一級建築士・土地家屋調査士として地域に根差した建築会社を運営（2/3）

三代目、祖父と父の事業を受け継いで建築の道へ

　樋田さんは、大工である祖父と父の背中を見て育ち、子どもの頃から「自身も大工になるんだ」と夢を抱いていました。国立岐阜工業高等専門学校建築学科を卒業後、建築関係の会社に就職。修行を積み、2000年より父の営む「樋田建築」に入社、同年には一級建築士として「樋田建築事務所」を開設しました。

「中津川市内の昔ながらのお宅に訪問すると、『この部分はあなたのおじいちゃん、この部分はあなたのお父さん、この部分は光治くんにお願いした』といった形で、リフォームをさせていただくこともあります。三世代にわたって大切なお家のリフォームを手掛けることができるのはとても幸せですし、お客さまの喜ぶ顔を見るとうれしくなります」

　2004年には、土地家屋調査士の資格を取得。リフォームの打ち合わせ時に顧客から「一級建築士の資格を持っているなら土地家屋調査士の資格も取ったらどうか」と勧められたことがきっかけだったそうです。2020年10月には一般建設業許可（建築工事業）を取得。県知事の許可のもと、新築などの大きな工事を受注できるようになりました。

「建築現場に行くと『自身の所有する土地はここまでだと思っているけれど、隣人がここまで使っているからハッキリさせたい』といった相談を受けることが多いですが、土地家屋調査士の資格を取得したことで、そういった悩みを抱える人の手助けができるようになりました。法務局からの図面を見ながら隣人に立ち合ってもらって話し合うことで、うやむやだった境界がハッキリし、互いの気持ちが楽になるお手伝いができると本当にうれしい。お客さま自身で解決できない悩みを解決できたとき、この仕事をしていて本当に良かったと感じます」

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