状態で駆け込んでくる患者にも柔軟に対応。「飼っている犬にまぶたをかまれた方が、来院されたことがあります。涙小管(涙が通る管)が傷ついていたので、すぐにつなぎ合わせて事なきを得ました。また、80代の患者さんの左右の角膜を入れ替える手術では、その手術のためにだけに角膜移植の機材一式をそろえました」と話す表情から、地域医療を担う「かかりつけ眼科医」としての意欲と使命感が伝わってきます。

#chapter2

体への負担が軽い超音波による白内障手術で日帰りも可能

 裏川さんは今、体への負担を軽減した白内障手術の提供に力を注いでいます。「超音波を使用するので、傷口が小さく縫う必要がありません。手術の時間も約5分~15分と短いので、患者さんの不安や負担を和らげることができます。また、ご家族がモニター室から手術の様子を見守ることもできます。点眼で麻酔を施すので術後の回復も速やかで、当日に帰宅できます。翌日からは普段どおりに過ごしていただけますが、入院を希望される方のために入院設備も用意しています」

 先進機器を駆使した高度な医療を推進する裏川さんは、レーザー白内障手術(公的医療保険適用外)にも取り組んでいます。「白内障手術機器としてフェムトセカンド(1000兆分の1秒)レーザー『LenSx』を導入しています。白内障手術に要する過程の多くを自動化し、三次元画像を生成する3D-CT撮影から得られた情報をコンピューターで制御。数ミクロンの誤差もない精密な手術を行います」※標準的な費用 レーザー白内障手術(25~50万円)

 硝子体手術では、OCT(眼底三次元画像解析)を導入。赤外線で網膜断面を画像化して、網膜の状態を高精度に把握することで、病気の発見につなげています。「白内障手術と同時に硝子体手術を行うこともできます。硝子体手術も日帰り可能です。緑内障手術では、年間200件以上の緑内障手術を手掛ける専門の医師が日帰り緑内障手術を含む緑内障手術全般に対応しており、軽度な緑内障から重篤な緑内障までご相談いただけます」

 適切な治療を行うため、他院との連携をはかっていることも特徴の一つ。患者の症状に応じた医療体制の構築に取り組んでいます。「角膜移植、斜視治療などは各治療を専門とするクリニックを紹介することもあります」

#chapter3

手術不要の視力治療法「オルソケラトロジー」を提供

 オーストラリアの視覚研究所は、2050年には世界人口の約半分が近視になると予測しています。裏川さんは、こうした背景の中で注目されている視力補正法「オルソケラトロジー」(公的医療保険適用外)を導入しています。※標準的な費用 オルソケラトロジー (7~15万円)

 「これは、特殊なコンタクトレンズを装用することで角膜の形状を変化させ、近視を矯正する治療法です。夜、専用のハードコンタクトレンズをつけて寝ることで、日中を裸眼で過ごせるようになります」

 オルソケラトロジーは、子どもの近視進行を抑制する効果が期待されているそうです。「近視の度数は、目の奥行きが伸びるほど強くなるのですが、オルソケラトロジー治療は、この伸びを抑えるのに有効です。2017年頃までは適応対象年齢に制限があり、原則20歳以上とされていました。しかし近年、治療の信頼性が認められ、10歳前後の子どもに治療をすすめる施設も増えています。当院も子どものオルソケラトロジー治療に積極的に取り組んでいます」

 地域の人々の「Quality of vision(クオリティ・オブ・ビジョン:見え方の質)」の向上を重要な指針として掲げている裏川さん。質の良い眼科医療を追求し、経済的にも肉体的にも負担の少ない手術を提供するべく、先進医療の研究を欠かさないなど今なお研鑽を重ねています。「医療の世界は日進月歩で変化しているので、新しい知識を吸収し続けることが大切。成長を意識し学ぶ姿勢を忘れないようにしています」

 「子どもの視力が落ちてきた」「白内障の手術について知りたい」など視力や目に関する悩みがある人は裏川さんに相談してみてはいかがでしょうか。

(取材年月:2021年7月)

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裏川佳夫

高度な専門性を生かして多様な眼科疾患を治療するプロ

裏川佳夫プロ

医師

医療法人佳生会 裏川眼科

白内障、硝子体、緑内障の日帰り手術を提供。他院との連携をはかり、患者の症状に応じた医療体制の構築に取り組む。先進医療の研究を通じて、質の良い眼科医療を追求している。

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