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コラム

ニットのゲージを知りたい

2023年9月23日

テーマ:ニットアイテムについて

コラムカテゴリ:くらし

ニットのゲージどうやって決めている?
最近では、ニットを編まない方でも
○ゲージ(gauge)という表現で伝わるようになってきました
あまり聞きなれない方のために
今日は説明していきます




3ゲージの編み地↑

ニットの編み地を数値で表すのにゲージというものがあります
1インチ(約2.54cm)の中に針が何本あるかで計算しています

数字としては、小さい数字がざっくりしたニット、
大きな数字になる程、目が細かいニットになります。

1.5~3ゲージ=ローゲージ
5~9ゲージ=ミドルゲージ
10~16ゲージ=ハイゲージ


画像は12ゲージの手横編機です↑





現在、お店にあるゲージは
3,7,12ゲージの編機となります。

ローゲージ、ミドルゲージ、ハイゲージそれぞれに
対応できる機械をもっています。
3ゲージの編機はその中でも貴重でなかなか
手に入れにくく珍しいものです。


3ゲージの手横編機↑


3ゲージの製品↑

実際、編み地の製図をしていくときに大切なゲージとは、
10cm×10cmの中に、何目、何段あるのかで
洗う前、洗った後でどれくらい変化があるかを
計算して、製図ができます。
ニットを編み立てるときに一番重要なところになります
製図通りに編み立てても、洗ってかからの
サイズがずれてしまっては、思い通りに完成しないものです。


ゲージの話に戻りますが、
糸を選ぶ際にも大切です。思い描くニットの編み地(厚み)
を表現したいとき、糸は番手で表されていて、その数字と
編み機が上手く編み立てられるかを判断します。

最近の製作しているニットでいうと、
1/2.7番手で3ゲージの編機に
使用しています。
2/16番手(16番双糸といいます)で
7ゲージで編むと適正に近いです。
双糸は、割っていくと1/8になるため
7ゲージの編機に入るというわけです。


7ゲージの製品↑

単糸や双糸によって下の数字とゲージが
合うわけではないので注意が必要です。


ここは経験で重ねていくものにはなると思いますが
お気に入りの番手=編み機というものが徐々に
見つかります。

(糸番手のお話はまた次回にしたいと思います)


ニットは編み立て後は、風合いが違う場合もあり、
糸を湯通し、柔軟剤などで仕上げることでカシミヤ、シャギー、
モヘアなど獣毛混の糸には加工で変わってくるため
専門の職人さんがいたりします。


ゲージのお話は深くて、ニットの探究心をくすぐるものです。
3ゲージ、7ゲージで同じ糸を使っても全く違う編み地になるため
編み機の楽しさでもあり、探究していくのが面白いですよね。
またここに、度目(テンション)も加えるとさらに
表現の幅がプラスされ、3ゲージできつく編むのか
甘く編むのかでも糸は変化します。

裁断され縫製されているため、ニットとは区別しています


余談ですが
日本では地方によって、ニット産地が分かれており、
工場が集まっていたため、ハイゲージは福島県、新潟県、
ミドルゲージは長野県、ローゲージは九州に多くありました。
現在の状況は変わってきております。


7ゲージのストール
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


経歴
2002-2005 ロンドンへ留学。
University of Arts Londonを卒業。
ニットテキスタイルを専攻。
帰国後、10年ほど複数のアパレル会社にてデザイナーとして働く。
結婚、出産、3姉妹を育てながら長野市へ移住。
現在、自社店舗<Retrospective>(レトロスペクティブ)
兼アトリエとして2018年春からスタート。
オーダーメイドニットを始める。


Retrospective(レトロスペクティブ)の想い


未来に残っていくブランドとして
素材へのこだわり、本物志向、
丁寧な物作りの全てに向き合って
続けていきたい


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


SHOP:: Retrospective
(レトロスペクティブ)
木・金11am-4pm,土1pm-5pm
長野県長野市南県町1099西智ビル204
tel 026-217-5454
https://www.retrospective-nagano.com/


mail
info@retrospective-nagano.com


youtubeチャンネル 製作風景の動画公開中

https://www.youtube.com/@retrospective2477


iichi (イイチ 通販サイトにて出店中)
https://www.iichi.com/mobile/shop/retrospective/profile


公式ライン
手編み機体験を毎月開催中。メニューから予約可能です。
https://lin.ee/FUYl17x

この記事を書いたプロ

川久保康子

素材を生かし着心地にこだわるオリジナルニットのプロ

川久保康子(Retrospective(レトロスペクティブ))

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