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「fine理論」で、一人一人がより良いパフォーマンス発揮ができる組織づくりを構築

独自理論でパフォーマンス向上を導くコーチングのプロ

森億

森億 もりはかる
森億 もりはかる

#chapter1

人の発言や行動の仕組みを理解し、個性を認め合ってそれぞれが自主的に動ける組織風土を醸成

 「人がすぐに辞めてしまう」「職場の雰囲気を改善したい」。そんな悩みを抱える企業は多いでしょう。
 「fine lab.(ファイン ラボ)」代表の森億さんは、35年にわたる教員やスポーツ指導の経験を経て、独自に構築した「fine理論」をもとに、コーチングの手法で企業の組織づくりをサポートしています。

 「fine理論」とは、応用スポーツ心理学と脳機能学、行動遺伝学を取り入れた、パフォーマンス向上を図るメソッドです。セルフトレーニングとチームビルディングの2本柱で、セミナーやワークショップを行い、個人と組織、双方に働きかけます。

 「人間の行動は、ほぼ無意識に行われます。パフォーマンスのもとになる記憶には2種類あり、一つは先天的記憶(遺伝子的要素)、もう一つが、後天的記憶(環境や教育による影響)です。セミナーでは、まずその仕組みを理解し、自分の行動を意識する(認める)ことから始めます。続いて個別のトレーニングなどで、セルフコントロールの知識とスキルを身に付けます」

 チームビルディングでは、「個」を尊重した組織づくりを目指します。
 「人間は99.9%同じ遺伝子を持っており、差異は0.1%しかないとの研究結果があります。違いを個性として認め、お互いを受け入れる風土を醸成すると、自ら行動できるように。組織の目標に対しても、それぞれがワクワク感を持って積極的に取り組めるようになります」

 セミナー内容は、ニーズに応じてカスタマイズ可。これまで佐賀のIT社長や宮崎の企業でのリーダー研修など、数々の実績があります。参加者から「新たな視点が得られた」「考え方が変わった」などの声が寄せられています。

#chapter2

中高大の教員とバスケットボールの指導者経験をもとに、独自の理論を体系化

 中学からバスケットボールに没頭した森さんは、指導者を目指して教職の道に進みました。中学校で指導経験を積んだ後、県内高校男子バスケットボール部を全国大会上位校に導きました。
 「当初から、生徒一人一人の考え方を尊重した指導を心掛けていました。行動を指示するのではなく、各々が考えて動くことで生まれる化学反応を大事にしていましたね。一人が楽しそうにプレーすると仲間にも波及する、そこに面白さとパワーを感じます」

 「森先生だから結果を出せた」と評されるうちに、自らの理論を体系化しようと、大学院で学び直すことに。応用スポーツ心理学やコーチング学を専攻し、そこに脳機能学や遺伝学も研究に取り入れ、「fine理論」のベースを確立しました。
 「自然と実践していたことが科学的に裏付けられたことで、広く伝えたいと思うように。指導の場を高校から大学に移し、5年間大学教員を務めました」

 2022年に「fine lab.」を立ち上げたのは、大人にも理論を知ってほしいと思ったからだそう。
 「子どものための学校教育はありますが、大人として生きるための教育はなく、正解が分からず悩んでいる人は多いです。当初は、個別トレーニングを提供し、中高生から70代まで、教員時代も含め100人超に対応しました」

 印象に残っているのは、上司とうまくいかないと悩んでいた会社員からの相談だと言います。
 「セッションの末、『自分との付き合い方が分かった』と。人間関係の悩みから視野が広がり、議員になるという新たな目標を見つけたようです」

森億 もりはかる

#chapter3

アスリートのトレーニングや、スポーツ指導者の育成でも豊富な実績

 森さんは、バスケットボールの指導者としての豊富な経験をもとに、スポーツ分野でも幅広く活動しています。著書「脳にノーと言えればスポーツパフォーマンスは上がる(2018年)」「結果を出すコーチの信じる力 全国大会1回戦惨敗のチームを優勝に導くまで(2024年)」)の出版や、スポーツ指導をテーマにした講演会にも登壇しています。

 また、プロも含むトップアスリートに向けたトレーニングでも実績豊富です。
 「陸上長距離選手・プロボートレーサー・パラリンピックのカヌー強化選手など、種目を問わず依頼をいただいています。技術指導ではなく、選手の特性や状態を丁寧にヒアリングし、効率的にパフォーマンスを発揮できるプログラムを提案します」。また、スポーツコーチのためのスキルアップ講座を現在オンラインで実施中。今後は、中学部活動の地域展開に伴う指導者育成にも注力していく予定です。

 「長年、教育現場で多くの生徒らと向き合ってきた経験から、大人の意識や社会の常識が変わらなければ、子どもの不安定さも変わらないと感じています。平均主義で足りないところを探すのではなく、良いところに目を向けることが重要。まずは働く環境を改善していくことで、社会全体が少しずつ良くなればいいですね」

 企業には、社員一人一人を大事にしてほしいと呼び掛けます。
 「働きやすく、居心地のいい会社には、誰もが魅力を感じます。そんな会社は、お客さまにも選ばれ、事業は発展するでしょう。働いている社員が、よりイキイキと、ワクワクして働ける環境づくりをお手伝いします」

(取材年月:2024年10月)

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森億

独自理論でパフォーマンス向上を導くコーチングのプロ

森億プロ

プロコーチ

fine lab.(ファイン ラボ)

35年の中高大の教員経験と、バスケットボール競技での豊富な実績をもとに、パフォーマンス向上を導く「fine理論」を構築。セルフトレーニングとチームビルディングの両輪で企業セミナーや人材育成を行います。

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