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看護師・保健師免許×危機管理×マネジメントで人を育て、企業の発展に寄与する研修講師

企業に必要な「健康・安全・人材育成」を総合的に支援するプロ

高橋奈美恵

高橋奈美恵 たかはしなみえ
高橋奈美恵 たかはしなみえ

#chapter1

幹部自衛官時代に劇的な自身の能力の向上へつながった信頼関係を築くコミュニケーション法を伝授

 「これまで10年以上にわたり、講演や研修のボランティア活動等を通じて多くの経営者さまにお会いしてきました。ご相談の中心は、企業の課題である『健康・安全・人材育成』に関するものです。健康面では保健師・看護師として3000人以上の健康相談・1000人以上のカウンセリングを行った実績を基に。安全面では、幹部自衛官として、また危機管理・健康管理責任者として部隊の健康起因事故ゼロを2年間継続達成した経験を基に。人材育成に関しては、70名の男性隊員を部下に持ち、厳格な環境下での実践的指導を行った経験を基に。丁寧なカウンセリングを重ねながら企業の発展を願い、専門性を生かして効果的な解決法を見出してきました」

 こう語るのは、「健康(医療)×安全(防衛)×人材育成(マネジメント)」を組み合わせた企業コンサルティングや、企業研修、講演を行う高橋奈美恵さん。

 「特に人材育成に関する需要は多く、陸上自衛隊幹部候補生学校時代に習得したあいさつ・即答法を要とした人材育成教育は多くの反響をいただいています。より多くの企業の発展への寄与を目指して2025年4月に『桜オフィス』を立ち上げ、講師としての活動を本格化させました」

 落ちこぼれの幹部自衛官だったと振り返る高橋さん。同期は一回りも若く、体力や気力でかなわないものの、あいさつと即答を徹底することで、コミュニケーション能力が高まり、多くの人と信頼関係を築くことができ、自らの能力が劇的に向上。最終的に全ての目標を達成できたと言います。

 「あいさつは、相手の存在を認める行為です。実践を通して、自分も相手も自己肯定感が高まることを説明すると、皆さんのあいさつが見違えるように変わります。『今日は暑いですね』などの一言を添えるだけで会話が弾み、コミュニケーションが取れていることを実感できるんです」

#chapter2

メンタルケアの経験を生かし、管理職としての心得をアドバイス

 看護師幹部として入隊した高橋さん。近年、女性管理職に向けた研修のニーズが高まる中、男性が圧倒的多数を占める自衛隊での経験や、看護師としての専門性を生かし、多角的な視点から助言を行えるのも強みです。

 「何もかも男性と同じにする必要はありません。自分だからこそできることを、丁寧に積み重ねていけばいいのです。まずは、部下を認めることが大事。私は誰に対しても敬語で丁寧にあいさつし、即答することを心掛けました。また、部下全員の誕生日を覚え、皆の前で祝いましたね」

 男性隊員の雰囲気に圧倒され、自信を失っていた女性の部下には、彼女の強みである笑顔に着目し、それを伸ばすように指導。女性は、周囲から「笑顔が素敵だね」と声を掛けられることで、少しずつ自信を取り戻し、前向きな姿勢に変化していったと言います。

 さらに、保健師として隊員の心身の悩みに寄り添い、病気への不安や人間関係の悩みなどに対して実践的な支援を行ってきた経験も、高橋さんの助言に深みを与えています。

 「まずは、基本となるあいさつや返事を通して、相手の表情を細かく観察することから始めましょう。昨日はしっかり目を合わせていた人が、今日は自信なさそうにあいさつしたり、上の空だった返事が、今日は元気な声になっていたり。人の表情は日々変化します。その変化に気づき、適切な言葉を掛けること。そして、どんなに小さな頑張りでも、きちんと認めてあげることが大切です」

高橋奈美恵 たかはしなみえ

#chapter3

逆境を乗り越えて夢を実現した講演なども好評

 航空自衛隊の整備士から看護師を経て、陸上自衛隊の幹部に。出産を機に退官後は保健師として活動するなど、高橋さんのユニークな経歴は、多くの人の関心を集めています。その実体験を基にした講演は好評で、例えば離婚で全てを失った状態から、憧れの看護師になるまでの過程を紹介する講演には、夢をかなえるために誰もがすぐに実践できる三つの方法が提示されています。

 その一つが自己との対話。自分が何をしたいのか、なぜそう思うのかなど、自分の思いを毎日ノートに書き出すことで、目標が明確になり、行動の軸が定まります。二つ目が入念な情報収集です。高橋さんは、社会人を対象にした入試制度や、面接や小論文のみで受験できる大学、奨学金などの情報を入手できたことで、理系の学力や貯金がなくても、安心して入試に臨めたそうです。
 そして、三つ目がモチベーションの維持。大学の試験で赤点を取らないと誓い、小さな成功体験を重ねました。自分が憧れる看護師の姿を思い描き、松下幸之助氏の「雨が降れば傘をさす」という言葉を座右の銘に掲げ、日々努力したと話します。

 「事業の発展には『ヒト、カネ、モノ、情報』が必要だと言われますが、この全てを動かすのは人であり、そのためには健康・安全・コミュニケーションが不可欠です。自身の実体験や専門知識を生かして大切な社員皆さんの能力を引き出し、事業の発展を支援します」

(取材年月:2025年8月)

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高橋奈美恵

企業に必要な「健康・安全・人材育成」を総合的に支援するプロ

高橋奈美恵プロ

企業コンサルタント・研修講師・講演家

桜オフィス

保健師・看護師として培った医療知識に加え、女性幹部自衛官としての組織管理力と人材育成力を兼ね備える。さらにコンサルティングの視点を組み合わせ、健康経営や安全管理、緊急対応、人材育成を一貫して支援します

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