夢を叶える家づくりのプロ
吉川富志夫
Mybestpro Interview
夢を叶える家づくりのプロ
吉川富志夫
#chapter1
「とっておきの家」と刻まれた、さりげないたたずまいの看板。広島南道路「吉島インター」近くにある広島市中区光南の(株)ジューケンはオフィスというより、木の温もりを感じさせる住宅のよう。自分らしい家、元気になれる家、帰りたくなる家―。家族が幸せになれる「オーダーメードの家づくり」へのこだわりが、事務所の雰囲気からも漂います。
広島市を中心に注文住宅の設計、デザイン、施工、アフターフォローと家づくりの工程すべてを手がけるジューケン。「家を建てることは“モノづくり”ではなく“コトづくり”」。そうこだわりを表現するのは代表取締役の吉川富志夫さん。厳選した素材を使い、耐震耐久性能に優れた構造を作り上げる“モノづくり”に止まらず、住む人の心が解放されるような家づくりを目指しているといいます。そのためにはお客様とコミュニケーションを重ね、心の根っこに訴えかけるデザイン・設計をプロの力で実現。それを、図面だけではなく、CGのウォークスルーを使い3次元の世界で立体的に伝えます。お客様の身長に合わせた目線で家の中を歩き、窓の高さを調整したり、床や壁紙の色を変えることも。そうしたコミュニケーションを通して、お客様ひとりひとりの“とっておきの家”を創り上げます。
お客様との打ち合わせに使う木のテーブルの横には、大きなコルクボード。施工中の6物件のレポートが貼ってありました。家ができるまでの工程を写真を交えて記録したレポートは手作り感満載。「家を建てることは一生に何度もないかけがえのない体験。お引渡しの時に、設計の履歴と工事中の履歴のレポートをセットにして差し上げています。家づくりのプロセスが家族の記念誌になると喜ばれています」。ボードにはお客様から寄せられたはがきも見えます。「すてきな家をありがとう」「アフターフォロー、楽しみにしています」…。はじける笑顔の家族写真に添えられた文字に“とっておき”を手に入れた幸せがにじみます。
#chapter2
狭い、傾斜がある、変形しているなど問題がある土地でも、それを持ち味に変える設計デザインが得意な吉川さん。物件ごとにテーマを決めて、工事看板にも○○の家という名前を刻みます。お客様も社員も職人も家づくりに関わるすべての人がテーマを共有することで、意思をもった家づくりができるといいます。
「シーンを彩るサークルガーデンの家」というテーマの家は、高低差が約1メートルの傾斜がある土地でした。床面の高さを変えるスキップフロアという構成を使い、家の中から庭までを4層の段でゆるやかにつなぎます。ダイニングキッチンにいても庭で遊ぶ子どもたちを感じることができます。丸いサークルがポイントの庭は、近所の子どもたちの目を引き、あっという間に友達と一緒に遊ぶ場になりました。
北側の道路に接する18坪の変形した土地で、周囲の建物が密集したケースでは、家の中心に中庭を設けて逆境を好転させました。1階のビルトインガレージ(建物内の駐車場)は3台の駐車が可能で、扉を開けると玄関と一体に。2階のLDK、浴室、階段は中庭を囲むことで、光と風がまんべんなくいきわたります。「露天風呂がほしい」という要望も、中庭に面したお風呂を作ることで実現しました。
「小さくても広い家をつくります。廊下だけど座って読書ができる場所や、狭くても茶室のように落ち着く和室など、設計次第でどの場所にも意味を持たせ、まるで景色を変えるコトができます」
バリのリゾートホテルのイメージで建てたのは「凪(なぎ)の家」というテーマ。荒れ果てたジャングルのような土地を逆手にとり、窓から見える森の緑を生かし、お客様が望むアジアンテイストの家になりました。
「土地選びからお手伝いすることもあります。ダイヤの原石を探すようにわくわくしますよ。限られた予算の中で最高の家を建てるために、2歩、3歩先を見ています。リスクと思われる条件もこの土地だからこそできることを考えて、わかりやすく提案します」
#chapter3
吉川さんの父が広島住研を設立したのは1970年。小さいころから父や職人の背中をみて育ちました。成人して他社の設計事務所に就職し一級建築士を取得。商業施設や学校、病院など大規模な設計を手掛けていましが、15年前に跡を継ぎ2006年に社長に就任しました。社名をカタカナに変え、夢と暮らしをデザインする工務店として155棟を超える家を建ててきました。
プライベートでは中学生の娘と二人旅にでかけるのが楽しみだというマイホームパパ。
家づくりから幸せの輪が広がり、広島の街全体が魅力的に育ってほしい―。大きな夢を描く吉川さんと一緒につくる家は、人生を変える力を持つ“とっておきの家”になりそうです。
(取材年月:2014年3月)
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Profile
夢を叶える家づくりのプロ
吉川富志夫プロ
一級建築士
株式会社ジューケン
私の現場では工事看板に家づくりの“目的や夢”を刻み、お施主様と匠達が心を一つにして家づくりを行います。その源はお施主様と夢を育んだ”心に響く設計図”にあり、家づくりの基軸として、とても大切にしています
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