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Mybestpro Interview

応援したいと思われる企業へ、長く愛される商品・サービスへ。 PRを活用し顧客と二人三脚で実現

クライアントの目指す姿を実現に導くPRのプロ

堂阪陽子

堂阪陽子 どうさかようこ

#chapter1

社会性の高い切り口で、メディアが取り上げたくなるPR戦略を立案

 「商品やサービス、事業活動のPRを通して、販路開拓やファン獲得などクライアントが目指す姿を実現するお手伝いをします」と話すのは、「PR Office D」代表の堂阪陽子さん。神戸市を拠点にするPRプロデューサーです。

 新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、WEBといった媒体向けにプレスリリースや企画書を作成しアプローチを行います。なぜ世の中に知ってもらいたいのか、クライアントの目的や、その背景にある想いも含めて詳細にヒアリングし、メディアの目に留まる社会性の高い情報を届けられるよう、企画の段階から丁寧に関わるのが特徴です。

 「中小企業や個人事業主にスポットが当たるのは、難しいのではと思う方もいるでしょう。たとえ知名度が低くても、世の中のためになるという視点で訴求すれば、人の心を動かせるんです」

 ある企業では、1日に数件しかなかった問い合わせが、メディアで取り上げられると100件以上にも増加。「PRとは、こういうことなんですね」と、経営者は影響力の大きさを実感していたそうです。

 堂阪さんは新卒で、大手オフィス機器メーカーの教育研修所に就職。企業教育や会議に関するコーディネート、また企業の課題解決に向けた各種提案をする傍ら、サービスの品質と環境面への負荷を管理するISO9001・14001の取得や内部監査、経営品質にも携わります。

 「約13年の在職中にさまざまな業種200社以上を担当しました。お客さまの課題やお悩みをお聞きする度に、なんとかお役に立てる方法はないものかと、自社組織の垣根を超えた協業を提案し課題解決にあたるという、前例のないことに取り組むことも多々ありました」

#chapter2

阪神淡路大震災とコロナ禍を経て、「地元で頑張る人を応援する仕事」を模索

 堂阪さんは企業研修に関わる中で、顧客のニーズをくみ取るテレマーケティングの知識を深めたいと、コールセンターに転職。ノウハウを身につけた後、新たなキャリアを求めて、来店型保険ショップを運営する会社の社長面接を受けました。

 「経歴をプレゼンしたところ、社長の夢であった自社コールセンターを2カ月で作ってくれませんかと依頼がありました。通常は新規で立ち上げるのに半年から1年はかかります」

 環境整備や人員採用、教育を一手に担い、要請どおり2カ月で稼働にこぎ着けた堂阪さん。センター長として売り上げや規模拡大に貢献したほか、人事部で教育プログラムの開発や各種制度設計などにも携わりました。

 2019年、同じ経営者の別会社に移籍し、神戸市内の中小企業を対象に社員教育や品質向上のコンサルティング事業をスタート。しかし、程なくしてコロナ禍に見舞われ、顧問先の企業が営業自粛に追い込まれる事態に。堂阪さんの脳裏には、1995年の阪神淡路大震災の記憶がよみがえりました。

 「震災後、神戸から次々と企業が撤退し、オフィスビルも閑散としていました。本当に悔しくて、いつか大好きな街で、頑張る人を応援する仕事をしたいと決意したんです。それが今だと思いました」

 自分に何ができるか模索している時に、ある美容院が感染症対策を施した営業スタイルで新聞に掲載されているのを目にし、自身のクライアントもメディアに注目されれば、経営にプラスになるのではと考えました。

#chapter3

個人事業主やスタートアップ企業に向けたPRセミナーも開催

 堂阪さんはPRについて学びながら、メディアにもアプローチ。クライアントのヘアサロンがテレビの情報番組や新聞で紹介され、ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」のトップニュースにも転載されたのです。

 「神戸の店舗で、座ったまま洗髪できるサービスを導入しました。そこで、シャンプー台で首を圧迫することで体調不良を引き起こす『美容院脳卒中症候群』という切り口で発信し、専用の機器やシャンプーを開発した企業も取材を受けました」

 PRをメイン事業に据えるため2022年に独立。うれしい再会もありました。最初に勤めた教育研修所で担当をした企業の経営者から、仕事を依頼したいと19年ぶりに連絡があったのです。

 「独立の話を人づてに聞かれたようです。当時の私の名刺を大切にとってくださっていたとお聞きし、感激しました」

 これまでに培った知見でさまざまな相談に親身になって対応する堂阪さんの元には、広島や東京など遠方からのオファーも。それでも原点は、地元を元気にしたいという想い。

 個人事業主やスタートアップ企業を対象に、地域に向けたセミナーも実施しています。「個人でもできることがあると励みになった」「広告とPRの違いがよく分かった」と、好評とのこと。

 「世の中の共感を呼び『この会社・この人達を応援したい』と思ってもらえるよう、また、信頼を積み上げて長く愛される商品・サービスとなるよう、クライアントと二人三脚で目指す姿を叶えていきたいですね」

(取材年月:2024年5月)

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堂阪陽子

クライアントの目指す姿を実現に導くPRのプロ

堂阪陽子プロ

PRプロデューサー

PR Office D

クライアントの想いや背景も詳細にヒアリングし、PR戦略を立案。メディアPRを通じて、企業および商品・サービスの認知度や信頼性を高めるとともに、目指す将来像への実現をサポートします。

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