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建設業の現場と許認可制度に精通する行政書士が伴走し、事業活動をサポート

建設業の現場と行政をつなぐプロ

井苅清実

井苅清実 いがりきよみ
井苅清実 いがりきよみ

#chapter1

建設業を中心に各種申請業務を手掛け、建設キャリアアップシステムも代行

 「満たすべき要件やそろえる書類が多く、法律が絡んで複雑な許認可申請は当方にお任せください」と話すのは、山形市七日町に拠点を構える「行政書士事務所みらい」の代表・井苅清実さん。建設業を中心に業務を請け負い、事業活動を支えています。

 「建設業許可の新規取得や年に1回提出する事業年度終了届(決算変更届)、5年ごとの更新など、事業を営むうえで欠かせない手続きを承ります。当方は、技能者の資格や就業履歴などを一元管理し、公正な評価や処遇改善につなげる建設キャリアアップシステム(CCUS)の申請を代行する登録行政書士でもあり、完全実施に向けて不安を抱えている方のお力にもなります」

 建設業許可では、経営業務の管理責任者や専任技術者を配置したり、自己資本の基準をクリアしたり、各人材の能力や経済的な信用を裏付けるための書類が求められます。中でも、実績をまとめる工事経歴書と実務経験証明書は、どの工事が申請に使えるのか、取得したい業種に該当するのかといった判断が必要で、事業者自身も迷いやすい部分です。

 「私は前職で建築土木に携わり、1級土木施工管理技士や測量士補の資格も有し、工事を実務レベルで理解しています。書類上の項目と事業実態を不備なく適合できるのが、強みだと自負しています」

 行政手続きと現場の双方を熟知している井苅さんは、とび・土木、大工、板金、塗装、電気工事業など多岐にわたる事業者をサポート。宅地建物取引士の資格も保有し、不動産業のような宅建業許可に関する領域でも知見を発揮。東北をはじめ、北関東、北陸エリアなど各方面から依頼を受けています。

#chapter2

地方公務員として公共事業に携わり、建設業の知識や現場への理解を深め独立

 井苅さんは独立する以前、約30年にわたり地方公務員として行政機関に従事。建設関連の部署に配属され、公共事業の担当者になったことが現職への転機となりました。

 「未知の分野で当初は戸惑いもありましたが、公益に資する者として『地域住民のために有益な工事にしなければならない』と勉強を重ね、建設業の知識を一から身につけました。プロジェクトを統括するだけでなく、現場に応じた工程、工法など作業内容を学ぶことで業者さんと信頼関係を築いてきました」

 生活や産業の基盤となるインフラを整備することにやりがいを覚えますが、異動により、培った経験値を十分に生かせない時期が続きます。次第に「ライセンスを持ち、専門性に基づいたプロの仕事がしたい」という思いが高まり、公務員の行政書士特認制度を利用して行政書士登録。2023年に事務所を開きました。

 「『みらい』という名前は、『お客さまの未来が発展するように』との願いを込めて命名しました。会社設立に関する各種書類の作成など事業の立ち上げや、サービスを展開していくための手続きをお手伝いし、かかりつけ医のように皆さまのビジネスに伴走していきたいと思っています」

 井苅さんは飲食店営業許可、風営法許可(公安委員会対応・立ち会い検査を含む)、古物商許可、農業法人の設立や農地転用など幅広くフォロー。業種を問わず、状況に応じた柔軟な支援で地元・山形における起業・開業を後押しし、地域活性化に貢献していきたいと抱負を述べます。

井苅清実 いがりきよみ

#chapter3

耳の痛いことも言えるのがプロ。制度の意義や責任を伝えることも自らの役目

 現場の実情を把握し、建設業界特有の事情にも精通している井苅さんのもとには、リピートで相談や届け出などの案件が舞い込むことも。事業を維持・拡大していくパートナーとして「自分の仕事に満足してもらえた証し」と感じ、モチベーションになっていると言います。

 クライアントの声に耳を傾けるうえで大切にしているのは、「時には耳の痛いことも言うプロとしての姿勢」だとか。

 「制度や手続きの意義が十分に伝わらないまま話が進みそうなときには、その場しのぎで要望に応えるのではなく、なぜ必要なのか、どんな責任が伴うのかを丁寧に説明します。許認可を得るということは、単に書類を整えることではなく、社会に対して一定の責務を負うことでもあります。事業者として果たすべき役割を理解してもらうことも、私どもの使命だと考えています」

 自身も事業主になって気づいたこともありました。「商売は結局、人と人」。制度を扱う立場でも向き合うのは血の通った人であり、人間味あふれる助言や提案を心掛けています。ある建設会社の社長からは、「自分たちと同じ目線で考え、ともに悩んでくれる専門家は他に見たことがない。あなたに会った人はきっとファンになる」と評価され、井苅さんにとって大きな励みになりました。

 「許認可業務は、新規創業や業容の拡充など経営の節目に関わります。人生をも左右するからこそ一方向的なコミュニケーションではなく、お客さまに寄り添い、歩調を合わせながら一緒に成長していきたいですね」

(取材年月:2026年1月)

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建設業の現場と行政をつなぐプロ

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行政書士

行政書士事務所みらい

地方公務員として約30年勤務。行政手続きの実情に精通し、1級土木施工管理技士として建設工事にも精通。依頼者と同じ目線で考え、制度と実務の両面から書類の先にある事業の未来を見据えた支援を行う。

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