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大規模なフルカスタマイズから低予算のノーコードツールまで。20年の知見で柔軟にシステム構築を支援

予算内での成果を追求するシステム構築のプロ

河西建志

河西建志 かさいけんじ

#chapter1

ExcelのWEBアプリ化(ノーコードツール利用)、開発会社との仲介役やAI活用、導入も対応

 手作業や手入力が続く中小企業に向け、デジタルを用いた業務効率化を提案する「SITシステム経営」の代表・河西建志さん。社名には「スピード(S)をもってITを提供する」との思いを込め、課題をすぐに相談できるようZoomによる無償ヒアリングも実施しています。

 「自社サービスとして、まずシステム構築支援があります。お客さまが実現したいことのために、例えば時間をかけて細かく仕様を決めるフルカスタマイズ構築も可能です。また、費用を抑えるなら必要なアプリを感覚的に作れるノーコードツールがお勧めですね。中でも現状使っているExcelファイルをWEBアプリにしていく事が好評で『インターネット上で扱えるから社外でも扱えて便利』『複数ユーザーが同時に入力できるので作業がはかどる』『ソートや色分けを設定できるのでわかりやすい』といったメリットがあり、生産性の向上が図れます」

 次に、システムコンサルティングサービス。顧客と開発会社の間に入り、意思疎通を円滑にしているとのこと。近年はオンラインで進行する案件も多いため、互いの業界用語や意図を解説する通訳者が必要と言います。

 「さらにAI(人工知能)を活用した検品システムなどの導入を助ける、DX(デジタルトランスフォーメーション)支援も行います。こうした新しい技術も積極的にご案内し、課題解決に役立ててもらいます。いずれのサービスにも、約20年にわたりシステムコンサルタントを務めてきた私ならではの知見が生きていますね。予算内で効果的なアイデアを出せるのが何よりの強みです」

#chapter2

パッケージシステムのコンサルタントとして活躍。さらなる使いやすさを求めて独立へ

 経済の仕組みに興味を持ち、大学では企業のリスクマネジメントを研究していた河西さん。当時からテレビのビジネス番組や経済紙に目を通すのが趣味だったと話します。

 「現在は図書館で半年前ぐらいの専門誌を読み、昔の出来事が今につながっているのを実感するのが楽しいです。日常生活で経済の流れを意識することは少ないですが、確実に私たちを取り巻く存在であり、調べるほどに面白いです」

 卒業後は大手電機メーカー系列のクレジット会社に就職。全国有数のアパレル産地である岐阜でリース事業に従事します。

 「ところが景気が低迷し、月額料金を払えないお客さまからリース案件を回収する仕事がありました。お会いする方々の表情は暗く、自分の無力さも痛感しました。そこで世の中を席巻し始めたパソコンのビジネスに携わろうと、生産管理のパッケージシステムを開発する企業に転職しました」

 顧客開拓の経験を生かし、営業担当を経てコンサルタントとして活躍。大型掘削機のメーカーをはじめ製造業の顧客を中心に担当します。

 「退職までの約20年間、全国を飛び回り大きな契約も結びました。しかし同時に、社内SEの不足などを理由にカスタマイズを望むお客さまに応えられず歯がゆい思いもしました。そこで、より柔軟なスタンスを求めてSITシステム経営を設立しました。パッケージシステムを扱いながらも、仕様変更に柔軟に対応しています」

#chapter3

顧客が成果を上げる姿が喜び。DXに目覚める瞬間もやりがいに

 河西さんにとって仕事のやりがいは、デジタルを取り入れた顧客から「おかげで助かっているよ」、「おかげで取引先に喜ばれたよ」と報告を受けること。業務のスピードアップやミスの減少で信用が高まり、受注増や販路拡大につながるケースも多いと言います。

 「DXに目覚める姿を見るのも気持ちがいいですね。印象深かったのは従業員4人の工場で、最初は『納期管理を手書きからWEBカレンダーにしたい』と相談を受けました。案件ごとに色分けしてスケジュールを見やすくしたところ『該当する製品の図面もリンクさせたい』『必要な工具の情報もひもづけてほしい』『段取りの手順も載せられないか』と要望が広がり、一元管理できるシステムに発展していきました。紙の図面もスキャンしてデータ化し、誰でも名称や管理コードで検索できるようにして大きな効率化を果たせました」

 誰もが出勤しなくても一部業務を進められるようになり、それぞれ家族との時間が増えたとのこと。また、業務内容の共有が容易になり、新規採用にもつながったと話します。

 「このお客さまからは2年にわたりご依頼をいただいています。訪問のたびに『こんなことはできないか』と質問されるなど、いつも積極的でうれしいです」
 目標はデジタル化への一歩を踏み出せない企業に自身の存在を知ってもらうこと。「DXもAIも関係ない」と考える人々を振り向かせるのが使命だと続けます。

 「特に製造業では、機械装置製造、金属加工やプリント基板、食品の工場などで結果を出してきました。お客さまにもっとコア業務に集中してもらい、売り上げアップに貢献できたら最高ですね」

(取材年月:2025年8月)

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河西建志

予算内での成果を追求するシステム構築のプロ

河西建志プロ

システムコンサルタント

株式会社SITシステム経営

約20年にわたる生産管理システム構築支援の経験を生かし、デジタルを活用して主に製造業の業務効率化を支援。ノーコードツールやAIも駆使してコストを抑えながら、顧客が本業に集中できる環境の構築を目指す。

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