中條明子プロのご紹介
身の回りにある旬の食材を取り入れた薬膳で、心とカラダを豊かにするお手伝いを(2/3)
手軽に入手できなければ長続きしないという信念の下、身近にある旬の食材を活用
漢方のもとになる生薬を活用する調理法はあるものの、入手は簡単ではありません。無理をせずできるだけ長く続けてほしいという思いから、中條さんは、スーパーなどで手軽に購入できるものを使うよう徹底しています。
「体の不調は、中医学でいう臓腑(ぞうふ)と関係していると考えられるので、四季折々の食材の中から、臓腑に直接作用するものを選ぶことがポイントです」
例えば春は、「肝」が高揚する時期に当たり熱を帯びているので、フキノトウやセリ、タラの芽などで熱を鎮めることができるそうです。
「書店には食材の効能などを解説する書籍が販売されているので、一度手に取ってみてください。参考になって便利ですよ」
東方医療振興財団に提供している薬膳レシピには、主食から主菜、副菜、デザートに至るまで、和洋中とジャンルを問わずさまざまなメニューを展開しています。なぜその料理に、その材料を使うのか、根拠もきちんと示しています。
「調理法は、煮る、蒸す、炒めるといたってシンプルで、特別なスキルは必要ありません。週1回でも2回でも継続していくことで、薬膳の良さを実感できるでしょう」
実は中條さんが薬膳に関心を寄せたのも、かつて激務により体調を崩し、食で改善したいと思ったからでした。薬膳を実践すると薄味を好むようになり、自身の味覚も変わったとか。
「不調を感じ始めたら、すぐに対応できるので、自分の健康は自分で守る『セルフメディケーション』にもかなっています」
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