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筋膜の知識を駆使して不調の原因に的確にアプローチ、セルフケアをサポート

日常的な体の不安解消や運動習慣に役立つ知識を伝えるプロ

小木曽信裕

小木曽様正面
小木曽様講習中

#chapter1

理学療法士の有資格者であり、多彩なスキルを併せ持つプロスタッフが指導やケアに対応

 2020年4月に岐阜県岐阜市にオープンした「THYME Physical Coorditioning Academy(たいむフィジカルコーディショニングアカデミー)」は、体や運動に関する専門知識や技術を持つ理学療法士に直接相談をしたり、指導を受けたりできる健康施設です。

 代表の小木曽信裕さんをはじめ、全てのスタッフが理学療法士の有資格者。医療系大学の教員やスポーツインストラクター、トレーナー、セラピスト、心理カウンセラーなど、指導者としての実績や、心身に関する知見を併せもつプロ集団で構成されています。

 「ケガや病気なら病院で治療を受けますが、日常的に感じている体の不調や痛みについて相談するところは限られていると思います。『どこに行けばいいのかわからない』といった不安に耳を傾け、体の悩みを解消へと導いていける知識や方法を伝える場所が必要だと考え、アカデミーを始めました」

 小木曽さんのもとでは、体の仕組みが学べる講座やパーソナルトレーニングのほか、身体機能を維持するためのピラティスなどを実施。体を整えたり、健康指導を行う施術コースも用意しています。
 「理学療法士による『知識の提供』『全身評価・訓練および施術』『エクササイズ』の3つの機能を備えた複合施設として活用してほしい」と言います。

 小木曽さんが、こうした施設を開設するに至ったのは、恩師から紹介された「Fascial Manipulation®」がきっかけ。「これは国際的な徒手療法の一つで、『Fascia』は日本語では「筋膜」と訳されます。人体を包む組織や筋肉膜の総称で、筋肉の全身タイツをイメージしてもらうと、わかりやすいかもしれませんね」

#chapter2

国際的な徒手療法「筋膜マニピュレーション」と、理学療法士の使命を象徴する「言葉」との出合い

 例えば病後やケガでなくても、「体の一部分が動かしにくい」「痛みがある」「不調が長引く」という場合があります。この時、問題があるのは不具合が起きている部分だと考えがちです。ところが、利用者の話をじっくり聞くと、過去に体の別の箇所にアクシデントがあったとか、姿勢の偏りが常態化しているとか、一見全く関係のないところに原因があるケースも少なくないとか。

 「問題の根本を発見して、ピンポイントでアプローチすることが何よりも重要です。そのポイントを見つけることができれば、不調の改善に、それほど多くの時間を掛けなくてもいいはずです」

 複雑な筋肉と運動のメカニズムは、正しい知識と、ある種の探究能力のようなもので、時間をかけて追究しなければ解明できません。小木曽さんは「体の表面だけではなく、内臓組織も含めた全ての筋膜にアプローチする『筋膜マニピュレーションの知識』が必要」と、国際資格の「筋膜マニピュレーション® 認定セラピスト」を取得しました。

 「実習中には、『理学療法士とは人の人生に深く関わる仕事』という指導者の言葉にも衝撃を受けました」と語る小木曽さん。「医療機関では時間的な制約があり、患者さん一人に関わる時間は十分とは言えません。リハビリの良し悪しが、その後の人生の満足度を大きく左右するという重責と、『少しでも快適に過ごせるように力を尽くしたい』という思いを一層強くする機会となりました」

小木曽様とスタッフ2人

#chapter3

医療従事者と体に悩みを持つ人、双方からのダイレクトアクセスが可能な健康拠点に

 「体の機能や構造を正しく知ることにこそ、不調や悩みを解決するカギがある」との考えは、小木曽さんが名付けた「ラーニングリハビリ」という独自の理念にも象徴されています。 

 同施設では、セルフケア講習のほか、スポーツ学や姿勢改善といった子どもも参加できる講座や、女性特有のトラブルに関する体の講座などを開催。文化センターや各種団体への出張講座にも対応しています。また、スタッフによるYouTubeの「からだ解説ちゃんねる」も人気で、オリジナルの「どんぶりこ体操」はテレビ放映もされ、話題になりました。

 一方で小木曽さんは、医療関係者やエクササイズの指導者向けに、WEBセミナーの会場提供やサポートなどを積極的に行っています。また、理学療法士の能力向上とさらなる飛躍を目指し、技術の評価基準・評価方法を見直す活動にも参加。そのための講座も開講予定です。

 「医療機関や医療従事者と、体の悩みを持つ人との間に立ち、双方から『ダイレクトアクセス』ができる存在になることが目標」としながらも、「施設の機能としては、まだ成長段階」と言います。

 自身の性格を「昔から、勉強でもゲームでも興味を持ったことに集中し、可能な限り情報を集めて効率的に攻略する一点重視型」と分析する小木曽さん。「アカデミーを理想の健康拠点に近づけるために、これまで同様、有効な手法を厳選して取り入れ活用していきたい」との言葉に迷いはないようです。
 
(取材年月:2021年5月)

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専門家プロフィール

小木曽信裕

日常的な体の不安解消や運動習慣に役立つ知識を伝えるプロ

小木曽信裕プロ

理学療法士

THYME Physical Coorditioning Academy(たいむフィジカルコーディショニングアカデミー)

理学療法士に直接相談ができ、機能改善の施術と健康維持のためのエクササイズをワンストップで実現。体や健康についての正しい知識の提供を重視する独自の理念「ラーニングリハビリ」をサポート。

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