自然空間を演出する「空間づくり」の専門家金光美由起

自然空間を演出する「空間づくり」の専門家

金光美由起

管理しきれない庭を顧客の生活スタイルに合わせてサポート

　名古屋市緑区の「芝笑造園」の代表取締役、金光美由起さんは、造園、庭木の剪定、伐採、抜根、管理のプロフェッショナルとして、庭木を健康的で美しく保ち、家族の憩いの場となる庭のお手入れをサポートしています。個人邸の庭木管理、整地や庭の解体、お寺、お墓、保育園、学校、企業の保養所、施設の管理など幅広く、愛知県全域はもとより、県外への出張も行っています。

「庭木の剪定は実の数や花数に影響し、木の種類によって時期が変わるので、年間を通じて定期的な管理が必要です。不要な木の安全な伐採、“昨年まで咲いていた庭の花が咲かない、実が付かない”などの相談にも応じ、お客さま自身でも簡単にお手入れができるアドバイスをしています」

　不動産業者から「土地を更地にしてほしい」といった庭を壊す作業や庭石の除去、竹藪を所有するお寺から「災害時に近隣の民家に倒れないようにしてほしい」といった急な依頼も多いそうです。処分の難しい竹については、保育園や学校に提供することもあります。

「現場に入る際に、保育園や学校に“竹をあげるからおいでよ”と声をかけると、先生たちが取りに来るんです。七夕の笹や、竹を使ったコップ、お箸、踏み竹づくりに利用しているみたいですね。バーベキュー用に薪がほしいといって取りに来る人もいます。燃やして処分するよりもほしい人に喜んでもらえるほうが良いですよね」

　他社にない強みは、社長の金光さん自らが見積もりをして現場に入るので、顧客にとっても安心して任せられる点です。また、請求書・領収書以外の書類はすべてクラウド上で管理しており、多忙な顧客に対してはメールで対応、遠方の敷地や人の住んでいない空き家を手掛ける際には、剪定前後のビフォーアフター写真を送るなど、細やかな配慮を行っている点です。見積書は顧客が選択しやすいよう2〜3パターン作成し、依頼がある場合のみ1カ月以内に連絡をもらい、作業が決定してから書面契約を交わします。他社と比較検討したいという顧客にとっても気軽に利用できるシステムです。

新しいスタイルの造園会社を立ち上げたくて独立

　金光さんが造園業界に入ったきっかけは、結婚前に携わっていた販売・接客の対人スキルを生かしつつ、造園やガーデニングの楽しさを本格的に学びたいとの思いから造園会社に就職しました。当初は事務職で入社したものの、自身も現場に出たくなり、別の造園会社に転職して技術を習得。4年間現場で経験を積んだ後、「職人さんたちと一緒に新しいスタイルの造園会社を立ち上げたい」と、2018年に独立しました。

「弊社の特徴は、女性ならではのきめ細やかなサービスを心がけ、安心して相談してもらえるよう配慮している点です。また、下請けは一切しておらず、すべて直請けになりますので、お客さまには低価格でサービスを提供できる点です」

　造園の魅力は「必ずお客さまから綺麗になったと喜ばれること」だと話す金光さん。新規顧客が大半ですが、最初の仕事をきちんと仕上げることでリピーターを生んできました。また、自身が現場に入るからこそ、見積もり段階で作業時間や費用面について説明しやすく、顧客に納得してもらった上で作業に入ることができます。職人も指示通りに効率良く動けるので、より良いチームの構築にも繋がっています。

「独立して良かったのは、職人さんたちと楽しく仕事ができることですね。メンバーとの共同作業は技術的なことも含め、お互い学び合うことのできる最高の場でもあります」

できるだけ自然を残しつつ、管理しやすいお庭づくりを目指す

　創業2年、ビジネス的には概ね順調で、年間管理契約の顧客やリピーターも続々と増えています。顧客の大半は昔から庭を所有している層なので、「来年も同時期に同金額で」と料金的なことをしっかり伝えた上で、作業時期がきたら確認して連絡するので、まず漏れがありません。

「お客さまも最初は手探り状態だと思いますが、喜んでいただいた延長線上に年間契約があるので、それだけの技術を持って仕事をしてきたからこそ次につながっていると自負しています」

　今後の展望については、「できれば自然を残していきたいので、手をかけずメンテナンスできるようなアドバイスもしていきたい。〝伐採してほしい”という依頼であっても、全部ではなくできるだけ自然を残しながら管理しやすいお庭づくりを目指していきたい」と金光さん。また、会社を規模拡大していくことよりも現在の事業スタイルで「仲間」と「喜んでもらえる顧客」を増やしていくことを望んでいます。顧客から直接の反響が得られることが職人たちの士気を高め、より良い仕事に繋がっていくと考えているそうです。

「庭のお手入れで困っている、庭木を健康で美しく保ちたいというご要望があれば、全力でサポートいたします。どんなことでも気軽にご相談ください」

（取材年月：2020年5月）

庭木を健康的に美しく保つためのサービスを提供

管理しきれない庭を顧客の生活スタイルに合わせてサポート

新しいスタイルの造園会社を立ち上げたくて独立

できるだけ自然を残しつつ、管理しやすいお庭づくりを目指す

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