子育てに悩む方々の問題を解消し、子どもと笑顔で過ごす時間が増えるようサポートしたい（1/3）

「子育てがうまくいかない」と悩む背景には、自身が抱える問題の影響が

　元々は生きづらさを抱えた「アダルトチルドレン（以下AC）」を中心にカウンセリングを行っていた高澤信也さん。ACとは簡単に定義すると「機能していない家庭で育ち、その結果トラウマを抱えて生きづらくなった人たち」のことですが、支援を続ける中で至った思いがありました。
「ACから回復しないまま親になったとき、同じような子育てになる可能性があります。それが新たなACを生む『悲しい連鎖』に至ることもあります。どうしてもそれを止めたいんです」
　つまり、ACになる前の予防ができれば、生きづらさを抱える人たちは減少し、それが健全な家庭環境を作ることにつながり、ひいては辛い思いをする子どもたちを無くすことができるのではないか、そう考えたのだそうです。ここからトリフォリの子育て支援は本格的なスタートをきりました。

「子どもをどう育てたらいいかわからない」「つい怒鳴ったりたたいたりしてしまう」「自分の子どもなのに愛せない」・・・高澤さんのもとを訪れる方々はそんな悩みを口にします。我が子なんだから可愛くて当然、親になったら子育てできて当たり前、そんな世間の目や一般論に翻弄され、傷つくことも多い中、こうして辛さを声にするのは大きな勇気が必要だと感じます。そこを乗り越え吐き出された悩みに心を傾け、こう伝えるそうです。
「そうなるにはなるだけの理由（背景）があります。それは変えていくことができます。一緒に取り組んでいきましょう」

　育った環境や本人の持つ特性によって受けた影響や抱える問題はさまざまですが、自身を振り返り、育て直しに取り組むことで解決へ導けるといいます。

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【次ページ】経験者だからこそ心の痛みがわかる、そこを強みに根本的な解決へと導く

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