地域に根差し、安全な走行を支える自動車整備のプロ櫻森大吾

地域に根差し、安全な走行を支える自動車整備のプロ

櫻森大吾

国産車・輸入車、車種を問わず手掛け、板金塗装やコーティングも実施

　「お客さまが長きにわたり愛車に乗り続けられるよう、細部まで入念に点検して不具合を発見し、適切な処置を施すことで安全で快適なカーライフを支えます」

　そう話すのは、宮崎県都城市の「川﨑自動車整備工場」の代表・櫻森大吾さん。国産車・輸入車ともに扱い、セダンやワゴンといったファミリカーや大型トラックなど、車種を問わず定期点検や車検、修理・整備を1人で手掛けています。

　「いずれも自分の車だと思って丁寧に作業しています。例えばお客さまが気になっている箇所、明らかな異常が認められる場所だけでなく、他に修理や交換が必要な部品がないかも確認します。見積書を作成しますので、どこまで手を施すか、最終的な判断はお客さまにしていただき、決して強制はしませんが、お車の状態については正確にご報告しています」

　車体についた傷やへこみを修復する板金塗装や、表面を保護するコーティングも実施。色つやを取り戻し、なめらかで美しいボディーに仕上げます。時には一筋縄ではいかないケースもありますが、「難題こそ腕の見せどころであり、やりがいを感じます」と力を込める櫻森さん。実践を通じて培った技術力を頼りに、他の整備工場から依頼が入ることも。

　「ある時、冷房の利きが悪く、エアコンの心臓部であるコンプレッサーがオン・オフを繰り返していると相談がありました。ディーラーから問題なしと言われたそうですが、点検すると冷却を行うファンモーターに異常があることが分かりました。大型車の整備を生業にしていたお客さまで、原因をお伝えしたところ、無事に直せたと大変感謝していただきました」

大手自動車メーカーの整備士・営業を経て、事業承継により独立

　櫻森さんは1995年に都城市で生まれました。都城東高校の自動車工業科を卒業後、新・中古車の販売や点検を行う宮崎日産に入社。7年間、整備士として経験を積んだ後に営業職へ転身します。

　「人と話すのが苦手ではなかったので、それなりの成績を残せました。社の年間販売台数ランキングで上位に入り、最高で月間十数台を販売したこともあります。私の信条は売り込まないこと。お客さまの求める車がなければ正直に伝え、他のメーカーの車をご案内すると、いったん帰ったお客さまが、『あなたから買いたい』と戻ってきてくれるんです。お客さまのためになる提案をすることは、今も大切にしています」

　その後、櫻森さんは会社を退職し、整備士として独立を考えるように。ただ、新しく工場を立ち上げるには土地を取得したり、設備をそろえたり費用を要するので、経営を引き継ぐ事業承継を模索します。

　「宮崎日産時代の先輩が勤めている整備工場に勤めながら承継先を探すうちに、『川﨑自動車整備工場』のオーナーさんが閉業を検討している話が舞い込んだのです。後継者として名乗りを上げ、2024年6月、正式に事業を継ぎました」

　先代の頃からひいきにしてくれる人も多く、顧客にとってなじみ深い屋号は変えずに再スタートを切った櫻森さん。トレードマークである茶髪・ロン毛のスタイルにしたのはこの頃からです。

　「以前は短髪だったのですが、30歳を迎える節目でもあり。自分らしく仕事がしたいと思い、イメージチェンジを図りました」

自動車の販売に力を入れ、オークション代行やカーリースサービスも用意

　「運転中に変な音がする」「車体をこすってしまった」など、さまざまなトラブルに対処する櫻森さん。何事も完璧を目指すタイプで、生活やビジネスの足となる自動車を細やかに手入れします。

　「『マイカーを買い替えたい』といった声にも応え、今後は新車・中古車と、自動車の販売にも力を入れていきます。メーカーは幅広く、輸入車も取り扱い、ご予算を踏まえてお客さまに適したお車をお届けしたいと考えています。購入後のメンテナンスもお任せいただき、末長いお付き合いを通じて愛車のお世話をいたします」

　憧れの名車や、希少性の高い旧車などを手に入れられるオークション代行。多彩なラインアップから希望のモデルを見つけるのはもとより、メカニックに関する知識を生かし、性能面でも不備がない顧客に合った、ニーズに合わせた1台を選定しています。

　「まとまった資金を準備しなくても手軽に車に乗れるように、オートローンの取り扱いやカーリースも用意しています。選択肢が豊富なうえ、契約終了後は新しい車に乗り換えることができるので、いろんな車種を楽しみたい方にもおすすめです」

　地域に根差して活動する櫻森さん。生まれ育った都城市への愛着も強く、地元を盛り上げたい思いから、同市で開催される音楽フェスやマラソン大会へ協賛したり、小学生のスポーツチームでスポンサーを務めたり、地域貢献にも尽力。将来の目標は、保育園を開くことだと言います。

　「私自身、子どもが大好きですし、子どもは地域の宝物。未来を担う次世代を育てるためにも、夢を実現させたいですね」

（取材年月：2025年9月）

細部まで入念にチェック・整備することで、安全で快適なカーライフをサポート

国産車・輸入車、車種を問わず手掛け、板金塗装やコーティングも実施

大手自動車メーカーの整備士・営業を経て、事業承継により独立

自動車の販売に力を入れ、オークション代行やカーリースサービスも用意

専門家プロフィール

Other Interview