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最終の仕上げには絶対の自信を持つ建築塗装職人

高品質な仕事を追求する建築塗装のプロ

伊藤怜

伊藤怜さん
伊藤怜さん(作業着)

#chapter1

細心の気配りと熟練の技で、同業者から見ても“いい仕事”を

 建築塗装には、外壁や屋根の塗装、住宅内部や家具の塗装があり、塗装する構造物の違いにより使用する塗料や塗装方法も異なってくるため、熟練の経験と技が必要とされる仕事です。「一通り習得しているので、内でも外でも自信があります」と話すのは、伊藤美装工業の伊藤怜さん。

 高校卒業後、ダクト板金の会社に就職しますが、会社の業績悪化により、わずか数ヶ月でリストラの憂き目に。その後、親の知り合いの建築塗装業の親方に誘われて、この世界に飛び込みました。修業の下積み時代を経て、30歳を前にして独立。現在、約20年の経験と知識を礎に、建築塗装の“一人親方” として日々仕事にまい進、一般住宅や店舗などの各種塗装、外壁補修工事をメインにリフォーム工事なども手がけています。

 伊藤さんが「これだけは絶対」と肝に銘じているのは、仕上がりには汚れ一つ残さないこと。「お客様に納得していただくことはもちろんですが、同業者から見ても“いい仕事”を心がけています」。たとえば、10年前に外壁塗装したのを補修して塗り替えする場合など、「前に塗装した人の仕事ぶりが見える」といいます。その点、「基本的に人には負けたくない」というほどの負けん気の強さも伊藤さんの持ち味で、細心の気配りと熟練の技で入念な仕上げを行っています。

#chapter2

「最終仕上げは誰にも負けない」

 伊藤さんの実家も自営で、父親が自動車の整備と車を磨いてきれいにするクリーニング業を営んでいます。伊藤さんは、下積み時代には、本業の傍ら実家の仕事も手伝ってきました。職人気質の誠実さと一途な姿勢は「もしかしたら親父の背中をずっと見てきた、影響があるのかも」と伊藤さん。「塗装の最終の仕上げに関しては誰にも負けない」という自負を持っています。

 塗装には「養生」の工程があります。これは、窓など塗装しない部分を、特殊なビニールテープで覆う作業です。塗装の工程を終えて、養生を外した後が最終仕上げで、細部にはみ出た塗装を掃除して、その後新たにテープを貼り直してきれいなラインを出すのです。見た目の良さ、美しさはこの最終仕上げが決め手になるといいます。伊藤さんは現状に満足することなく、常に新たな技術習得にも努めています。「道具一つとっても、次々と新しいものが出てくるので、試してみて自分に合った物を使うようにしています。また、同業の方のいいところは積極的に盗むようにしています」。

モニュメント的なブロック塀

#chapter3

外壁の塗り替えやリフォームでも「家族の思い出を」

 現在の仕事は、下請けや同業者の横のネットワークによる紹介が中心ですが、「自分自身で営業にも回りたいし、若いスタッフを雇って育てていきたい」と将来像を描いています。3人の子供を持つ伊藤さんの自宅の前には、モニュメント的なブロック塀が立っています。壁面には一本の樹木の幹が描かれ、その樹に咲いた花には、白とピンク色の子供の手形があしらってあります。これは、全国ネットワークの外壁・屋根塗装会社が壁を使って、「手形などを使って、家族の思い出づくりになるものを提案している」のを見学した伊藤さんが、自分のところでも提案していきたいと2020年4月に作成したもの。樹の幹は伊藤さん自身が描き、手形は7歳と9歳の伊藤さんの子供がつけました。

 「家を新築したときには、たとえば記念写真を撮ったりするなど、何かしら思い出になるものを残します。外壁の塗り替えやリフォームのときにも、家族の思い出に残るものをぜひ考えて欲しい」と伊藤さんは呼びかけています。

(取材年月:2020年6月)

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伊藤怜

高品質な仕事を追求する建築塗装のプロ

伊藤怜プロ

建築塗装・リフォーム業

伊藤美装工業

建築塗装の職人としての誇りと自信を持ち、負けん気の強さも持ち味の一つ。確かな技と細心の気配りで、施主に満足してもらうのはもちろん、同業者から見ても“いい仕事”を心がけている。

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