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児童育成に特化し、包括的かつ継続的に育児と子育て、子どもたちの成長をサポート

保育、学童、発達支援のインクルーシブ保育・子育て支援の専門家

前田かおり

前田かおり まえだかおり
前田かおり まえだかおり

#chapter1

子どもの発達段階や特性に応じて寄り添う、切れ目のない支援を提供

 「保育所は、働いている保護者が仕方なく子どもを預ける場所ではありません。子どもにとって社会の入り口であり、他者との関わりを通して多くの経験を積める人生最初の学びの場です。ぜひポジティブな気持ちで送り出してください」

 そう語るのは、「ケイ・フロント・サービス」の代表・前田かおりさん。児童育成に特化した事業を手掛け、藤沢・茅ヶ崎エリアで、保育所、学童クラブ、児童発達支援・放課後等デイサービス、相談窓口など「Thank you」と冠した施設を運営。子どもの発達段階や特性に応じた切れ目のない子育て支援を実現しています。

 「言葉が遅い、こだわりが強いなどお子さんの状況はさまざまで、日々の様子を観察し、継続的に養育していくことが大切だと考えています。お友達と過ごす中で集団生活に慣れる、遊びを通じてコミュニケーション力や協調性を身につける、時に家庭と違い、要求がすぐに通らないことなども経験として育んでいく。そんな経験の連続から他者を尊重し、相手を思いやる心をはぐくみたいと思っています」

 育児にまつわる不安や疑問に専門性を持って応え、一貫して子育てを援護するべく横軸で事業を展開。職員は一つの組織内で幅広くノウハウを蓄えながら、キャリアアップも可能な職場環境と現場に還元する好循環もかなえています。

 また、保護者の価値観をアップデートすることも目標の一つ。幼い子を預けることに申し訳なさを感じる必要はなく、子育て支援事業は学校や習い事と同じように子どもの可能性を引き出し、成長を応援する「権利」だと伝えています。わが子に合う施設やサービスを、主体的に選び取ってほしいと呼び掛けます。

#chapter2

利用者の声に耳を傾け、企業主導型保育所から包括的なサービスへ拡大

 前田さんはかつて士業の事務所に勤務していましたが、キャリアアップの道筋が描きにくい環境にあり、結婚を機に退職。専業主婦となりました。

 転機となったのは、起業情報雑誌で見かけた牛乳宅配販売の出店者募集の広告。立ち上げからさまざまなアイデアと柔軟な発想で、当時は珍しかった電話営業による顧客開拓や、口座引き落としによる代金回収などを取り入れ、乳製品以外の食品も宅配する食品宅配ビジネスとして業容を拡大。多くの顧客をかかえる販売店となりましたが、2018年に事業を売却します。

 「自分の目と手が届く範囲で事業を営みたいと考え、事業を譲渡して一区切りをつけました。共に歩んでくれる職員の力を生かせる分野を探す中で、目に留まったのが、当時深刻だった茅ヶ崎市の待機児童問題でした」

 職員全員が子育て経験のある女性だったこともあり、保育の分野なら個々の経験を生かすことができ、世間のニーズにも合致すると着想。そのタイミングで企業主導型保育事業の公募を見つけ応募し、2018年に採択。仕事に励む保護者に代わり、子どもたちの日常を見守るようになりました。

 「起業当初から、包括的な児童育成の場を構想していたわけではありません。起業してから出会ったお客さまの声をすくい上げ、力になろうとした結果が現在の『Thank you』です。これからも皆さんの声に耳を傾けながら、共に事業も、子どもたちも育てていきたいです」

#chapter3

定期的に家庭訪問して親子を支える「ホームスタート・湘南」も開始

 「さまざまな事情を抱えている親が周囲にSOSを出せず、子どもが犠牲になったニュースを見聞きするたび胸が痛みます。私たち子育て支援事業者は、サポーターであると同時に、地域の子どものセーフティーネットでもあるんです。保護者支援の重要性に気付き、保護者にとって、もう少し身近で、負担感の少ない支援ってなんだろうと考えていたとき、『ホームスタートジャパン』のボランティア活動を目にしました」

 それは子育て経験のあるボランティアが、妊婦や子どもがいる家庭を定期的に訪問して育児のアドバイスやサポートをしながら、関係性を構築し、寄り添い、お母さんや子どもを応援し、守る仕組みでした。すぐに問い合わせ、2025年より『ホームスタート・湘南』として活動を開始しました。

 「アナログ的な活動開始と同時に、職員の働き方改革のため、施設のICT化にも積極的に取り組んでいます。現在力を入れているのは、児童発達支援通所施設での体温測定や入退管理を行うロボット導入です。すでに実証導入も始め、個人認証機能を備え、個々に合わせたコミュニケーションができるよう開発を進めています」

 テクノロジーの進化が著しい今、ロボットのようなIT技術を身近に感じることは子どもたちの将来に夢を提供できると確信。重労働のイメージが強い保育・福祉業界で、現場の負担を和らげたいという思いもあります。

 「私が目指すThank youは、『何かしらの答えが見つかる場所』。正解がない子育てに悩んだときに立ち寄り、一緒に考えながら子どもたちのチャレンジを後押しする存在になりたいです」

(取材年月:2025年12月)

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Profile

専門家プロフィール

前田かおり

保育、学童、発達支援のインクルーシブ保育・子育て支援の専門家

前田かおりプロ

子育て支援サービス事業者

株式会社ケイ・フロント・サービス

藤沢・茅ヶ崎エリアで子育て支援事業を運営。保育所から学童、児童発達支援まで子どもの成長に併せ、切れ目のないサポートを実現。スピード感と柔軟な発想で独自の子育て支援サービスを提供している。

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