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凛と美しいたたずまいの着物姿をかなえ、人生の特別な時間を晴れやかに

美しい着物姿で特別な瞬間を演出する着付けのプロ

池間由紀

池間由紀 いけまゆき
池間由紀 いけまゆき

#chapter1

花嫁衣装や振り袖、訪問着などのレンタルと着付けを手掛け、教室も開催

 「着物に関することは私どもにご相談ください」と話すのは、熊本市で「着付けおたふく」を開く池間由紀さん。成人式、結婚式といったライフイベントや、入学式や卒業式、謝恩会などフォーマルな行事で、3000人以上に日本の伝統美をしつらえてきました。

 「本当は着物を着て行きたいけどセットが大変そう、着慣れないから苦しそう、着崩れしても自分で直せないといった理由で、諦めている方が多いのはもったいなく思います。ご自宅など指定の場所に伺い、1日を通してきれいな着姿を保ちながら楽にお召しいただける和装をかなえますので、もっと気楽に日常に取り入れていただきたいですね」

 池間さんのもとでは、花嫁衣装をはじめ、訪問着や留め袖、振り袖にはかま、小紋、色無地と各種取りそろえ、髪飾り、バッグ、草履といった小物も一式レンタルしています。

 「上品で落ち着いたデザインから華やかで晴れの日にふさわしい色柄まで、当方がこだわりぬいた上質な品を200点以上用意しています。熟練の職人が仕立てたものや、粋で独創的な作家ものもございます」

 着物は季節やシチュエーションを踏まえて選ぶのが特長で、四季折々で場の雰囲気に応じた装いを気に入ってファンになる人も多いそう。

 「絹は体になじみやすく、麻は通気性に優れるなど、質の良い着物は着心地がよく、年齢や体形に応じた襟合わせなどにより美しさが引き立ちます。『周りの方から褒めてもらった』とのお声もいただき、お手持ちの着物で観劇や食事会に出掛けたいという方には、着付け教室でレッスンもしております」

#chapter2

TPOに合わせた着物と気品に満ちた着付けで、一人一人の魅力をアップ

 子どもの入園式や卒園式に着物で参列したいと、着付け教室に通っていた池間さん。周囲から「すごい!自分で着たの? 私もお願いしたい」と頼まれることが増えたため、免許を取得。教室で知り合った友人と二人で、2014年に「着付けおたふく」を立ち上げました。

 「結婚式場からご依頼いただくようになり、技術を磨くとともに次第に仕事の幅が広がりました。時には『痩せて見せたいから補正タオルはいらない』というお客さまもいらっしゃり、試行錯誤することもありましたね」

 顧客の要望をくみ取り、時と場所、場面をわきまえた服装をする“TPO”を大事にしながら着物を選定。襟の抜き方、帯の位置、結びなどを熟考し、気品に満ちた装いを手掛けるように。

 「初めて来店されたお客さまが食い入るように当方の品をご覧になり、『おたふくともっと早く出会いたかった』とおっしゃったんです。成人式の時、似た着物の子が何人もいてとても悲しかったとのことで、胸を痛めました。一人一人の個性や魅力を存分に引き出し、思い出づくりをお手伝いしたと士気が高まりました」

 池間さんはさまざまなシーンで和装を楽しんでもらうため、「3カ月後の披露宴に留め袖で出席したい」「花火大会で浴衣が着たい」など、ニーズに応じた着付けの稽古にも尽力しています。

 「プロの目で見立ててほしいと、購入時に同行をご希望されることもあります。当方では販売はしていませんので、特定のお店にしばられることなくアドバイスしております」

池間由紀 いけまゆき

#chapter3

かかりつけの着付け師として人生の節目に関わり、末長いお付き合いを

 池間さんらは、地元企業やテレビ局、タレントからもオファーを受け、季節感やTPOを考慮したコーディネートが好評を得ているそうです。
 「能楽堂のオープニングセレモニーでは、『舞台に描かれた松と、緑の着物の調和が見事』と上層部の方が満足してくださったそうで、ご報告をいただいた時はうれしかったですね」

 経験豊富な着付け師6人と日本髪を結える美容師12人、常時18〜20人のスタッフからメンバーを編成して特別な日を演出。問屋街を駆け回り、1点1点じっくり吟味してえりすぐった品々を直接仕入れることで、洋装をそろえるのと変わらない価格でサービスを提供しています。

 「背筋が伸びて凛と清らかなたたずまいは、空間をも優美に彩ってくれます。多くの方に親しんでもらい、街の中に和服姿の人が増えることを願っています」

 かかりつけの着付け師として、「お客さまの大切な日をサポートができることが喜び」と語る池間さん。
 「成人式で振り袖のお支度をしたお嬢さんが、ご結納やご婚礼の際もご用命くださいました。式を挙げられる神社で取り扱っている打ち掛けは、刺しゅうが繊細で格調高く、すてきな花嫁姿に仕上がりました」と目を細めます。

 「お宮参り、七五三と長いお付き合いをさせていただくお客さまも多く、訪問する時は、『パジャマ姿で待っていてね』とお伝えしています。“親戚のおばさん”のような親しみやすさで人生の節目に関わり、ご家族を末永く見守ることができれば幸せです」

(取材年月:2024年7月)

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池間由紀

美しい着物姿で特別な瞬間を演出する着付けのプロ

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着物レンタル・着付け

着付けおたふく

特別な日に適した着付けサービスや、着物のレンタルを行い、着付け教室も運営。1日着ても苦しくない、着崩れしない装いをかなえ、3000人以上の利用者に和装を提供しています。

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