野菜ソムリエアワード金賞受賞。三重県初の野菜ソムリエ上級プロが、食を通じた健康づくりをサポート（2/3）

野菜嫌いだった子ども時代から、学びを重ねて「野菜ソムリエ上級プロ」へ

　子どもの頃は野菜嫌いだったという中澤さん。
　「まさか八百屋になるなんて」と。勤めていた会社を退職後、夫の家業の野果増しや（旧：中沢青果）に入り、野菜に関する知識を身につけたいと、「日本野菜ソムリエ協会」が主宰する養成講座を受講しました。

　「私はトマトが苦手だったんですが、いろいろな品種を試食する中で、酸味が少なかったり、フルーティーだったり、私にも食べられるトマトがあった！と味の違いに驚きました。生が苦手なら、ソースやカレーの隠し味にするなど工夫次第で食べられたり。加熱によって、抗酸化作用を持つリコピンが体内に吸収されやすくなることも分かりました」
素材に適した調理法でうま味が増し、栄養も取れることにも気付き、多くの人に伝えたいと考えるように。
　初級の「野菜ソムリエ」に認定されたのを皮切りに、翌年には中級の「プロ」を、2014年に最上位である「上級プロ」を取得しました。

　上級プロになるには、「食で地域おこし」「青果物ブランディング」などのケーススタディー（事例研究）を重ね、自身のビジョンを事業計画書にまとめなくてはなりません。難易度が上がり、初級は全国で6万人以上いるのに対し、上級プロは150人足らず、三重県では現在、中澤さんただ1人です（2023年3月現在）。

　「試験に向けての準備や勉強は大変でしたが、専門性を備えたスペシャリストとして事業を展開するにあたり、自分の思いをかたちにする方法を学ぶことができました」

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