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音楽生活40年超のサックス奏者が、希望の日時と場所に生演奏を届ける出張サービスを展開

出張で豊かな音色と感動を届けるサックスのプロ

山崎隆之

山崎隆之 やまざきたかゆき
山崎隆之 やまざきたかゆき

#chapter1

昭和歌謡やJ-POPなど900曲以上。高齢者、障がい者、子どもの施設は無料で演奏

 「サックスの魅力は、人の声に近い表情豊かな音が出せることです。透明感のある高音から重厚感のある低音まで、自分の声の代わりに楽器で歌っているような気持ちで吹いています。ご用命いただければ、ご希望の日時と場所に駆け付けますので、ぜひ生演奏を聴いていただきたいですね」

 そう話すのはサックス奏者で、群馬県庁職員の山崎隆之さん。県の職員が出張して講義を行う「出前なんでも講座」の一環として、2003年に「群馬デリバリー楽団」を立ち上げ、以来800回を超えるボランティア公演を行ってきました。

 「昭和歌謡やJ-POP、アニメ主題歌、洋楽、映画音楽など幅広く900曲以上のレパートリーがあり、お年寄りからお子さんまで喜んでもらっています。リクエストも大歓迎ですよ」

 また、バンドではなく一人で活動しているので日程調整がしやすいのも特長だとか。
 「1カ月前にご相談いただければ、高確率でご要望に合わせることができます。ホールや公民館のほか、電源さえご用意いただければご自宅や屋外にも伺います」

 ステージが始まると気さくに観客に話しかけ、自作のカラオケに合わせてプレー。女性歌手の歌はソプラノサックスやアルトサックス、男性歌手の歌はテナーサックスやバリトンサックスなど、曲によって楽器を持ち替え、曲の解説も挟みながら和やかにライブを進行。スクリーンに春夏秋冬の風景などを写し出す「映像パック」も好評です。

 「県庁を退職する2027年以降はプロになるため有料となりますが、高齢者と障がい者、子どもの施設では従来どおりボランティアで訪問しますので、気軽にお問い合わせください」

#chapter2

吹奏楽部でサックスと出会い、バンド活動も経験して「群馬デリバリー楽団」へ

 子どもの頃は歌謡曲が好きだったという山崎さん。中学に上がると吹奏楽部に入ります。

 「先輩の、半ば強引な誘いで入部しましたが、トランペットは全然音が出なかったのに、サックスはすぐ音が出て『俺は天才かもしれない。この楽器に呼ばれている』と夢中になりましたね。後から初心者でも音を出すのが簡単な楽器だと知り、勘違いに気づきました」と笑います。仲間と合奏する楽しさに魅了されたそう。

 高校、大学ではロックバンドにも参加し、ステージでソロパートを披露する醍醐味にも開眼します。

 「自分が吹くサックスの音が響き渡り、お客さんにも共鳴して会場全体が一体感に包まれることがうれしくて。大学卒業後はブランクが開きますが、27歳で県庁に就職してからはジャズに打ち込みました」

 プロを志した時期もあった山崎さんに転機が訪れたのは、37歳。職場の上司から「出前なんでも講座」に参加しないかと声がかかりました。

 「娘が生まれて子育てもあり、サックスに触れる機会が減っていたので、良い機会と思い引き受けました。でも最初は依頼が少なく、レパートリーも十数曲。一度お年寄りの前で演奏したら、『新しい曲が多く分からない』と言われ、これはまずいと古い曲を増やしたら今度は『古過ぎて分からない』と。参りました」

 徐々に曲目を増やし、一時期は成長したわが子がトランペットで参加していたことも。人気は徐々に高まり、コロナ前には年間公演数が80を超えて、プロになる手応えをつかみました。

山崎隆之 やまざきたかゆき

#chapter3

プロのサックスプレーヤーとして、思い出をたどる懐かしい曲や感動を届けたい

 二十余年にわたり、サックス奏者と公務員という二足のわらじを履いていた山崎さんですが、忙しくても楽団での活動が負担に感じられたことは一度もないと言います。
 「仕事が大変なときこそ、音楽が救いになってくれました。『ここでぶっ倒れたら、私の演奏を心待ちにしてくれている人たちをがっかりさせる』と思って踏ん張れた場面もあります」

 今も昔も変わらず原動力となっているのは、「お客さんから『良かったよ』と声を掛けてもらえること」と笑顔を見せます。
 「お年寄りの方は、懐かしい曲に思い出を重ねて深く感じ入ってくださる方が多く、やりがいがあります。『実はうちの孫も吹奏楽をやっていて』とお話しくださったり、普段は口を利かないというおばあちゃんが私に話しかけてくれて、施設の方がびっくりされたこともあります」

 多くの人に美しい音色と感動を届けるため、各方面に赴くほか、山崎さんは動作サイトYouTubeで「群馬デリバリー楽団」のチャンネルも開設。音楽生活50周年を迎えたときにはコンサートを開けたらと抱負を語ります。

 「私にとって音楽は一生付き合っていく、なくてはならない人生の大きな要素。中2の時、父には『音楽で生活するのは難しい』と言われましが、これまで公務員との両立で、音楽をしながら安定した生活を実現させてきました。2027年以降はさらに一歩踏み出して、プロとしてサックス1本でやっていきます。半分怖いですけど、とても楽しみでもあるんです」

(取材年月:2024年3月)

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山崎隆之

出張で豊かな音色と感動を届けるサックスのプロ

山崎隆之プロ

サックス奏者

群馬デリバリー楽団

ご希望の日時と場所にサックスの生演奏を届けます。会場は大小、屋内外を問わず、県外も応相談。子どもからお年寄りまで楽しめる900曲のレパートリー、リクエストも歓迎。希望日の1カ月前に申し込みを。

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