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人生を豊かに彩るチェロ。長く続けられる、ぬくもりに満ちたレッスン空間

生徒に寄り添い、長く続けられる場をつくるチェロのプロ

小原潤

小原潤 おはらじゅん
小原潤 おはらじゅん

#chapter1

子どもから年配の方まで。「特別な娯楽」としてチェロを愛する人々のための音楽教室

 長野県諏訪市で14年にわたり親しまれている「JandMチェロ教室」。代表講師の小原潤さんは、チェロを「特別な娯楽」として長く楽しめるよう、一人一人に向き合ったレッスンを行っています。

 「チェロの魅力は豊かで温かみのある音色。力強い低音から透明感のある高音まで紡ぎ出され、聴く人の心を揺さぶります。大きな楽器ですが、座って演奏できるため体への負荷が少なく、ご年配の方でも続けやすい点も特徴です。生徒さんも20代から80代までと幅広く、日々の楽しみとなっているようです」

 10年以上通う生徒がいる背景には、生徒ファーストの運営があります。マンツーマンレッスンは曜日を固定せず、生徒の都合に合わせて設定。選曲も生徒の希望を尊重し、「まずはやってみましょう」という柔軟なスタンスで伴走します。

 20名以上入れる広さの教室と駐車場を完備し、階段も広めに設計。チェロを抱えて移動しやすくなっています。レコーディング機器も備え、希望者にはレッスン時の音源を提供することも可能です。

 「自宅兼教室なので自由度が高く、生徒さんの声を反映しながら少しずつ環境を整えています。掲示板も好評で、オーケストラや音楽サークルに所属している方が多いため、公演チラシなどを自由に置いていただけます。そこから交流が生まれ、いつの間にか仲良くなっている方も多いですね」

 発表会だけでなく、ピアノ伴奏付きの公開練習も定期的に実施。演奏を見てもらうことも、人の演奏から学ぶこともできる人気の催しとなっています。

#chapter2

忘れられなかったチェロへの思いが、長野への原点回帰を後押し

 小原さんのチェロとの出会いは4歳の頃。美しく温かい音色に魅了され、チェロ教室で基礎を身に付けました。同時に音楽への興味も高まり、学生時代はギターに熱中。卒業後はプロミュージシャンとして活動を開始し、東京を拠点に作曲にも携わるなど順調でした。
 しかし、心の奥底に残り続けていたのはチェロへの思いでした。バンド活動のかたわら音大に通い、改めて技術を磨きます。

 「チェロを弾くと深い高揚感が生まれ、身体の内側からエネルギーが満ちてくるような感覚になるんです。長い年月を経て『またチェロを始めたい』と来られる方もいて、その魅力の強さを感じています」

 演奏活動を続ける中で、「この美しい音色を自然の中で響かせたい」という思いが強まり、それが故郷・長野へ戻るきっかけとなりました。
 「多くの人にチェロの音を届けたいという一心で演奏していましたが、次第に『チェロを教えてほしい』と声を掛けられるようになり、自然な流れで教室を立ち上げることになりました」と小原さんは振り返ります。

 そこで大切にしたのは、アットホームな雰囲気づくり。音楽を身近に感じてもらえる教室を目指し、経験の有無にかかわらず気軽に学べる環境を整えています。

 「印象的だったのが『お金がなくても、チェロを弾けるようになりますか』と尋ねてくれた若い生徒さん。レンタル楽器があると知って、パッと笑顔になってくださったあの瞬間のうれしさは、今も胸に残っています」

#chapter3

人とチェロをつなぐ場へ。温かな交流と広がる未来の音

 現在は30名近い生徒が在籍する同教室。丁寧なサポートで上達を後押ししながらも、「チェロは人生の楽しみ」と位置づけ、穏やかな指導を大切にしています。

 「叱ったり怒ったりするような厳しい指導は行いません。やる気を引き出すためにあえて否定的な言葉を使う指導法もありますが、講師への苦手意識がチェロそのものの印象を悪くしてしまうことだけは避けたいと考えています」

 目指すのは、上達だけをゴールとする場所ではなく、チェロを愛する人が長く楽しく通える居心地のよい教室です。
 「難聴になった生徒さんが一度教室を離れたのですが、数ヶ月後に『指導は受けられなくてもいいので、一緒に奏でて話し相手になってほしい』と戻ってきてくれました。大切な居場所と思ってもらえたことに胸が熱くなりました」と小原さん。その生徒とは現在も、大きな声で意思疎通をしながらチェロを通した交流を楽しんでいるそうです。

 さらに、これからもチェロの楽しさを広げたいと、新たな試みも構想中。特に、合奏の機会を増やしていく予定です。
 「音が折り重なる瞬間は、きっとこれまでにないチェロ体験になります。ピアノ伴奏も交えて、一期一会の響きを楽しんでもらえればうれしいですね」

 独自ルートでのチェロ紹介にも対応しており、予算に合わせて数点を用意。小原さんが自ら試奏し、音色の個性を丁寧に案内します。落ち着いた教室だからこそ、自分が本当に好きな音をじっくり選べるのだとか。
 これからも人とチェロをつなぐ教室として、小原さんはあらゆる角度からその魅力を届けていきます。

(取材年月:2025年11月)

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小原潤

生徒に寄り添い、長く続けられる場をつくるチェロのプロ

小原潤プロ

チェロ講師

JandMチェロ教室

充実した設備とアットホームな雰囲気を備え、チェロを「特別な娯楽」として長く楽しめるよう、穏やかに寄り添い指導。レンタル楽器や委託販売にも対応し、チェロとの出会いを丁寧にサポートします

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