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コラム

編み物の歴史を辿る、産業と手芸

2023年9月1日

テーマ:ニットアイテムについて

コラムカテゴリ:くらし

今日は編み物の歴史を深堀していきます
とても興味深く、楽しい本です




今回はこちらの本を参考にしました⇧
”どこにもない編み物研究室”
横山 起也著






日本の編み物の歴史から、個性あふれるこだわりのニットや
5人の方のインタビューと共にそれぞれの編み物への愛が
伝わる、編み物をする上でモチベーションが上がる本です^^



遡ると日本の編み物文化はロンドンからきていた?!




明治時代に岩倉使節団が英国へ視察をした時
ロンドン市内の小学校ではメリヤスの
お稽古をしていたという
その後、日本でも”童女筌”という子供たち向けの書物が
発行される。


当時はかぎ針ニットで高級なレース編みを編むことが
お金になるということで習得されていました。


明治頃からの災害や戦争が起きた時代では
手芸がその都度ブームがきています。
戦争で夫をなくしたり、子供を育てなければならないという
状況になり女性も手に職をつける方がいいという考えです。


関東大震災の後も、編み物を始めとする手芸が流行しました。






ロンドンから来たのかと思うと
やはり、さすがに英国の編み物の歴史が
深いものだと納得しました。


読み進めると新たな発見があり、
さらに研究したくなります






画像:wikipedia より



19世紀のイギリス、ラッダイト運動再び?


19世紀初頭イギリスで起こった産業革命から
機械を使った大量生産が始まることを恐れた、
編み物職人が工場を焼き討ちした運動




1811年から1817年頃、イギリス中・北部の織物工業地帯に
起こった機械破壊運動である、産業革命に伴う児童労働や
低賃金などの労働問題や、粗悪品の量産への抗議の
パフォーマンスとして、工場の機械を破壊した
(参考:Wikipedia)


手間ひまかけて手編みをしていた人たちが
不安に感じて、機械編み、自動化に奪われると感じ
反抗したということ


どの時代にも技術の発展により仕事を奪われる人、
仕事が増える人というのがあります


今の時代で言えば、AIでしょうか
AIの進化により、ロボットや機械による操作で
人手が不要になってくることも同じことですね






人類の歴史は発展しながら、それに不安や不満を持つ人がいて
ぶつかり合う。時代は繰り返しているのですね。




本にも書いてありましたが、とても共感しました


”なんで苦境に立たされてるのかってことをきちんと見定めて、
それを逆転させたものを集めていくと、実は自分の仕事になったりする”
(おおあみゆみさんのコメントより)


何かに奪われた恐怖感ではなく、
自分が生き残るための方法、視点を違う角度から見ていく力。
これが必要なんだと思いました


技術がどんどん上がっていき、クオリティーも高くなる一方で
自動化が進むと、どれも同じ表情の均一な美しいものができる


すると、ふと人間らしさを求めたくなる
人の手が作ったもの、あいまいなどこか不揃いなもの
そんなものに今、光が当たってきたように感じます






人の数だけ、個性やオリジナルができると思うのです
比べるのではなく、不安や劣等感でもなく、自分らしさを追求できたらと思っています








手芸と産業の関係性


産業と手芸は深い関連があります
人の手から機械によって生まれるものに変わる
繰り返しながら、発展している


その中で環境の変化が私たちに課題を与えています
コロナ禍というのも大きな変化でした






人が外出できなくなった時、家から出られず
仕事も自宅でする日々。
すると、また手芸ブームが自然に起こりました。









どんなに機械化や自動化が進んでも
手芸が消えるのではなく
再びスポットが当てられてきています


そんなことを思うと、これから未来にまた
手仕事という癒しが必要になりますね



ここまでお読みくださり
ありがとうございました^^それではまた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


経歴
2002-2005 ロンドンへ留学。
University of Arts Londonを卒業。
ニットテキスタイルを専攻。
帰国後、10年ほど複数のアパレル会社にてデザイナーとして働く。
結婚、出産、3姉妹を育てながら長野市へ移住。
現在、自社店舗<Retrospective>(レトロスペクティブ)
兼アトリエとして2018年春からスタート。
オーダーメイドニットを始める。


Retrospective(レトロスペクティブ)の想い


未来に残っていくブランドとして
素材へのこだわり、本物志向、
丁寧な物作りの全てに向き合って
続けていきたい


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


SHOP:: Retrospective
(レトロスペクティブ)
木・金11am-4pm,土1pm-5pm
長野県長野市南県町1099西智ビル204
tel 026-217-5454
https://www.retrospective-nagano.com/


mail
info@retrospective-nagano.com




youtubeチャンネル 製作風景の動画公開中


https://www.youtube.com/@retrospective2477




iichi (イイチ 通販サイトにて出店中)


https://www.iichi.com/mobile/shop/retrospective/profile


公式ライン
手編み機体験を毎月開催中。メニューから予約可能です。


https://lin.ee/FUYl17x




ブログ アメブロ
店主の日常の子育てや教育についてを綴っています
https://ameblo.jp/retrospective-nagano

この記事を書いたプロ

川久保康子

素材を生かし着心地にこだわるオリジナルニットのプロ

川久保康子(Retrospective(レトロスペクティブ))

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2022-05-24

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