顧客の幸せを実現し、まちを盛り上げる建築設計・施工のプロ
坂東秀昭
Mybestpro Interview
顧客の幸せを実現し、まちを盛り上げる建築設計・施工のプロ
坂東秀昭
#chapter1
「ご家族が一番長く過ごす場所だからこそ、居心地がよく、生涯にわたり円満に過ごせる住まいをお届けします」と語るのは、「家印」の代表・坂東秀昭さん。富山県の朝日町を拠点に、住宅をはじめ店舗や事務所、倉庫などの新築・リフォームを手掛けています。
「朝日町・入善町は少子高齢化が進み、約半数が高齢者です。建築を通してまちを支え、元気にすることが私たちの使命です」
家づくりで特に力を入れているのは、地域らしさを出すこと。耐震や断熱といった基本性能を備えるのはもとより、「絶景の家」をコンセプトに富山の景観や周辺環境との調和も重視します。
「ご用命を受けてすぐ図面を描くことはありません。家は建てることが目的ではなく、ご家族が幸せになるための手段です。まずは、どんな暮らしをかなえたいのかを一緒に考えます」
以前、心理学を学んでいたという坂東さん。マイホームを通じて何を得たいのか、実現したい夢などを掘り下げる「カウンセリング」からスタートします。
「お客さまの思いを引き出すことを心掛けています。仕事や趣味などライフスタイルから大切にしているものを見いだし、ブレない価値観から逆算してデザインを描きます」
丁寧なコミュニケーションから生まれたプランは、その家族だけのオリジナル。顧客から「唯一無二で、わが家が一番」と喜んでもらえることが、何よりもうれしいと笑顔を見せます。
「地域に愛され、お客さまも従業員もみんなが満たされる会社でありたいと思っています。社名には『同じ方向を向いて一致団結と幸せの家族の印を増やし地域に幸せの輪を広げていきたい』という願いを込めています」
#chapter2
代々続く呉服屋の長男として生まれた坂東さん。建築に興味を持ったきっかけは、大学の寮生活で熱中したDIYでした。
「インテリアを見て回ったり、憧れの間取りをスケッチしたり。大学生の頃に建築に魅せられて以来、今も変わらない情熱があるからこそ事業を続けられたのだと思います」
建物というものづくりを生業にしたいと一念発起し、大学卒業後は建築の専門学校に入学。その後工務店に入社しましたが、理想と現実のギャップに苦しむことに。
「理想の仕事ができず社内の関係性も悪く毎年赤字続き。自らも成果を出せず苦しかったですね」
その後会社は倒産し、アルバイトで生計を立てていた坂東さん。転機となったのは「失敗してもいいから家を任せたい」とオファーが入ったことでした。
「設計を担当し完成後、お客さまから感謝され、自分にとってこれ以上やりがいのある仕事はないと改めて気づかされました。天職だと実感したタイミングで独立を決めました」
2006年に創業したものの、実績や信用もない状態で依頼はなく。地元の人に自分のことを知ってもらう一環として始めたのが、コミュニティーの場を設けたり、移住や空き家のお世話をしたり県産材を用いたりといった地域貢献です。
「地道な活動のかいがあって、信用信頼が広がり、多くの方の力を借りられるようになりました。建築は形として残るので、自分が生きた証しにもなる。いいものを残せば、美しい町並みを形成することにもつながると期待しています」
#chapter3
「会社の成長と地域貢献、この二つを両立させることが目標です。山や海など富山の自然を生かした別荘の開発や企業誘致、移住者や起業家のサポートを通じて人を呼び込み、経済を活性化してまちに好循環をつくりたいですね」
古民家や空き家の再生など、まちづくりに取り組む一方で、自社の弱みについて坂東さんはこう話します。
「弊社は、鉄骨や鉄筋コンクリートなど大規模建築の経験が少ないのが弱点の一つです。またローコストに重きを置かず、相見積もりを取らない方針なので、大幅に価格を引き下げるといったことはしていません」
過去に安く案件を引き受けて疲弊した経験から、顧客にしっかりと向き合い時間やエネルギーを投入。職人にも適正な報酬を払うことで、質の高い家づくりを志すようになりました。
「工事を無駄に勧めることもしません。例えば家を全面改装したいのか、一部のみ手を入れるのか、何年使いたいのか、目的や要望に応じた効果的な提案を大事にしています」
弱みも包み隠さず伝えることで顧客との信頼関係を築き、地域とともに歩む会社づくりを目指す坂東さん。将来的には、若い世代や共感してくれる人たちが加わり、会社を引き継ぐ体制を整えることも展望しています。
「会社が成長することで多くの人の生活を豊かにし、地域のお役に立つことが私たちの存在意義だと思っています。小さい会社で予約数が多いため、見積もりまでにお時間をいただく場合もありますが、お客さまの幸せを形にするため全力を尽くします」
(取材年月:2025年9月)
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Profile
顧客の幸せを実現し、まちを盛り上げる建築設計・施工のプロ
坂東秀昭プロ
建築士
家印株式会社
富山県の景観を生かし、その土地らしさを重視した家づくりに重きを置く。またカウンセリング力で顧客の価値観を引き出し、その家族ならではの幸せの形を「家」という形で提供している。
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