水のトラブルに24時間対応で駆けつける給排水工事のプロ大友賢一

水のトラブルに24時間対応で駆けつける給排水工事のプロ

大友賢一

水漏れがする、お湯が出ない、水が流れないといったトラブルに24時間対応

　「キッチンの蛇口から水が漏れる」「排水口からぽこぽこと音がする」「お風呂を沸かそうにもお湯が出ない」「トイレの水が流れない」といった水回りの困りごとに駆け付けるのは、「河原設備」の代表・大友賢一さん。水回りの配管や給湯器など、給排水設備工事を専門に手掛け、鯖江市を拠点に福井県内全域へ足を運んでいます。

　「1人でやっていますので、どんなご用件も人任せにせず、私自身がお客さまのもとに伺います。連絡を受けた際は一時的な対処方法を伝えるとともに、すぐさま予定を調整し、できるだけ早く出向きます。現地では迅速に調査を行い、不具合の原因や修理にかかる費用を詳しく説明し、ご了承いただいた上で作業に取り掛かります」

　水のトラブルは急を要するケースも多いため、大友さんは24時間態勢で問い合わせを受け付けています。

　「水漏れにより室内に浸水するなど、お住まいにダメージを与えますし、水道を使えないと不便に直結しますので、夜間でも対応しています。実際、年末の真夜中に、ある学校の寮から『水が流れなくなった』と要請を受けて直行し、処置を施した経験があります」

　新築物件にも対応している大友さんが大切にしているのは「美しい仕事をすること」。工具をスムーズに取り出し、手際よく作業するため車や現場をきれいに整理整頓し、施工も一切の妥協なく仕上げます。

　「配管は壁の中や床の下に隠れるため、お客さまが目にする機会はまずありませんが、不備があれば多大なご迷惑をかけることになります。暮らしを営み、命の源となる『水』を支えるのが、使命だと自負しています」

ハンドボールに打ち込み、OBが経営する水道会社に就職し職人の道へ

　大友さんは1978年に福井市で生まれました。小学校からハンドボールを始め、高校は国内有数の強豪として知られる北陸高等学校へ進学。卒業後は職人の道に進みます。

　「高校の監督から、『関東の大学で競技を続けないか』と勧められたのですが、私は福井が大好きで離れたくなかったので就職を希望しました。生まれ育った地に残る選択をした私に、監督が紹介してくださったのが水道工事の会社だったのです。聞けば、社長はハンドボール部の先輩であり、若い人材を探していたそうです」

　OBのもとで働き始め、一から教えを受けるように。スポーツで鍛えた心身で臨みますが、技術を身に付けるまでは大変だったと振り返ります。

　「道のりは厳しく、挫折しそうになる日もありましたね。周囲に支えてもらったおかげで、続けることができました」

　5年間修行して腕を磨き、別の会社にも勤めてノウハウを蓄積。26歳のときに独立して、旧姓「河原」の名を冠した「河原設備」を立ち上げます。

　当初は不安もあったそうですが、在籍していた会社の社長が案件を回してくれたり、前職時代の顧客から声が掛かったり、一人親方として活動。丁寧な仕事ぶりが口コミで広がり、個人や事業所など多方面から依頼が舞い込むようになりました。

　「お客さまから、『助かりました。ありがとう』と言っていただける瞬間が何よりのやりがいです。私は昔から人と話をすることが好きで、地域の皆さまと触れ合い、お力になれることをうれしく思います」

協力業者と連携して水回りのリフォーム・オール電化のニーズにも対応

　浄化槽やくみ取り式トイレから公共下水道に切り替える工事も担い、電気工事業者などと連携して、古くなった水回りのリフォームやオール電化も請け負う大友さん。顧客のニーズに応えるため、今後は若手の育成にも力を入れていきたいと話します

　「ありがたいことにご用命の数が増えており、1人ではお受けできる数に限りがあります。皆さまのお役に立つためにも、一緒に頑張ってくれる人材を育てるのが目標の一つです」

　従業員を雇うに当たって重視しているのは意欲。スキルは関係なく、未経験者からでも細やかに手ほどきしていきたいと考えています。

　「私自身、厳しくも温かい指導があったからこそ、一人前になることができました。これまでの経験を若い世代のために使いたいと思っています」

　大友さんは2023年から鯖江商工会議所青年部に参加。長く福井市に住んでいましたが、結婚を機に鯖江に引っ越し、周囲とのつながりがほしいと思っていたところ、知人の紹介で入会しました。

　「面倒見のよい素晴らしい先輩ばかりで勉強になります。研修や交流会を通じて、多くの仲間と関わるようになってから視野が広がりました」

　イベントの企画運営など、まちづくりにも取り組む中で、新たな展望を描いていると言います。

　「周りには多角的に事業を展開している経営者が多く、大いに刺激を受けています。私が興味を抱いているのは民泊など宿泊関連のビジネスです。地域を盛り上げる一助として、いつか挑戦してみたいですね」

（取材年月：2025年5月）

水回りの困りごとに応え、丁寧に仕上げる仕事で暮らしの源となる「水」を支える

水漏れがする、お湯が出ない、水が流れないといったトラブルに24時間対応

ハンドボールに打ち込み、OBが経営する水道会社に就職し職人の道へ

協力業者と連携して水回りのリフォーム・オール電化のニーズにも対応

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