モータースポーツを基盤にSHIBATIRE販売まで行うプロ矢作えり子

モータースポーツを基盤にSHIBATIRE販売まで行うプロ

矢作えり子

ECサイトの構築やSNSの運用にも対応。試乗も可能な電動キックボードは価格帯や性能で人気

　モータースポーツイベントの企画や運営をはじめ、多様な事業展開を特長とする「BELL」の代表・矢作えり子さん。近年はホームページの制作やスポーツ走行用SHIBATIRE、電動キックボード「AINOHOT（アイノホット）」の販売・修理も手掛けています。

　「まずWEBの仕事では、私のIT業界での経験を生かした高いカスタマイズ性が強みです。今までは得意分野とする自動車部品会社やモータースポーツ用タイヤ販売、ドライバーのPRサイトを中心に構築してきましたが、せっかくの経験や技術を広く役立てようと一般の企業や店舗、個人のホームページやECサイトも引き受けることにしました。新規の立ち上げやリニューアルの他、ブログやInstagramなどSNSの運用もお任せいただけます。訪問したユーザーが分かりやすいよう、シンプルなデザインや機能性を大切にしていますね」

　一方の「AINOHOT」は同ジャンルの製品の中でもリーズナブルさが人気。前輪が大きく安定性に優れ、高い耐久性から若者を中心に支持されていると言います。矢作さんは「日常生活、通勤、観光などのあらゆる場面で活躍する、新たな移動手段として注目されている」と続けます。

　「私たちは群馬県内で数少ない販売代理店です。お問い合わせいただければカタログの送付はもちろん、事前予約で試乗も可能です。『環境に優しい』『折りたたみ可能なモデルも多く持ち運びや収納が容易』といった優秀な乗り物なので、ぜひ魅力を知ってほしいですね」

幼少期から自動車に興味。大学でラリーに出合い選手との関係を築き、IT企業や部品会社を経て独立

　幼い頃から自動車に興味を持ち、高校生になると専門誌を読み漁るほど熱中していたという矢作さん。メーカー、デザイン、性能など多くの要素がある中、最も関心を寄せたのは“運転”そのものでした。

　「大学に入ってすぐに普通自動車免許を取得し、本格的にラリー競技を始めました。今でこそトラックやタクシーの世界では女性ドライバーが活躍するようになりましたが、当時は大変珍しがられましたね。体力勝負のスポーツゆえにレースではなかなか男性に勝てなかったものの、世界トップクラスの選手たちと交流するなど業界でのネットワークを広げました」

　卒業後は経済産業省に入省し、各種カタログの翻訳などに従事。やがて手に職を付けようとIT企業に転職し、サイト制作や管理業務などに携わる中で、現在の事業に生かされるスキルを培っていきます。

　「やがて自動車関連の仕事に憧れるようになり、群馬に来て部品メーカーに入りました。車両の性能を高めたり、見た目をカスタマイズしたりするアフターパーツと呼ばれる商品を造る会社で、サーキットやイベント会場にもよく足を運んでいましたね。次第に『再びラリー競技に関わりたい』との情熱が芽生え、夫のサポートも受けて『BELL』を立ち上げました。『一度きりの人生なので起業も経験しておこう』との思いもあります」。

　そして現在は、愛してやまないモータースポーツのイベントで企画から運営、支援業務なども担当。さらにラリーの国内チャンピオンらが競技に集中できるよう、車両運搬やメンテナンスだけでなく生活面でも支援するなど、業界の発展に大きく貢献しています。

日本王者らが運転の楽しさや安全の大切さを伝えるイベントを主催。「できること」で群馬を盛り上げたい

　矢作さんにとってモチベーションの原点は「応援するレースドライバーが結果を出す姿を見ること」と「夢中になれる分野で仕事ができ、人に喜んでもらえること」。不定期で走行会も主催し、レーシング会場を借り切って参加費を抑え、愛好家に解放しています。

　「つながりのあるラリー・レース選手も招待し、運転テクニックを学びつつ、走る楽しさや安全を啓蒙する機会を設けています。また、参加人数も制限して、一人一人のコースでの走行時間を長めに確保することも意識しています。『私ならこんなイベントに行きたい』と感じる内容を重視しています」

　会場ではもちろん「AINOHOT」の試乗会も開催。群馬ではまだ電動キックボードそのものの普及率が低いため、日常生活に取り入れられるよう活動しています。

　「“新しいもの”の宿命なのか、交通ルールを違反したケースの報道が先行して否定的な印象が広まってしまいましたが、いずれ当たり前のように自動車や自転車と同様の乗り物になる気がします。モータースポーツに関わる身として、世の中の移動手段をより便利にする取り組みにも力を入れていきます。さらにレース用タイヤの販売、アウトドアにも適したトレーラーの販売代理も担っているので、興味のある方はお声がけください。WEB制作も含め、これからも好きなことを続け、お世話になっている群馬を盛り上げていきたいです」

（取材年月：2025年3月）

サイト制作や電動キックボード販売、SHIBATIRE、イベント運営を強みに

ECサイトの構築やSNSの運用にも対応。試乗も可能な電動キックボードは価格帯や性能で人気

幼少期から自動車に興味。大学でラリーに出合い選手との関係を築き、IT企業や部品会社を経て独立

日本王者らが運転の楽しさや安全の大切さを伝えるイベントを主催。「できること」で群馬を盛り上げたい

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