個人から企業まで、あらゆる悩み解決に向き合う心理の専門家村田真一

個人から企業まで、あらゆる悩み解決に向き合う心理の専門家

村田真一

こころ豊かに生きるための「カウンセリング・ルーム」と大人のサードプレイス「大人塾」

　みなとみらい線・日本大通り駅から徒歩5分、大さん橋や赤レンガ倉庫など開港時のヨコハマ風情が残る町並みを見渡す建物の一室にカウンセリング・ルーム「ピース・オブ・マインド」はあります。

　「不安、孤独、人間関係の葛藤、将来への迷い、生きづらさを感じる瞬間は誰にでもあります。誰にも話せない悩みを安心して語れる場所と思ってほしいですね。『心が軽くなった』『自分を肯定できるようになった』という感覚とともに、対話を重ねることで、自分の気持ちや考え方のクセなどが少しずつ見えてきます。その気づきから、問題の解決や改善に向かうのです」

　そう話すのは、公認心理師・キャリアコンサルタントの村田真一さん。29年間のビジネスマン経験を経て、18年にわたり心理支援の現場に携わっています。

　「先行き不透明な時代、私たちは職場や家庭など実生活だけでなく、SNSなど仮想空間でも複雑な人間関係や分断の中にいます。だからこそ、信頼できる他者に相談することが大切です。オンライン面談や訪問カウンセリングも活用して、気軽にご相談ください」

　2024年に、暮らしや仕事に取り入れたい人のための実践心理学「大人塾」を開校。
　発達心理学、社会心理学、家族関係論、老年学。さらにフロイト、ユング、アドラー学派から認知行動療法、アートセラピーなどの心理療法、そして、精神医学、睡眠と自律神経の整え方といった30講座を展開。どの講座からでも3年間、何回でも受講できるシステムに。
　受講者には心理学初心者も多く「毎回の気づきが楽しみ」「自分を客観的に見られるようになった」と好評のよう。ワークショップや対話を通して、心の動きを実感できる学びの場“大人のサードプレイス”となっています。

52歳で企業戦士から心理職へ。人生を変えた転機と信念

　昭和から平成にかけて大手商社の繊維・アパレル事業部門で、海外駐在も含むビジネスの最前線に身を置いてきた村田さんが、自身の歩みを見直したのは、責任ある立場を任され、安定の50代を迎えると思われた頃。

　「大変なこともたくさんありましたが、仕事はやりがいがあり、人にも恵まれ、充実した日々を過ごしてきました。そんな自分に突然訪れた心の病。本当につらい体験でした。会社も家族も応援してくれましたが、なかなか回復には至りません」

　ある日、村田さんの心のスイッチが入ります。
　「いつか元気になれたら、同じように苦しんでいる人の役に立つ仕事がしたい」
　すると、枯渇していたエネルギーが少しずつ戻り、霧が晴れるように回復していったのです。

　「人は悩み、迷い、不安を抱えるものです。しかし、誰しも『良くなる力』を内に秘めていると信じています」
　半年後、52歳で早期退職。新たな道を歩み始めました。

　産業カウンセラー、キャリアコンサルタント、米国NLP協会認定トレーナーなどの資格を取得し、学びと実践を重ねながら武蔵野大学（通信制）心理学科を卒業。認定心理士、公認心理師として活動を広げていきました。

　2017年に「ピース・オブ・マインド」を立ち上げると、チームでの支援体制を整えて、多面的な支援に力を入れています。

　「ビジネスの現場で多くの人と力を合わせ、積極的に挑戦し力を振るってきた経験が土台にあったからこそ、心理職としての学びと実践を融合することができたのでしょう」
　これまでの知見を自信に変えて、歩みを進めています。

「心が安定すればなんでもできる」真剣に生きる人たちのお役に立ちたい

　「企業戦士として全力で駆け抜けた29年間のビジネスマン時代は、人間としても企業人としても得るものがたくさんありました。だからこそ、組織の課題解決にも力になりたいのです。経営者や管理職の悩みに応えられるのが、他にない強みではないでしょうか」と話す村田さん。

　企業との顧問契約のもと、従業員の予防セミナーから休職者の復職・定着支援といったメンタルヘルスケアに加え、従業員が主体的に働くことによって企業の成長・発展を目指すキャリア支援も担っています。

　また、大学や定時制高校でのキャリア授業、ニートやひきこもりの若者に対する支援などにも積極的に参加するなど、地域との関わりも大切にしているそうです。

　村田さんが信条としているのは「多様性の尊重と中庸」、好きな言葉「自由と挑戦」に対して、嫌いなものは「権威主義と右へならえ」だとか。

　仕事の合間には、オフィスネコと戯れるのが、村田さんのほっとする時間だそう。設立当初から看板猫を務める彼女の名は“リバティ（自由）”。
　「美しくもしなやかに、そして自由に生きること。悩み多きわれわれに大切な何かを届けてくれるような気がしませんか」と目を細めます。

（取材年月：2025年6月）

一人一人が輝く組織・社会づくりに貢献

こころ豊かに生きるための「カウンセリング・ルーム」と大人のサードプレイス「大人塾」

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