PROFESSIONAL
STORIES

Mybestpro Interview

自動化・省力化の専門サプライヤーとして、業務の効率化を図る企業をサポート

多様な業界のニーズに応える自動化・省力化装置の開発のプロ

多賀谷彰美

多賀谷彰美 たがやあきよし
多賀谷彰美 たがやあきよし

#chapter1

ものづくりを自動化する装置を設計から製作、施工、メンテナンスまでワンストップサービスで提供

 「私どもは製造工程を自動化するシステムをオーダーメードしています。人が行う作業を機器で賄うことで生産性を向上させるほか、業務のムダを省き、合理性を高めることで省力化や省人化を図り、コスト削減につなげるお手伝いをいたします」

 そう話すのは、群馬県伊勢崎市に本社を構える「システム」代表の多賀谷彰美さん。自動車や関連部品メーカーを中心に、近年は建設機械や住宅の建材メーカーからも依頼が入り、関東圏をはじめ全国、海外からの相談にも応えています。

 「直径が3mもあるタイヤを組み立てる装置や、サンドイッチを包むフィルムシートを三角形に折る梱包装置、洗濯機のドラム槽の洗浄装置など、請け負ってきた製品もクライアントの業種も多岐にわたり、お客さまのニーズに応じた設備を提供します」

 「最大の強みは一貫生産体制」と多賀谷さん。設計から製作、施工、メンテナンスまでワンストップで担います。
 「当方には、神経のように指令系統となる電気設計と、手足となって動く機械設計の両部門があります。緊密に連携を取りながらスピーディーに開発を進めることができるので、納品までの期間は平均して半年ほどです」

 社内では複数のプロジェクトが同時進行しており、各部門の社員一人一人が職人としての誇りを持って職務に臨み、精度を上げていると語ります。
 「難易度が高い案件でも、私たちがすぐに『できない』と結論を出すことはありません。お困りのお客さまの力になるために、どうすれば課題を解決することができるのか徹底的に考え、ご提案することを心掛けています」

#chapter2

部品加工から自動化の装置・システム開発へ移行し、全国さまざまな業種に対応

 同社は、商社で働いていた多賀谷さんの父が「これからはものづくりをしたい」と1988年に立ち上げました。設立から3年後に自身も入社し、30歳で代表に就任します。

 「当初は部品加工が中心でした。ある時、納めている部品の用途が気になりお客さまの工場を訪ね、『この機械に使っているんですよ』と見せてくださったのが自動機だったんです。人手を補い、品質の安定にもつながるため需要があると見込み、自社でも自動化の機器を作りたいと考えました」

 部品加工から開発事業に移行し数々の製品を手掛けてきた同社。いずれも「自分の子どものような存在」と、多賀谷さんは目を細めます。
 「5年や10年ぶりに『またお願いしたい』とご連絡をいただき出向いた際に、以前納品した機器が元気に稼働している様子を見るとうれしいですね。『問題なく動いているよ』『いいものを作ってくれてありがとう』と言っていただけることが喜びです」

 打ち合わせの際は、遠方の場合でも基本的にはクライアントのもとに足を運びます。
 「工場内の雰囲気や現状の製造ラインを実際に見ることで、ご要望や実情に沿った装置やシステムを実現できると考えています。全国さまざまな業種のお客さまのもとにお伺いできるのは、勉強になりますし楽しいですね」

 万が一トラブルが発生した際は、自社のエンジニアが迅速に修理に赴きます。長く安定して使用できるよう、必要に応じて部品を一つ一つ分解し、洗浄や交換を行うオーバーホールを施すこともあると言います。

#chapter3

産業用ロボットの導入時に必要な特別教育と実践演習からなるロボットスクールを開校

 多賀谷さんが2019年から力を入れているのが、ロボットスクールです。ものづくりの効率化を検討する企業の社員らが、各地から参加しているそうです。

 「産業用ロボットを導入する場合、労働安全衛生法に基づき、特別教育を受講する必要があります。当スクールではロボットの取り扱いや関係法令に関する座学のほか、現場で即戦力になれるよう、プログラミングやロボット操作を実機にて実践していただきます。カリキュラムを終えた方には特別教育修了証を発行しています」

 今後は小中学生向けの講習も開講する予定で、裾野を広げたいと意欲をにじませます。
 「ロボットに触れ、この業界に興味を持つ子どもたちが増えてくれたらうれしいですね。工場見学に来てもらったり、出張用ロボットを携え学校で出前授業を行ったり、子どもたちにとって楽しい時間にしていきたいです」

 製造業務をテクノロジーの力で整備する「トータル・システム・デベロッパー」を掲げ、30年以上事業を営んできた多賀谷さん。「時代の変化に合わせここまで続けてこられたのは、日々頑張ってくれている従業員のおかげ」と語ります。

 「これからは、人材不足への対応や働き方改革による労働時間の改善がますます求められるでしょう。自動化のプロフェッショナル集団として、多種多様な業界のニーズに応えるとともに、当社ならではの機械を開発することが長年の夢です。オリジナルセットメーカーを目指し、ゆくゆくは自社ブランドを展開したいですね」

(取材年月:2024年5月)

リンクをコピーしました

Profile

専門家プロフィール

多賀谷彰美

多様な業界のニーズに応える自動化・省力化装置の開発のプロ

多賀谷彰美プロ

装置・システム開発

株式会社システム

設計・開発から製作、施工、メンテナンスまで一貫して自社で手掛け、ワンストップで製品を提供する。電気設計と機械設計の両部門が社内にあることで、連携を取って課題解決のアイデアを出し合い開発を進行できる。

\ 詳しいプロフィールやコラムをチェック /

掲載専門家について

マイベストプロ群馬に掲載されている専門家は、新聞社・放送局の広告審査基準に基づいた一定の基準を満たした方たちです。 審査基準は、業界における専門的な知識・技術を有していること、プロフェッショナルとして活動していること、適切な資格や許認可を取得していること、消費者に安心してご利用いただけるよう一定の信頼性・実績を有していること、 プロとしての倫理観・社会的責任を理解し、適切な行動ができることとし、人となり、仕事への考え方、取り組み方などをお聞きした上で、基準を満たした方のみを掲載しています。 インタビュー記事は、株式会社ファーストブランド・マイベストプロ事務局、または上毛新聞社が取材しています。[→審査基準

MYBESTPRO