快適な睡眠をサポートする寝具の専門家
倉持大士
Mybestpro Interview
快適な睡眠をサポートする寝具の専門家
倉持大士
#chapter1
睡眠は人生の約3分の1を占めると言われ、上質な眠りは生活の質を高める重要な要素となっています。横浜市の「くらもち」代表の倉持大士さんは、寝具の販売を通じて快適な睡眠をサポートしています。
「若年層からご年配の方まで、幅広い世代にご愛顧いただいています。中には、ご家族全員や友人・知人の分までご購入されたお客さまもいらっしゃいます」
倉持さんのもとでは、神奈川県や東京都を対象に枕をオーダーメードする出張サービスに注力。個人宅のほか介護施設にも赴きます。
「『お店で枕を作ったけれど、家で使ってみたら違和感があった』となるのは、店舗と自宅の寝具が違うからです。使用している敷布団の状態によって使い心地が変わるので、お客さまのもとに足を運んで細やかに調整いたします」
起きている間、重い頭を支えている首を休めるため、首回りを計測して枕を作成。横になってもらい、あお向けや横向きになった時の肩や背骨のラインを確認し、顧客に合わせてフィッティングした上で当日に手渡しています。
「敷布団にもこだわり、全身をバランスよく支える『体圧分散』や、就寝中に布団の中の温度や湿度を適性に保つ『寝床内気候』を追求したオリジナル品を用意しています。サイズや生地を選ぶことができ、自宅で洗濯もできます」
倉持さんは、好みの硬さや素材などを尋ねるだけでなく、寝具を変えたい理由や体調についても丁寧にヒアリングしているそう。
「お客さまが感じているストレスや不調を伺い、日常生活の中から改善点のヒントを見いだすことも心掛けています」
#chapter2
1979年に横浜市で生まれた倉持さん。10代の頃から働き始め、現場仕事を経て寝具の営業職に就き、経験を積んできました。
「私は寝ることが好きで、健康志向も強いです。人間は眠ることで全身をつかさどる脳をメンテナンスし、明日の活力を養います。生きる上で欠かせない睡眠環境を整えるのが寝具であり、多くの方に元気を届けたいと思い、この業界に入りました」
24歳のとき、同じ会社で働いていた仲間と起業。約7年間共同で運営しますが、メンバーのライフステージが変化し、進みたい方向性にも違いが生じてきたため、それぞれ自分の道を進むことに。円満な形で解散し、倉持さんは2012年に「くらもち」を立ち上げました。
以来、10年以上にわたって「寝つきが悪い」「夜中に目が覚める」「熟睡できない」といった悩みに耳を傾けてきました。
「寝る90分前に38~40℃のお湯に15分つかり、ストレッチをして心と体を休める副交感神経に切り替えましょう。部屋の明かりを落とし、間接照明で15分ほど読書すると、仕事など考えごとから解放されますし、深呼吸すると脳に酸素が行き渡り、リラックスにつながります」
夕食のタイミングも大切で、就寝する2時間前には終えることで食べ物を消化し体をスイッチオフできると言います。
「ただ夕食にご飯を抜くとエネルギー源の糖質が不足し、体が糖を作ろうとして興奮モードの交感神経が働き、目が覚める原因になります。お茶わん1杯、約40gを目安にいただくとよいでしょう」
#chapter3
「質の良い商品を、より多くの方々にお届けするために、これからはインターネットを活用して、掛け布団や敷布団といった『重寝具』の販売にも力を注いでいきたいと考えています」と倉持さん。寝具の販売だけでなく、使用中に生じる問題にも丁寧に対応。「汚れが気になる」「ボリュームが減ってしまった」といった悩みには、クリーニングや羽毛の打ち直しといった手入れサービスも提供しています。
「私たちのクリーニングでは、皮脂汚れを分解する酵素を用い、しっかりと汚れを落とします。その後、水の力で中綿の奥まで洗い流し、自社開発の平面乾燥機を活用して、風の力でふっくらと仕上げます。こうしてフカフカで気持ちの良いお布団を再びお届けします」
質の高い寝具で心地よい眠りをサポートし、さらに快眠のためのアドバイスを通じて、健やかで活発な生活を支える倉持さん。「皆さまが毎日を健やかに、笑顔で過ごせるよう、精一杯お手伝いしていきたいと思っています」と、その熱い思いを語ります。
ストレスの多い現代社会において、質の良い睡眠の重要性はますます高まっています。快適な寝具の提供を通じて人々の暮らしを支える倉持さんの活動に、これからも注目が集まりそうです。
(取材年月:2024年11月)
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Profile
快適な睡眠をサポートする寝具の専門家
倉持大士プロ
寝具業
株式会社くらもち
オリジナル寝具の販売を手掛ける。顧客の元へ出向いてのオーダーメード枕の提案は、その場で微調整が可能。一人一人に合った枕を提供し、快適な睡眠をサポート。健康的な毎日を支えます。
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