補助金申請と新規事業戦略立案を支えるプロ髙司浩史

補助金申請と新規事業戦略立案を支えるプロ

髙司浩史

誠実に、正確に、採択されやすい事業計画書の作成をサポート

　長野県上田市に拠点を構え、中小企業や個人事業主を対象に、国や自治体による補助金の申請や経営戦略の立案をサポートしている「Buddieate（バディエイト）」。社名には「Buddies（仲間）と共にCreate（創り出す）する」との思いが込められています。

　「お客さま、取引のある事業者、私をはじめ、関わる人の全てが同じ目線に立つ仲間でありたいと願っています。そして、一緒に新しいものを生み出そうと立ち上げた会社です」と話すのは代表取締役兼CEOの髙司浩史さん。

　看板に掲げる補助金申請の支援ではこれまで約250社を担当。採択率も高く、全国平均よりも20％ほど上回ると言います。

　「経験を積み、審査を通りやすい事業計画書のポイントを抑えられるようになりました。公表されている審査の要点を読み込み、お客さまの決意が誠実にかつストレートに伝わるよう表現方法を工夫しています」

　経営課題を分析して助言する中小企業診断士の資格を持ち、ネットワークを通じて日々更新される情報や申請の成功例を共有。経営者が本業に集中でき、頭の中にある漠然とした「やりたいこと」を具体化するための環境を提供しています。

　「新規事業の開発、設備投資、次世代へのバトンタッチなど、今後のプランを整理して文字にし、書類に落とし込むのは大変な作業ですよね。経営力向上の専門性を備えた私が皆さんにヒアリングして洗い出し、言葉にするのをお手伝いします」

　補助金申請支援は、採択と同時にサポート終了するケースも少なくない中、髙司さんは事後の報告書作成もフォロー。補助金が着金されるまでを原則サポートします。また、補助金が効果的に利用できているかもチェックしています。

補助金でピンチをチャンスに変え、経営力向上のヒントを見つけるのが自分の役割

　物心ついた頃から「経営者になって世の中を動かそう」と考えていた髙司さん。京都大学を卒業後は地銀に就職し、不動産管理業のベンチャー企業を経て、大手メディアや会計システム会社の営業に従事します。

　「経営コンサルティング会社にも所属していました。多様な経験を中小企業診断士の資格で昇華させているのも私の特長です。上田市には素晴らしい技術と歴史を持つ企業がいくつもありますが、ノウハウを知らずに売り上げが伸びなかったり、県外に展開できなかったり。この“もったいない”を何とかして変えたいのです」

　解決のための補助金は大きく五つ。新分野進出に向けた「事業再構築補助金」、設備投資を助ける「ものづくり補助金」、業務のシステム化を図る「IT導入補助金」、経営者の交代やM＆Aを支える「事業承継補助金」、従業員5人以下の会社などに適用される「小規模事業者持続化補助金」です。
　「コロナ禍で苦境に立たされた仏具店さまは、後を継いだ息子さんが事業再構築補助金でサウナのあるコミュニティースペースを開設しました。ピンチをチャンスに変え『会社を復活させたい』『地域を盛り上げたい』との思いをかなえ、地元に新しい風を吹かせています」

　個人経営の建築事務所では、小規模事業者持続化補助金で製図システムを導入。「手作業からパソコンになって時間を短縮できた」「代表のみが担当していた製図を他の従業員も担えるようになった」「効率化した分、営業活動に注力できている」といった変化が起きています。

ホームページ制作、SNS運用、アプリ開発も。経営のことなら何でも相談を

　髙司さんは認知度アップや集客の一助として、ホームページ制作、SNS運用、企業ロゴデザイン、店舗向けアプリの開発などのサービスも用意。顧客の魅力を引き出し、制作会社に伝えて形にしています。

　「お客さまに自社の強みを伺ってもなかなか答えられませんが、私は日々の会話を通して見つけることができます。真意をくみ取るため、重視しているのは信頼感。『髙司に任せれば大丈夫』と思われるために、密な連絡を心掛けています。また“話す”よりも“聞く”を大切にしています」

　顧客は長野県内が中心で、税理士など他士業からの紹介も多数。補助金が採択されれば顧客に一目置かれ、次の紹介につながると言います。

　「話をお聞きする中、多くの製造業では経営者が60代後半になり、後継者が不在であることも分かりました。M＆Aの進め方も含め、補助金申請を機に経営全般について気軽に相談できる関係を築きたいですね」

　支援した企業が好調を維持すれば、「地域経済の活性化にもつながる」と髙司さん。特に自社のある長野県でオンリーワンのアドバイザーになり、街をもっと元気にしたいと考えます。

　「『おかげで道筋が見えた』『これなら実現できそう』と、お客さまが目を輝かせる瞬間が好きです。また、将来を担う子どもたちの応援にもつながればと、サッカーJ3・AC長野パルセイロのサポートスポンサーも務めています。チームのホームページやパンフレットにも名前が載っているので、ぜひご覧ください」

（取材年月：2023年11月）

企業の魅力を引き出し、補助金の力を借りて再生を伴走支援

誠実に、正確に、採択されやすい事業計画書の作成をサポート

補助金でピンチをチャンスに変え、経営力向上のヒントを見つけるのが自分の役割

ホームページ制作、SNS運用、アプリ開発も。経営のことなら何でも相談を

専門家プロフィール

Other Interview