遺言書、離婚協議書など「民亊法務」のプロ
上總隼
Mybestpro Interview
遺言書、離婚協議書など「民亊法務」のプロ
上總隼
#chapter1
行政書士。その職業の内容と言えば、都道府県や保健所などの行政機関に提出する書類の作成、提出手続きの代行などが思い浮かぶのではないでしょうか?いわば、企業の経営者あるいは申請業務の担当者などではない限り、縁の薄い職業。そう思われがちですが、行政書士の上總隼さんは、個人の方をクライアントとする機会も多いそうです。「建設業や産業廃棄物業者の許可申請も自分の領域ですが、私が得意とするところは“民事法務”と呼ばれるもの。相続・遺言に関わる書類作成、離婚協議書などがそれに当たります。最近特に相続・遺言が増えてきていることを実感しています」。本屋さんに行けば「終活」に関する本が並んでいるように、相続・遺言は多くの人の関心が集まってきています。そして上總さんは、遺言を残すことのメリットを力説します。「例えば、お子さんのいらっしゃらないご夫婦。その方々が亡くなったとして、相続する兄弟たちが喧嘩になってしまうケースが多々あります。遺言書を残しておくことで、この争いの確率をぐんと下げることができます」。
遺言書作成のポイントとして、上總さんからはこんなアドバイスをいただきました。「一番安全と言えるのは、公正証書遺言。でもこれはお金がかかるんです。ケースにも寄りますが、私は自筆証書遺言をすすめる場合もあります。自筆証書遺言は、いつでもどこでも書けるので、新たに作り直すことも容易にできることが大きなメリットですね」。自筆証書遺言の書き方のアドバイスはもちろん、万が一に備えて、上總さんを遺言執行者に加えておけば、保管はもちろん、最後まで遺言通り執行していただけるとのこと。フルサポートしてくれるのも上總さんならではの特徴と言えます。
#chapter2
「離婚協議書などの場合、お互いが感情的になる場合も多々あります。そういう場合も、『僕はどちらの味方でもありません』と宣言して、客観的な事実を聞かせてもらう役割に達します」。人間の感情と感情がぶつかり合う場面。だからこそ、離婚協議書の作成する仕事の場合には、会う時間、会う場所など、一つ一つに気を配り、冷静に進めていくための方法を考えているそうです。そして、複雑に絡まった事情を整理し、お互いが納得できる形で話がまとまった時、この仕事をやっていて良かったと実感するとのこと。上總さんは「人生の重要な場面に関わる。これはやりがいのある仕事だと思いますし、ずっと続けていきたいと思っています」と言葉に力を込めます。
上總さんが行政書士になる前の職業は探偵。その当時の経験が今の仕事にも大きな影響を与えているのかもしれません。「探偵という仕事の中で、浮気とかDVとか、いろいろな場面を見てきました。苦しい状況にいる依頼人が、問題が解決した時に、心から喜んでくれる。そういう苦しんでいる人たちを直接サポートしていきたい。その気持ちが原点。自分が経験したことは必ず役に立つものだと思いますし、良いアドバイスができると思います」。上總さんは様々な人と出会い、仕事をする中で、さらに人に対する興味を深め、そして役に立ちたいという気持ちが強まっているそうです。
#chapter3
弁護士、司法書士、税理士。これらの職業の方々が専門としていない法的領域すべてが行政書士の領域と言えるとのこと。縁遠いと思っていた行政書士という職業が、実は私たちの生活に身近な存在であることが上總さんのお話を聞くことでわかってきました。一番相談しやすい窓口になろう。それが現在の行政書士会が目指しているものであり、同時に上總さんが目指しているものでもあります。「行政書士は、弁護士、司法書士、税理士とも接点が多い仕事。例えば、話がまとまらず、争いになったら私たち行政書士はタッチできない。それでも、知り合いの弁護士さんを紹介することはできる。そういう意味でも“相談しやすい”法律の専門家と言えると思います」。まず相談に来てもらえば、そこから先は、依頼者の事情に合わせて、ベストな方法をアドバイスできる。それがこれからの時代の行政書士の姿。人生の節目で抱える悩みに対して、様々な人間模様に触れてきた上總さんは、ベストな回答を出してくれます。物腰がやわらかく、こちらの話をしっかりと聞いてくれる上總さんは頼りがいのある存在。困ったことが起きた時は、“一番相談しやすい窓口”を思い出してください。
(取材年月:2014年4月)
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Profile
遺言書、離婚協議書など「民亊法務」のプロ
上總隼プロ
行政書士
ハヤブサ法務事務所
探偵から行政書士へ転身。前職で複雑な人間関係に関わってきたことで、高い問題解決力を身に付けた。遺言書、離婚協議書など、クライアントの立場に立って考え、お互いが納得できる最良の答えを導き出していく。
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