お子さんのお口の健康を守るプロ
池上明雄
Mybestpro Interview
お子さんのお口の健康を守るプロ
池上明雄
#chapter1
鮮やかなオレンジ色を基調とした明るい雰囲気の建物のドアを開けると、カラフルなキッズスペースとかわいらしいオリジナルキャラクターが出迎えてくれます。歯科医院特有の臭いはせず、「痛い」「怖い」という印象はまったくありません。
院長の池上明雄さんは穏やかな笑顔と丁寧な説明で、患者である子どもにも保護者にも大人気の先生です。もともと子どもが大好きという池上さんは、広島大学歯学部に在学中から「歯医者になるなら絶対に小児専門に」と心に決めていたそうです。「産まれたばかりの赤ちゃんには虫歯菌がいません。口移しで物を食べさせたり、親と同じ箸を使ったりすることによって菌はうつります。生活習慣と予防次第で、誰もが真っ白で健康な歯を維持することができるんです」
「虫歯菌が生息しない口腔環境を3歳まで保てば、その後は菌はほとんどすみつくことができない」―。こうした考え方に基づき、特に幼少期の予防と管理に力を入れています。
#chapter2
虫歯予防に大きな力を発揮しているのが、ほかではあまり見られない「リトミック歯みがき教室」の導入と有料会員組織「クラブナッツ」の存在です。
「リトミック歯みがき教室」は音楽に合わせて歯みがきを楽しく習慣化するのが狙い。平日の午前に開き、3歳未満なら誰でも参加できます。「歯みがきを嫌がって逃げ回っていたのに、音楽をかけると自分からごろんと寝っ転がるようになった」と、多くのお母さんたちから喜びの声が届きます。
「クラブナッツ」に入ると、虫歯菌の有無と量を調べる唾液検査を受けることができ、その後も定期的にフッ素を塗布してもらえます。1年間虫歯菌がすみつかなかった(治療を行った場合は、新たな虫歯ができなかった)お子さんは表彰されます。
虫歯ができてしまったら、最新の設備と子ども目線のスタッフが対応します。
珍しいのが、産婦人科の無痛分娩に活用される「笑気麻酔」です。笑気麻酔とは安全性の高い亜酸化窒素という気体を鼻から吸う手法です。不安や痛みを和らげ、嘔吐反射(オエッとなる状態)を減らすとされます。強い麻酔ではないので意識はあり、声を聞き取ることもできます。恐怖心の強いお子さんもリラックスして治療を受けられます。
また、治療する歯の周りに「ラバーダム」というゴム製のバリアを設ける方法もあります。ラバーダム防湿を行うと、細菌の混ざった唾液が患部に入り込むことなく、清潔で安全な治療ができます。「ラバーダムをしてくれる医院を探していた」と訪れる患者さんもいるそうです。
いけがみ小児歯科は「お子さんがどうしたら進んで治療を受ける気になるか」を考えています。治療室は仕切りがないので、隣で治療するお友達の様子を見ることができます。子どもさんは「自分も負けないぞ」と自らを奮い立たせたり、安心したりできます。「よく頑張ったね」と、笑顔で励ましてくれる衛生士さんも心強い味方となります。
#chapter3
随所に凝らした工夫は、池上さん自身が全国各地の歯科医院を回って自分で確かめて導入しました。「『こんな歯医者は今までなかった!』という小児歯科をつくりたかったんです」。池上さんの笑顔には、子どもを思いやる愛情がにじんでいます。
現在は「3DS」と呼ばれる除菌システムの開発にも力を入れています。従来は、一度すみついた虫歯菌を完全に除去するのは難しいとされてきました。この技術が完成し、定期的にケアすると口の中の虫歯菌をゼロに近い形で維持できるといいます。「両親の口腔内にむし歯菌がなければ、子どもさんと思いきりスキンシップできます」
「強制的な治療で恐怖症になった子どもとこちらを訪ねたところ、一度もつまずくことなく治療を終えられました。技術はもちろん、先生とみなさんの優しい姿勢のおかげだと思っています」。保護者からの感謝の声です。広島県外から訪れる親子も少なくありません。
(取材年月:2012年10月)
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医療法人社団asuiro会 いけがみ小児歯科
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